日本一のうなぎの町で、資源リサイクル率日本一の鹿児島県大崎町が、9月30日(月)より、町の魅力を発信する公式noteをスタートした。
自然豊かな環境にやさしい町
鹿児島県大崎町は九州最南端の大隅半島に位置し、約1万2,000人が暮らす自然豊かな町。温暖な気候と肥沃な大地に育まれ、農畜産物が豊富に生産され、志布志湾では豊富な魚介類が水揚げされている。
また、ゴミの分別にも力を入れ、資源リサイクル率で15回も日本一を達成。“環境にやさしい町”としても知られている。
そんな鹿児島県大崎町が、町の魅力を広く発信するために、公式noteをスタートした。
大崎町は全国有数の養鰻地帯
養殖うなぎの生産量で日本一を誇り、国内シェアの約40%を占めている鹿児島県。なかでも大崎町は全国有数の養鰻地帯で、豊かな地下水で育てられたうなぎは「身が肉厚でふっくらして美味しい」と、全国各地からリピーターが絶えない。
そこで、記念すべき公式note第1回は、大崎町の名産品・うなぎにかける熱い思いとその舞台裏を紹介。
多くの人を魅了するおいしさの裏には、自然の恵みだけでなく、職人たちの高度な技術と絶え間ない努力があるとのこと。今回は「千里うなぎ」と「おおさき町鰻加工組合」を訪れ、うなぎがどのように育てられ、そして加工されているのか、その舞台裏に迫った。
うなぎの養殖を行う「千里うなぎ」
シラス台地が育んだ豊かな地下水が流れている、理想的な環境で養殖を行う「千里うなぎ」の執行役員・堀内さんによると、「私たちの仕事は、『平成の名水百選』に選ばれた普現堂湧水源から湧き出る、清廉で豊かな水に支えられています。この水は、単に美しいだけではありません。24時間365日体制で、1日2回の水質検査でpH値や酸素濃度を厳密に管理しています。さらに、液体酸素等の設備も備え、自然の恵に甘えるだけではなく、科学的なアプローチと職人の情熱が一体となり、うなぎの最適な成育環境を整えています」とのこと。
また、堀内さんは「弊社では、うなぎの稚魚(シラスウナギ)の段階から成魚になるまでの約1年の間、できる限りストレスを与えないよう、愛情を込めて育てています。まず稚魚は『元池』と呼ばれる小さな池で育てます。そこから40日程度で、クロコウナギと呼ばれる成長段階になってから『養殖池』と呼ばれる大きな池に移されます。
うなぎの成長には個体差があり、同じ池の中で育てていてもサイズが次第にまちまちになってくるので、定期的に大きさを揃える『分養』という作業を行います。手間のかかる作業ですが、これによりうなぎが均等に餌を食べられるようになり、成長がスムーズに進みます」とコメント。
「『養殖池』ではビニールハウスとボイラーを使い、年中水温を約30度前後に保っています。うなぎが最も活発に餌を食べる水温は28〜30度とされており、この範囲を超えると食欲が落ち、肉付きにも影響が出てしまいます。『養殖池』では水車を使って水に新鮮な酸素を送り込み、水流を作り出してうなぎが運動できる環境を整えています。水温や水質のわずかな変化でも品質が損なわれてしまうため、細心の注意を払っています」とも教えてくれた。
「千里うなぎ」では、水産業ではめずらしい、オーダーメイドの再生重油ボイラーを活用し、環境にやさしい養鰻を目指しているという。
次に訪れたのは「おおさき町鰻加工組合」
次に訪れたのは、「おおさき町鰻加工組合」。同組合は、国内で初めて養殖から加工までを一貫して管理するシステムを構築しており、「千里うなぎ」とも提携し、1日1万匹の蒲焼きを安定して生産している。
同社取締役常務の徳地隆二さんによると、
おいしさの秘密は、“蒸し”と“4度焼き”なのだそう。
「(前略)焼き上がった「蒲焼」は粗熱を取り、急速冷凍されます。マイナス45℃で急速に冷凍することで、うなぎの水分を保ち、焼きたての風味を損なうことなく全国に届けることができます」と教えてくれた。
詳しくは公式noteをチェック
大崎町にとって、うなぎ産業は単なるビジネスではなく、地域経済を支える大切な柱であり、町の文化の一部。“地元の自然と人々の手で育てられたうなぎが、全国の食卓に届くことが何よりも嬉しい”と語る職人たちの言葉には、地域全体でうなぎ産業を支えているという誇りが感じられたという。
大崎町の名産品・うなぎにかける熱い思いとその舞台裏について詳しく知りたい人は、大崎町公式noteをチェックしよう!
大崎町公式note:https://osaki-town.note.jp
(佐藤ゆり)