8月31日(土)、文京シビックホール 小ホールにて、楽しい解説付きで「箏(こと)」の新たな魅力を発見できる「はじめての邦楽 ─箏の魅力─」が開催される。

箏の新たな魅力を発見！案内役は鈴木福氏

街や生活のさまざまなシーンで耳を通り抜ける「箏」の音色。特にお正月に聞こえてくる定番の曲をイメージする人も多いのではないだろうか。

箏の歴史は古く、中世以前から続く雅楽でも弾かれるが、現代でも新しく作曲されたり、演奏技法が工夫されたりと、進化し続けている。そんな箏の魅力を、誰でも聴きやすい構成で紹介する公演が「はじめての邦楽 ─箏の魅力─」だ。

公演は、「箏の弦は何本？」「どうやって弾くの？」といった基礎知識から、箏の曲目の聴きどころや、演奏しながら歌う歌について学べる解説と、響きが対照的な2曲を鑑賞する、トータル90分の2部構成となっている。

お話と演奏を担当するのは、古典・現代音楽ともに積極的に演奏活動を行っている実力派演奏家の日原暢子氏と、

平田紀子氏。

案内役は、祖父は尺八奏者の川村泰山氏で、自身も幼少より箏の研鑽を積むなど、邦楽に関わりの深い一家で育った俳優の鈴木福氏が務める。

解説「邦楽ってすてき！」

公演は「邦楽ってすてき！」と題して、「箏の音楽ってどんなもの？」「箏のさまざまな弾き方」「箏の演奏のききどころ」など、箏に関する楽しい解説からはじまる。

奈良時代(8世紀ごろ)に中国から伝来したという箏。知っているようで知らない楽器そのものの紹介から、箏の弾き方、箏が奏でる音楽の楽しみ方を分かりやすく解説する。初めて鑑賞する人でも、冒頭に基礎知識を得ることで、自然に箏への興味を深められ、その後の演奏をより楽しめるはずだ。

また、箏曲についてもっと詳しく調べたくなったら、無料で配布される公演解説書をチェックしよう。箏の歴史や、演奏曲の解説・歌詞などを学ぶことができる。

さらに解説は英語の逐次通訳付き。外国人の友人も気軽に誘って、ともに日本の伝統音楽を楽しもう。

2曲の鑑賞で箏の様々な魅力を堪能！

解説に続いては、箏曲『夏の曲』、現代邦楽『三つのパラフレーズ』の2つの箏曲を鑑賞できる。歌が付く“弾き歌い”で演奏される『夏の曲』は、『古今和歌集』夏の部の和歌四首をそのまま歌詞としたもの。

爽やかな夏を思わせる曲調に加え、特徴的な奏法や、即興的で華麗な手事(てごと＝歌の間の器楽演奏部分)も楽しめる人気曲だ。

『三つのパラフレーズ』は、三つの楽章で構成される沢井忠夫氏(1937～1997)作曲の二重奏曲で、最近では大人気漫画・アニメの『この音とまれ！』にて、高校生が挑戦する難曲としても紹介された。転調・移調や、華やかなテクニックがふんだんに用いられ、箏の可能性を感じさせる名曲だ。

8月31日(土)の午前11時・午後3時開催

公演は文京シビックホール 小ホールにて、8月31日(土)の午前11時開演・午後3時開演の2回開催される。入場料金は一般5,000円、学生3,500円。予約は国立劇場チケットセンターまたはインターネットから可能で、残席がある場合、公演会場にて当日券のみ販売がある。

夏の最後の思い出とともに伝統音楽の知識習得ができる、親子での鑑賞にも適した入門公演に足を運んでみては。

■「はじめての邦楽 ─箏の魅力─」概要
公演日時：8月31日(土) 午前11時開演・午後3時開演 (12時30分・午後4時30分終演予定)
会場：東京都文京区春日1-16-21 文京シビックセンター2階 文京シビックホール 小ホール
入場料金：5,000円(学生3,500円)※税込・各回
予約開始：7月18日(木)午前10時
※残席がある場合、公演会場にて当日券のみ販売。当日券窓口は午前10時～各回開演まで
チケット購入サイト：https://ticket.ntj.jac.go.jp/

日本芸術文化振興会公式サイト：https://www.ntj.jac.go.jp/schedule/kokuritsu_s/2024/6810

(オガワユウコ)