「子どもの体験格差解消プロジェクト」は、経済的困難や不登校などを理由に、様々な「体験」機会に乏しい状況にある子どもたちの体験格差解消へ向け、2つのクラウドファンディングを開始した。
「子どもの体験格差解消プロジェクト」について
「子どもの体験格差解消プロジェクト」は、Ridilover代表取締役・安部敏樹氏、アソビュー代表執行役員CEO・山野智久氏、こうゆう代表・高濱正伸氏、慶應義塾大学 総合政策部・中室牧子教授の4者が連携して発足した。
4者がそれぞれの強みを生かし、困難を抱えた子どもたちが「自分らしく生きる力」を育めるよう、多様な体験を提供し、日本の子どもたちが直面する体験格差の課題解消を目指している。
具体的には、困難を抱える子どもたちへ自然体験・文化体験・社会的体験などを届けると同時に、体験の効果、格差の実態やその影響について調査研究を進め、それらの成果を元に、格差解消を企図した政策提言に取り組んでいる。
体験プログラム企画や調査などの資金を募集中
今回始まったクラウドファンディングの1つは、「人生に残る思い出を。体験格差解消で子どもたちが諦めなくてよい社会へ」と題したプロジェクト。READYFORにて、6月28日(金)17時~9月13日(金)23時の期間で実施している。
目標金額は、615万円。集まった資金は、困難を抱える子どもたちへ自然・文化・社会と触れ合う体験機会を届けるプログラムの企画・運営、各支援団体との連携基盤の構築、その他「体験格差」の問題に関する正確な実態を把握するための調査・研究に充てられる。
リターンとして、HPへの名前掲載、オンライン報告会、発起人による寄付者限定イベントへの招待などが用意されている。
サマーキャンプへの参加費用を募集中
もう1つのクラウドファンディングは、「寄付で『思い出』という贈り物を。遊びに行くことが叶わない、様々な困難を抱えるご家庭の子どもたちに、一生の思い出を作る手助けをしていただけませんか。」と題したプロジェクト。6月28日(金)17時~7月21日(日)23時59分の期間、アソビューにて実施している。
目標金額は、100万円。集まった資金は、困難を抱える子どもたちへ自然・文化・社会と触れ合う体験機会を届ける「2025年度サマーキャンプ」プログラムに45名の子どもたちが参加するための旅費(東京⇔越後湯沢駅の往復交通費・1泊2日の食費・宿泊費)に充てられる。
リターンは、HPへの名前掲載、オンライン報告会、発起人による寄付者限定イベントへの招待などだ。
現代の体験格差の背景
近年、子どもたちに体験を無償で提供できていたインフラ(地域社会・学校・家庭)のリソースが減耗し、機能不全に陥っているという。
一方で、体験は有償になりサービス化される傾向にある。
また、体験の持つ価値も、近年はより大きなものになっている。こうした背景から、現代の体験格差が生じていると、「子どもの体験格差解消プロジェクト」は考えている。
同プロジェクトは、2つのクラウドファンディングを通じ、困難を抱える子どもたちが「自分らしく生きる力」得ることができ、子どもたちが諦めなくてよい社会の実現に向けて、各取組の推進・拡大を目指す方針だ。
困難を抱える子どもたちの支援に関心のある人は、クラウドファンディングページをチェックしてみては。
プロジェクト全体のクラファンはこちら:https://readyfor.jp/projects/experience-gap-2024
2024サマーキャンプのクラファンはこちら:https://www.asoview.com/note/4654
(Higuchi)