日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、岩手県旧藤沢町(一関市)を写真とともに紹介する。
Vol.337/岩手県旧藤沢町(一関市)
宮城県北部を巡っていたあたりから、「岩手サファリパーク」の看板を見かけることが増えていたし、ラッピングカーともすれ違った。その岩手サファリパークがあるのが、旧藤沢町だ。
とにかく現地には行ってみて、中に入るかどうかはそのときに決めることにした。雨の具合も旅の時間もあるからだ。
まずは市街地へ訪れてみる。すると、街灯ののぼり旗に「藤沢野焼祭」という文字を見つけた。下地は赤色で、まさに火を感じる。
野焼祭なので、広大なエリアが野焼きされることが、おまつりになっているのかなと思ったけれど、実際は違っていた。公式HPには、このように書かれている。
「『藤沢野焼祭』は、岩手県一関市藤沢町が全国に誇る『土と炎の祭典』です。(中略)高校生の陶芸甲子園「熱陶甲子園inFujisawa」も同時開催します。」(藤沢野焼祭HPより引用)
なるほど、土と炎の祭典なのか。そして、陶芸甲子園も開催されるのか、と。昨今、世の中にはいろいろな甲子園があるけれど、陶芸の分野にも甲子園があるのだなあと。
そして、市街地を散策したのちに、「岩手サファリパーク」の正面まで来た。入口ではキリンなどの像が迎えてくれる。あらためて、入ってみるかどうか迷ったけれど、雨は変わらず本降りだし、カブで一人でやってきたわけだし、別の機会に訪れてみたいかなあと思って、園内には入らなかった。日本にはいくつかサファリパークがある。それぞれゆっくり、いつか訪れてみたいものだ。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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