日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、宮城県旧石越町(登米市)を写真とともに紹介する。
Vol.300/宮城県旧石越町(登米市)
さて、登米市では9つの旧市町村が合併している。大崎市を拠点にしながら、できるだけロスのないように、ルートを組んで進んでいこう。
まずやってきたのは、登米市の旧石越町。昌学寺というお寺を目指していると、道中で石越駅にも辿り着いて、駅周辺の雰囲気も感じられた。「チャチャワールド」という旧石越町にある遊園地の看板も目に入った。もちろん、訪れてみるのも良いけれど、幼児向けのアトラクションが多いみたいで、ひとりで行くのはやめにした。係の人に、「ひとりで来てるゾ!」と警戒されてしまうのも、ねえ。家族で行く場所には、家族で行くのが良い。
お寺へ向かう道中に現れた畑や田園風景も抜群だった。広々としている風景の中に、目に見えない規律が感じられ、田畑も喜んでいるように見える。田んぼと田んぼの間にはパイプも通っており、水がまんべんなく田んぼを満たす仕組みも整っているのだろう。その技術もすごいなあと。
そして、昌学寺は堂々たる門構えを持つお寺だった。この鐘楼門は寛政9年(1797年)に建立されたとのことで、いまに続く歴史を考えると素晴らしい。旧石越町では唯一のお寺でもあるそうで、そうした場所が立派な雰囲気を持っていることも、良いなあと思ったのだった。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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