日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、茨城県旧桜川村(稲敷市)を写真とともに紹介する。
Vol.200/茨城県旧桜川村(稲敷市)
桜川という地名を聞くと、桜川市をイメージするかもしれない。茨城県の県西部のまちであり、現在も存在している。しかし、今回訪れたのは「旧桜川村」だ。市ではなく、村である。旧桜川村は、2005年3月に合併し稲敷市になった。一方で桜川市は、2005年10月に3町村が合併し、現在の桜川市が新しく誕生している。だから、7ヶ月ほどのズレで、旧桜川村と桜川市は同時に存在しなかった。もし、同じ「桜川」の地名が茨城県の中で二つ同時に存在していたら、不思議だっただろうなあと思う。
さて、旧桜川村では霞ヶ浦浮島湿原や和田公園を目指した。そばには霞ヶ浦が広がり、水辺の雰囲気を味わうことができた。
霞ヶ関沿いの道路では、気持ち良さそうにサイクリングする人も複数見かけた。湖とサイクリング。霞ヶ浦も一周するカルチャーがあるのかもしれないなあと。少なくとも一周100kmはあるようだけれど。
さらに、大杉神社にも訪れてみた。豪華な社殿から、「茨城の日光東照宮」とも呼ばれる神社。と言いつつ、御祭神は徳川家康公ではなく、倭大物主櫛甕玉大神(やまとのおおものぬしくしみかたまのおおかみ)だ。もちろん読めなかった。訪れたのは平日の昼時だが、参拝客も賑わっていて、清々しく参拝させてもらった。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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