新潟県西蒲原郡弥彦村は、公共交通空白地帯の移動手段として、誰でも無料で乗車できる自動運転車両「ミコぴょん号」を運行中。これまで、毎週月・木・金曜日の週3日、1日4往復を運行していたが、12月14日(土)より土日運行も開始する。

また、土日運行の開始と同時に、「ミコぴょん号利用促進キャンペーン」も実施する。

自動運転バス導入・増便の背景

弥彦村は、村の公共交通として、隣接する燕市と共同で、燕市と弥彦村の主要拠点を結ぶルートで広域循環バス「やひこ号」を運行しているが、そのルートから外れた地域が公共交通の空白地帯となっていた。

そこで、住民からのルートの拡大要望や、バス運転手の高齢化・不足といった課題を解決すべく、国土交通省の「自動運転実証調査事業」の採択を受け、2024年2月2日から自動運転バスを導入し、週3日、1日4往復で通年運行していた。

そしてこのたび、住民からの「平日だけでなく土日も運行してほしい」というニーズに応えるとともに、弥彦村に訪れた観光客の利便性も高めるために、土日の運行を決定。月・木・金・土・日曜日に運行する(祝日は除く)。

「ミコぴょん号」の概要

「ミコぴょん号」の車両は、エストニア・Auve Tech社製の電気自動車「MiCa」。3DマッピングやGPS、車両のセンサーを中心に活用し、時速20km未満で自動運転する。

乗車定員は、オペレーターを含み8名。電話にて予約することができるが、空席があれば予約不要で乗車することも可能だ。電話予約では、ルート・日時・バス停・名前・人数を伝えよう。

運行ルートは、弥彦村役場を起点とする北吉田ルート(片道約5.7km)と井田ルート(片道約2.5km)。バス停は、2ルートを合わせて13カ所ある。

ミコぴょん号利用促進キャンペーン

また、土日の運行が始まる12月14日(土)より、「ミコぴょん号利用促進キャンペーン」が実施される。

12月14日(土)以降に「ミコぴょん号」に乗車した人にオリジナルステッカーやエコバッグなどのミコぴょんグッズをプレゼントするという企画だ。プレゼントは、なくなり次第終了となる。

また、バス停「ビジョンよしだ」で乗り降りする人には、スポーツドリンクがプレゼントされる。

弥彦村について

弥彦村は、新潟県の中央、日本海寄りに位置し、越後一宮「彌彦神社」と門前の温泉街「弥彦温泉」を有する村。人口7400人余りの小さな村だが、年間の来訪者数約200万人を誇る新潟県でも屈指の観光エリアだ。

同村には、稲作を広め越後文化をつくりあげたといわれる天香山命が祀られている彌彦神社を中心に村内各地に歴史的建造物があり、樹齢400年を超える大杉など多くの自然も現存している。彌彦神社周辺の徒歩圏内に弥彦山、ロープウェイ、国定公園、競輪場など観光資源が集中しており、まち歩き観光ができるのが特徴だ。

また、弥彦のブランド米で皇室献上米の「伊彌彦米」や新潟県一の極早生枝豆「やひこ娘」などを作る広大で美しい農地も広がっている。

同村は、持続可能な地域の発展に向けて、今後もあらゆる課題解決をしながら利便性が高い公共交通サービスを実現していくとしている。

公共交通空白地帯における移動を支える「ミコぴょん号」の活躍に注目だ。

■ミコぴょん号運行概要
運行日：月・木・金・土・日運行(祝日は除く) ※1日4往復
定　員：8人 ※オペレーターを含む
運　賃：無料
バス停：13カ所
詳　細：https://www.vill.yahiko.niigata.jp/selfdrivingbus

(Higuchi)