鹿児島県の十島村役場は、2025年1月24日(金)~30日(木)の期間、鹿児島県・トカラ列島の悪石島で無料のワーケーションモニターツアーを開催する。
これに伴い、12月9日(月)午前9時~27日(金)午後5時の期間、参加者を募集中。参加費は、往復フェリー代や島暮らし体験施設の宿泊費なども含めて無料で、鹿児島までの交通費についても1万円の補助がある。
ツアーの申し込みは、委託している日本団体旅行のホームページで受け付けており、応募者が複数いる場合は申込内容をもとに選考を行い、参加者を決定する。
隔絶した環境ながらネット環境が整備された十島村
十島村は、鹿児島県の南、屋久島・種子島と奄美大島との間に浮かぶ有人七島と無人島五島からなる、南北に長い村だ。
そのアクセスの難しさや手つかずの大自然が色濃く残ることから、「日本最後の秘境」とも呼ばれることがある十島村だが、島内には光回線網が整備され、本土と変わらない安定した高速な通信環境が利用できるようになった。
そこで、離島への本格的な移住の前に「移住体験」をするために村が整備した宿泊施設を、ワーケーションにも対応できるよう整備・改修し、令和5年1月よりワーケーションでの利用者を受け入れている。
主要な交通手段が週2便のフェリーのみ、コンビニもスーパーもカフェもレストランもない、手つかずの大自然が広がる離島という隔絶した環境ながら、光回線による高速なネット環境が整備されているため、周囲の雑音や誘惑に煩わされることなく集中して仕事に取り組めるという。
モニターツアーの概要と参加条件
今回のモニターツアーの舞台は、悪石島。島内での4泊5日、往路の船内での1泊と鹿児島帰港後の市内での1泊も含めた6泊7日の行程で実施する。
同ツアーでは、コンシェルジュとして悪石島の観光ガイド・穴澤さんが参加者を案内。船釣りをはじめ、ハイキング、子牛のミルクやり体験、島らっきょうの収穫体験などのアクティビティも予定している。
参加申し込みできるのは、鹿児島県外に本社があり、かつ県外に勤務している3~4名のグループ。フリーランスなどもOKだが、事業所の本拠が県外にあることが条件だ。このほか、滞在中の「テレワークでの業務継続」「毎日のアンケート回答」「SNSなどで滞在中の様子の発信」ができることも条件となっている。
そのほか、諸条件および注意事項については旅行会社または十島村のホームページで確認を。
島暮らし体験施設でワーケーション
同ツアーで利用するのは、悪石島にある島暮らし体験施設「悪石島コミューン」。施設内で自由に利用できるWi-Fiや、快適にリモートワークができるワーキングデスクとゲーミングチェアを完備している。
この施設では、通常は食事の提供を行っていないが、今回のツアーでは、島内の民宿などで用意した昼食と夕食を提供。なお、釣った魚や持ち寄った食材でバーベキューを楽しめるよう、行程中1日だけ3食とも自炊の日がある。
同施設は、通常、食事の用意、掃除や洗濯も自分たちでやらなければならないため、合宿形式での新人研修や開発合宿、コロナ禍のテレワークによって失われたチームワークを復活させたいと考えている企業にもおすすめ。これまでに29組の利用者がのべ187泊利用しているが、より多くのテレワーカーに知ってもらいたいとの思いからモニターツアーを企画したという。
「釣り+ワーケーション」の新体験
トカラ列島と言えば、釣り。産卵のためにトビウオの群れが港に入ってくる毎年5月~6月には、それを追ってやってくる巨大魚「GT=ロウニンアジ」が陸から釣れることで有名で、GTを求めて多くの釣り人が全国から集まってくるそう。
GTの時期以外にも島の近くに船を出せばトカラの海で育った様々な魚が釣れるため、年間を通して釣り目的で訪れる人は多いが、ワーケーションで滞在可能な施設があることはあまり知られていないという。
今回のツアーでは、天気の良い日は釣りをして、釣りに行けない日は静かな環境で高速回線を利用してテレワークをするという体験ができる。
秘境・トカラ列島での「釣り+ワーケーション」に興味のある人は、無料ツアーに参加してみては。
十島村ワーケーションモニターツアー詳細:http://www.tokara.jp/events/workation-toshima2025
日本団体旅行ホームページ(申し込みフォーム):https://jgt-company.com/workation
(Higuchi)