東京都では、夜間の観光振興の活性化に向けて、東京の夜を彩る新たな観光資源を作るため、代表的なランドマークである都庁第一本庁舎をキャンバスに光と音で多彩なアートを表現するプロジェクションマッピングを通年で上映中。今年9月時点で、約35万人が来場している。
9月28日(土)には、世界的にファンも多く、来年45周年を迎えるパックマンが登場する新たな作品「TOKYO Night & Light」の上映を開始した。
夜を盛り上げるプロジェクションマッピングの可能性
2023年版「世界の都市総合力ランキング(森記念財団都市戦略研究所)」によると、東京は、ロンドン、ニューヨークに次いで総合第3位に位置するものの、「ナイトライフ充実度」では30位に位置しており、夜間観光の振興の活性化が重要となっている。
ロンドンやニューヨークのナイトタイム観光の夜間経済の規模は、2兆円以上と試算。こうした効果は東京にも期待できるものであり、ナイトタイム観光の活性化は東京の国際競争力向上の「のびしろ」とも言える。
こうした中、東京、ひいては日本の夜間の新たな観光資源として注目されているのが、高い芸術性や世界をリードする技術によって生み出される「プロジェクションマッピング」だ。
人気ゲームパックマンと東京がコラボレーション
パックマンが登場する新たな作品「TOKYO Night & Light」の上映初日には、都民広場にパックマン本人も登場して撮影会を行うなど、多くの人が参加。都民をはじめ、多くの外国人観光客も来場し、人気コンテンツならではの盛り上がりを見せた。
都庁舎プロジェクションマッピング「TOKYO Night & Light」は、今年2月から上映を開始し、多い日はのべ約1万人が来場することもある新たな観光スポットへと成長し、高い芸術性や世界をリードする技術・コンテンツ等によって生み出される、「東京の夜を彩る新たな観光スポット」となっている。
今回の「TOKYO Night & Light」では、ゲーム盤面が都庁舎に現れ、縦横無尽に動き回るパックマンがあらゆるものをダイナミックに食べ尽くす。
上映時間は、平日が18:00、18:30、19:00、19:30、20:00、20:30、21:00、21:30。土日・祝日は18:30、19:30、20:30、21:30。
土日祝日の19:00、20:00、21:00、21:30の上映回では、パックマンが登場する「PAC – MAN eats TOKYO」の上映はない。当面の間は上記の時間に上映する。詳細スケジュールは公式サイトをチェックしよう。
楽曲を制作したのは多方面で活躍する原口沙輔氏
近未来感のあるパックマンのゲーム音楽と親和性の高い、トラックメイカーの原口沙輔氏が楽曲を制作。
原口沙輔氏は、2003年生まれ。幼少期からDTMに触れ、これまでテレビ番組やゲーム音楽、劇版、CM曲の提供、アーティストプロデュース、企画などを手がける。東京2020パラリンピック閉会式でも楽曲を制作した。
制作クリエイターのSunnana inc.は、デザイナーとミュージシャン、プログラマーがコラボレーションして生まれたクリエイター集団。先進的な美しい表現を追求しマルチに活動中だ。
そして同じく制作クリエイターの01iMAGEのNoguchi Kazunobu氏は、ライブステージ演出、ドームシアターコンテンツ制作などのプロジェクションマッピングを多方面に手掛けている人物だ。
なお、同取組は「最大の建築物へのプロジェクションマッピングの展示(常設)」としてギネス世界記録に認定されている。
また、「『未来の東京』戦略」を推進する事業であり、戦略15 文化・エンターテインメント都市戦略「魅力ある観光コンテンツ創出プロジェクト」でもある。
「TOKYO Night & Light」で東京の夜を楽しもう。
東京都プロジェクションマッピング事業詳細:https://tokyoprojectionmappingproject.jp
「東京の観光振興を考える有識者会議(令和6年2月13日)」会議資料:https://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.lg.jp/plan/tourism/kaigi/240213/index.html
(佐藤 ひより)