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札幌発!就労継続支援事業所が生産した商品を取り扱うECサイト「Omusubi」オープン

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北海道札幌市で社会福祉事業に関わるシステムソフトの開発・販売を手がけるプロテックは、精神疾患や知的・身体に障がいのある人たちが働く札幌市内9つの就労継続支援事業所が生産した商品を取り扱うオンラインストア「Omusubi(おむすび)」を、9月2日(月)9時に開設する。

平均時給275円という状況を変えたい

北海道福祉局障がい者保健福祉課の発表によると、障がいがあり一般企業での就労が難しい人が利用する「就労継続支援事業所」において、北海道の令和4年度の工賃(賃金)実績のうち「B型事業所」の平均時給は275円だった(※)。

B型事業所は障がい者とのあいだで雇用契約を結ばないため、障がいの程度や心身の状態に合わせた柔軟な就労が可能となる一方、最低賃金の保証がない。プロテックは、こうした福祉事業所の給与システムを取り扱うなかで、各事業所が「この平均時給をどうすれば上げていけるか」と悩む姿を数多く見てきた。

そこで、社会福祉事業専門のシステムの開発会社としてこのような現状を変えるべく、事業所が生産した商品をインターネット上で紹介し購入できるオンラインストア「Omusubi」を開設した。サイト名には、地域と福祉を“結ぶ”という意味が込められている。

ECサイトで販路を広げ工賃向上につなげる


事業所では、障がい者の機能訓練として手先の細かな作業を行っているが、丁寧に作られた良品にも関わらず販売手段が少なく売れ残ることも大きな課題だった。今回のECサイト開設により販路を広げ、商品の良さや作り手の思いも紹介し、消費者へ届けていく。

「Omusubi」では、札幌市内にあるB型を中心とした9つの就労継続支援事業所が生産した革・布製品をはじめ、コーヒーや焼き菓子など約30種類を取り扱う。


捨てられる予定だった本革の端材をアップサイクルして名刺入れに仕立てるなど、機能訓練として取り組む手先の細かな作業から様々な良品が生産されている。


また、北海道産小麦使用のクッキーといった地元の食材を使う焼き菓子は人気が高い。今後、商品は順次増やしていく予定だという。

“売れる”モノづくりへの転換を目指す

さらに、消費者が求めている“売れる”モノづくりにも今後は取り組み、福祉の現場で生産された商品への“何となく古めかしい”や、“おしゃれ感が少ない”といったイメージを変え、工賃の向上につなげていく。


プロテック代表取締役の小松麻衣さんは、「私自身は2023年に父親が創業した会社を承継しました。事業所運営について数多く現場の声を聞くなかで、せっかく丁寧に作られたのに、売れずに行き場を失った品が増えていく現状をどうにかしなければいけないとずっと感じてきました。『正しい価格で販売し、購入者に喜んでいただき、その正当な対価を生産した障がい者自身が受け取ることで、社会的つながりを自覚するきっかけにしてほしい』と感じています。サイト運営の当事者として一緒に汗を流し、このことに取り組む決意です。(後略)」とコメントしている。

就労継続支援事業所が生産した商品を取り扱うオンラインストア「Omusubi」で、丁寧に作られた品々を手に入れてみては。

Omusubi:https://omusubi.netshop.jp
プロテック:https://www.protech-web.co.jp

※北海道における平均工賃:https://www.pref.hokkaido.lg.jp/hf/shf/ko-chin.html

(山本えり)

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