APLA(アプラ)は、事務局を務める規格外未利用バランゴンバナナの活用を進める「ぽこぽこバナナプロジェクト」の一環として、規格外バナナの存在を子どもたちに伝える絵本『バナナのらんとごん』出版のためのクラウドファンディングを、CAMPFIREで8月7日(水)〜9月30日(月)の期間、実施している。
「ぽこぽこバナナプロジェクト」について
日本は、食べられるのに捨てられる「食品ロス(フードロス)」量が年間523万トンと推計されている。
にもかかわらず、食料自給率は38%(カロリーベース)。食べ物をたくさん輸入して、たくさん廃棄している国といえる。また、水分を多く含む食品を可燃ごみとして燃やすにはエネルギーが必要で、環境負荷の面からも課題があるという。
APLAがなんとかしたいと思っているバランゴンバナナも、フィリピンから輸入されているバナナで、まさに、「輸入しているのに、食べられるのに、捨てられる」食べ物のひとつ。
フィリピンから日本に輸入されたバランゴンバナナは、リパックセンターで、選別・袋づめされる。その時に、様々な要因で皮に傷があったり黒い部分があったりすると、「規格外」として分けられ、その多くは捨てられているという。
しかし、皮を剥き、一部を取り除けば問題なく食べられることが多く、捨てるのはとてももったいないこと。そんなもったいないバナナを活用するため、2021年秋にスタートしたのが「ぽこぽこバナナプロジェクト」だ。
バランゴンバナナについて
「バランゴン」とはフィリピンに自生するバナナの品種の名前で、ほんのりとした酸味と甘みが調和したコクのある味わいが特徴のバナナだ。
バランゴンバナナは、化学合成農薬や、化学肥料に頼らずに栽培されている。フィリピンの産地にとっては、自然環境に負担をかけないバナナであり、日本人にとっては、安心して食べることのできるバナナだ。収穫後も安全性に配慮し、防カビ剤や防腐剤は使用せずに出荷されている。
また、バランゴンバナナは「民衆交易」のバナナで、「作る人=フィリピンの農家たち」と「食べる人=日本の消費者たち」が直接交流し、信頼関係を築いてきた。このバナナを食べることが、農家の持続的な生産と自立につながっている。
バランゴンバナナは、APLAとともに民衆交易を行うオルター・トレード・ジャパンにより、グリーンコープ、パルシステム、生活クラブ、生活クラブ関西、オイシックス・ラ・大地などで販売されている。
フードロス問題を伝える絵本『バナナのらんとごん』
バナナは、子どもたちにとってとても身近な食べ物だが、バナナがどう育って、どうやって手元までやってくるのか、なかなか知ることはできない。
そして手元に届くまでには、捨てられてしまうたくさんのバナナ=フードロスがあるということは、大人でもなかなか気づきにくい事実だろう。
絵本『バナナのらんとごん』では、バランゴンバナナのらんとごんの姉弟が、日本の誰かに食べてもらうまでの旅を通して、身近な食べ物の背景を知ることができる内容になっている。
物語を楽しみながら、フードロス問題やフェアトレードに触れることができ、
SDGsを達成するために大切な要素もたくさんちりばめられている。
同書はAPLAと、和歌山県で出版事業を営むらくだ舎出帆室が共同で出版、販売する。文章もらくだ舎出帆室、ページデザインと装丁は、真鶴出版の書籍等のデザインを担当してきたDOTMARKSの鈴木大輔さんが担当。
絵は、大分県別府市を拠点にデザイン、イラストレーションで活躍するひなたや・加藤えりこさんが描いている。
制作・出版費用調達のため、クラファン実施中
APLAでは、幼い子どもたちの心に響くためには、楽しく練られた物語、想いを込めて丁寧に描いた絵、触れて心地よい装丁、それらを兼ね備えた高いクオリティの絵本を作る必要があると考えた。
そして、作るからには、きちんと環境に配慮した紙に印刷し、長く世代を超えて読み継がれるデザイン・製本である必要があると考えている。
その分の制作・出版費用を調達するため、クラウドファンディングを実施している。目標金額は250万円だ。絵本は、クラウドファンディングの募集完了後の10月に印刷を開始し、遅くとも11月には出版予定。リターンとしての発送完了後に、一般販売が開始される予定。販売価格は2,500円前後の予定となっている。
この機会に、「ぽこぽこバナナプロジェクト」の取り組みをチェックしてみては。
CAMPFIRE:https://camp-fire.jp/
プロジェクト名:食べ物の背景とフードロスに触れる!絵本『バナナのらんとごん』出版プロジェクト
ぽこぽこバナナプロジェクト ホームページ:https://poco2banana.info/
(yukari)