嬉野温泉の「旅館大村屋」が、11月1日(金)より、リニューアルした大浴場(男湯・女湯)の営業をスタートした。
デザインを一新した大浴場
「旅館大村屋」は、江戸時代から営業を続ける、嬉野温泉で最も歴史を持つ温泉旅館。1989年(平成元年)より35年に渡って温泉客を癒し続けた旧大浴場の老朽化により、今年5月に改装工事を始めた。
8月に男湯の改装工事が終了したのち、この度、女湯の改装工事も完了。無事に、大浴場の営業開始日を迎えることができた。
新たな大浴場は、次世代の人々にも喜んでもらうために、デザインを一新。一方で、元々の大浴場のアイデンティティであった、開放感のある大きな窓と浴槽の深さはそのまま残している。
「くるり」岸田繁さんが「入浴専用音楽」を制作
さらに、新たに誕生する半露天風呂は、オルタナティブロックバンド「くるり」の岸田繁さんに依頼して制作した「入浴専用音楽」が流れているのが特徴。これまでにない入浴体験と音楽体験を味わうことができる。
岸田繁さんは、「歴史ある佐賀のいで湯、嬉野温泉の名物旅館大村屋。温泉と音楽を心より愛する北川さんのホスピタリティは素晴らしく、訪れた人々はたちまちこの宿の虜になってしまうことでしょう。
湯は柔らかく、身体の芯から解れていくことを実感します。温泉湯豆腐や山海の幸、そして名物嬉野茶は是非味わっていただきたい。そして、街のオーセンティック・バー顔負けの素敵なカウンターで、ハイエンド・オーディオに耳を傾けながら飲むアイラ・モルトもまた一興。
北川さんより、内風呂改装に併せて、半露天風呂で流れるアンビエント音楽の制作依頼。川のせせらぎ、野鳥や虫の鳴き声と、それらを包むいで湯のサウンドスケープ。
既に出来上がっている音風景を、音楽で彩るために注力したのは『風景と一体化する音』と、『巡るイメージ』。
まるで自分自身がそこにある風景になっているかのような音世界。あるいは、時代やそれぞれの想い出、身体の中のエネルギーや血が巡るような感覚。そんなことをイメージしながら音を編んでいきました。
どうかこのいで湯の魅力にどっぷり浸かっていただき、世にも珍しい『温泉入浴専用音楽』を楽しんでいただければ幸いです」とコメントしてる。
クラファンでは600万円を超える支援が
また、今回の大浴場改装に伴い、「All 湯~ Need is Love」と題したクラウドファンディングを実施したところ、600万円を超える支援が集まったとのこと。
「旅館大村屋」15代目の北川健太さんは、「今回の大浴場リノベーションのプロジェクトが始まったのが約2年前。ついに、これまでにないたくさんの魅力をもった大浴場が完成しました。
今回の大浴場リノベーションに伴ったクラウドファンディング『All 湯~ Need is Love』においては、たくさんの方々にご支援をいただきまして、まことにありがとうございます。支援された方の数は300名を超え、支援金額は600万円を超えております。今回、オンラインの支援にとどまらず、常連のお客様や地元の方々からも、直接旅館へ『リターン不要』というご支援もいただきました。一つひとつのコミュニケーションが、旅館経営の活力となり、勇気を与えていただきました。改めまして、心より感謝申し上げます。
入浴専用音楽をくるりの岸田繁さんに制作していただき、これまでの大浴場とは違う、素晴らしい空間が生まれました。この大浴場であれば、またこれからの新たな30年を歩んでいけると確信しております(一部抜粋)」とコメントしている。
クラウドファンディングに興味がある人は、「旅館大村屋」のno+eをチェックしてみて。
YouTubeで、オープン前の様子を公開中
YouTubeでは、オープン前の大浴場の様子をレポートした動画を公開中。「旅館大村屋」に足を運び、「くるり」岸田繁さんによる制作した「入浴専用音楽」を聴きながらの入浴を体験してみては。
■旅館大村屋
住所:佐賀県嬉野市嬉野町大字下宿乙848
WEBサイト:https://www.oomuraya.co.jp
no+e(旅館大村屋クラウドファンディング):https://note.com/ryokanoomuraya/n/n4f7422b92ba3
YouTube(オープン前の大浴場レポート):https://youtu.be/nAtucippRA0
(佐藤ゆり)