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農業総合研究所が旬を迎えているスナップえんどうの「今年の傾向と今後の予測」を発表

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「持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする」をビジョンに掲げ、全国の都市部を中心としたスーパーマーケットで「農家の直売所」を運営する農業総合研究所は、まさに旬を迎えているスナップえんどうの「今年の傾向と今後の予測」をまとめた。

生活者から見たスナップえんどう人気の理由

農業総合研究所が全国のスーパーマーケットで展開している2,000店舗以上の「農家の直売所」の出荷データによると、2023年の11月~今年1月のスナップえんどうの出荷量はその前の年と比べて、125.0%と大きく伸びていることが明らかとなったという。昨今のスナップエンドウの人気が裏付けられた。

スナップえんどうが登場したのは1970年代と言われている。それまでサラダや弁当で主に使われていたのは絹さやえんどうやいんげんだが、こうした豆類のなかでも、近年はスナップえんどうの人気が高まってきていると言えるだろう。

同社は、スナップえんどうが生活者から人気の理由は「さやごと食べられる」味と食べやすさだと語る。また、筋を取ってゆでるだけで調理が済むので、手間も少なくて済むことが挙げられる。このため、忙しい家庭にとっては、弁当の具材として助かる存在となっている。

生産者から見たスナップえんどう人気の理由

生産者に人気の理由は、まずその収穫量。同じ収穫にかける時間でスナップえんどうは絹さやえんどうの3倍以上収穫できるという。生産者の高齢化が進む中、収穫作業の軽減は生産者の大きな課題となっている。収穫作業の負担が少ないスナップえんどうは、生産者にとってもありがたい存在なのだそう。

2つ目の人気の理由は、コスト。絹さやえんどうは、おせち料理に欠かせない素材のため、毎年12月に価格が高騰する傾向がある。しかし正月を過ぎると、反動で価格は急降下する。そのため、価格変動が小さいスナップえんどうの方が、生産者の経営は安定する。

3つ目の人気の理由は、寒さに強いこと。スナップえんどうは寒さに強いため、栽培しやすい。たとえば代表的な豆類のいんげんの場合、比較的温暖な気候を好むので、冬にいんげんを栽培しようとすると、温度調整が必要だ。しかし昨今の原油高によって、暖房に要する費用は著しく上昇している。そのため、生産者は冬の間は、同じ豆類でも、いんげんではなくスナップえんどうを好んで作るようになっているという。

実際、同社の「農家の直売所」の出荷データを見てみると、2023年11月のいんげんの出荷量は前の年と比べて183%と大幅に増えていることが明らかに。暖冬の影響で冷害が少なかったため、収穫が増えたと考えられる。

生産者オススメの美味しい食べ方

取材協力:鹿児島県垂水市 カネキヨファーム宮迫隆憲氏

今回の調査に協力した鹿児島県垂水市の生産者・カネキヨファームの宮迫隆憲氏は、スナップえんどうといんげんの料理方法について、「スナップえんどうは、湯がいてバター醬油で炒めて食べたり、絹さやえんどうのように卵とじで食べると美味しいです。いんげんは天ぷらも美味しいですが、素揚げでお塩をつけて食べるのがオススメです」とコメントしている。

農業総合研究所がまとめた、スナップえんどうの「今年の傾向と今後の予測」をチェックし、スナップえんどうを食べてみては。

■スナップえんどうの「今年の傾向と今後の予測」調査方法
調査期間:2023年11月1日(水)~2024年2月29日(木)
調査方法:同社が全国2,000店舗以上のスーパーマーケットで展開する「農家の直売所」、及び産直卸での販売データ、及び、スーパーマーケット担当者や生産者への当社の担当者が直接のヒアリングを基に導出

農業総合研究所:https://nousouken.co.jp

(江崎貴子)

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