愛知県豊橋市に本社を置き、洋菓子店「Cocotte(ココット)」を営むラ・ココットは、ブランド梨「小島梨」の規格外品を使った「小島梨のゼリー」を、地元農家と共同開発。9月9日(月)より、「Cocotte」にてテイクアウトでの販売を開始した。
規格外品で作る絶品ゼリー、シャリシャリ食感が特徴
「小島梨のゼリー」は、味や品質は確かだが規格に合わず出荷できない「小島梨」を使用。地元農家から直接仕入れて即調理するため、鮮度は抜群なのだそう。
また、一般的な果物ゼリーは「ピューレ」と呼ばれる、果物などの食材をすりつぶし、さらにうらごしをして滑らかに整えた半液体状の加工食品を使用したものが多い中、「小島梨のゼリー」は、パティシエが全て手作業ですりおろし、ジューサーを一切使用しないことで、梨特有のシャリシャリ食感を残しているのも特徴だ。
規格外品を使用していること、パッケージをシンプルにしていることから、提供価格を可能な限り抑えることができ、1個350円(税別)という価格を実現した。
おすすめ!「小島梨のゼリー」の食べ方
まずは、素材本来の味を感じられる「ストレート」で楽しもう。「シャリシャリ食感」のほか、「淡黄金色」や「爽やかな味わい」など、小島梨を最も感じることができるのだそう。常温保存も可能だが、冷やして食べると梨の爽やかさをより一層感じられるという。
また、「トースト食パン」×「小島梨のゼリー」もおすすめ。事前に試食した関係者から、「トーストした食パン」または「パンケーキ」に、冷やした「小島梨のゼリー」をトッピングすると、自宅でカンタン“贅沢デザート”が愉しめるとの提案があったそうだ。
このほか、「サラダのアクセント」「オリーブオイルとの混ぜ合わせ」「無糖のヨ-グルトにトッピング」など、さまざまな楽しみ方ができる。
「小島梨のゼリー」誕生の背景
「Cocotte」では、地元・愛知県豊橋産の果物を使用したフルーツケーキや焼き菓子を生産・販売している。地元産の果物を仕入れる際は、生産者とのコミュニケーションを大切にし、旬の時期や今年の特徴などを教えてもらっているそう。
そんな中、かねてよりいちじくを提供している地元農家・朝倉氏から「梨も生産しているが、枝で実を傷ついたり、サイズが大きくなりすぎたりして出荷できない梨が毎年多くある。今までは廃棄してきたが、味や風味は出荷しているものと何ら変わらないので、パティシエの腕によって、このみずみずしい梨たちを使ってあげてほしい。」といった相談を受けたという。
ラ・ココットの代表を務めるパティシエ・河合健善氏は、職人としてのプライドをかけ「普通の加工品とはひと味違った商品をつくり、規格外品に新たな価値を提供したい」と考え、「小島梨のゼリー」を考案した。
今まで大量廃棄されてきたブランド梨をくまなく使用することで、生産活動における「食品ロスの削減」につながり、持続可能な社会への貢献にも寄与する、「地元農家(野菜ソムリエ)×洋菓子店(パティシエ)」ならではの取り組みと言えるだろう。
「Cocotte」について
「Cocotte」は、河合健善氏が豊橋市にある「マッターホーン」で修業したのち、2009年7月に創業。以来、みんなが愉しめる洋菓子を考案・提供してきた。
代表的な商品は「米粉のカステラ」。地元の幼稚園より「小麦や卵が食べられない子がいるので、みんなが食べられるものを」という依頼を受け、開発した商品だ。このように、より多くの人が愉しめる洋菓子を商品開発することで、地域の食を支えてきた。
同店はこれからも、多様な食文化に応えつつ、今回のような食品ロス削減など持続可能な社会に貢献できるよう、積極的に取り組んでいく構えだ。
「小島梨」の美味しさを感じられ、かつサステナブルな「小島梨のゼリー」を味わってみては。
■Cocotte
所在地:愛知県豊橋市曙町字測点144-1
営業時間:10:00~19:00
定休日:毎週水曜日(営業日カレンダーについてはInstagramで確認を)
URL:https://cocotte-cake.com
Instagram:https://www.instagram.com/toyohashicocotte
(Higuchi)