浅草観光連盟は、墨田区と共に、「隅田川とうろう流し」を隅田川の両岸にて8月10日(土)に開催する。両岸から合わせて5000個のとうろうを流す。
夏の重要な名物行事
浅草のとうろう流しは、史誌に、折からの満月に近い月の光に照らされて美しく、河畔にたたずむ人々の見守る内に物故者の冥福を祈り、安心を願う祈りの声と共に川面をただよい流れていったとある。ときには花火が打ち上げられ、消防実演や消防庁の吹奏演奏も行われ、両岸には数十万の観衆も集まり、なかにはアメリカ、イギリス、カナダ、ドイツなど多数の外国人観光客も拝観し、国際的なニュース報道もされるなど盛況であったと記されており、流灯会は夏の重要な名物行事であることがしのばれる。
しかし、昭和41年の春に高潮防止のため両岸に防潮堤の整備が行われ、この流灯会も昭和40年を最後に、このような行事としての燈籠流しの風情はなくなってしまった。
そんななか、平成17年に、隅田川親水テラスの連続化およびスロープ整備がととのい、さらに国際的に東京を魅力ある都市空間として再生することを目的とし、流灯会を開催。水辺空間における浅草の観光、景観や回遊性などの特徴をいかし、憩いと賑わいの場づくりを率先して創造し、隅田川との魅力あるふれあいを高める意味からも、流灯会を再開することとなった。
外国人参加者増加による当日受付の混雑緩和にむけて
「隅田川とうろう流し」は、とうろうを購入すれば誰でも隅田川にとうろうを流せる行事で、人気を集めている。新型コロナの流行前から多くの外国人観光客が隅田川に流れるとうろうを見学しており、とうろうを流したいという外国人の参加も年々増えているという。今年はさらなる外国人観光客のとうろう流しへの参加が予想され、当日受付の混雑緩和のために、近郊在住でとうろう流しに参加を希望する人に、インターネット事前登録を広く呼びかけている。
隅田川に自分で流す「とうろう」の事前登録は、「ネット販売」と「代金振込」で申し込みができる。
当日受付は14時~18時頃で、とうろうが無くなり次第終了。式典・流しぞめは18時30分、とうろう流しは18時45分~20時15分に実施する。開催場所は隅田川吾妻橋~言問橋。とうろう当日受付は隅田公園入口テント(水上バス乗場前)、とうろう流し順番待ち行列は隅田川沿い遊歩道コース、とうろう流しは隅田川吾妻橋親水テラスとなっている。詳細は下記WEBサイトで確認を。
故人の冥福を祈り安心を願う「隅田川とうろう流し」に参加してみては。
隅田川とうろう流し事前登録:https://e-asakusa.jp/culture-experience/99406
(山本えり)