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【佐賀県太良町】「全国牡蠣-1グランプリ2026」で宗徳丸がシングルシード養殖1年目でグランプリを受賞

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九州勢の生産者仲間と境田さん(前列中央)

東京・豊洲市場にて、2月27日(金)・28日(土)に開催された「全国牡蠣-1グランプリ2026」で、生食の部(シングルシード方式部門)において、佐賀県太良町の宗徳丸がグランプリを受賞した。

佐賀県が「生食シングル部門」で2年連続受賞

「全国牡蠣-1グランプリ2026」は、全国の生産者が集い、牡蠣の品質を競う品評イベントで、今年で3回目の開催となった。

生産方法や調理方法により11部門に分かれており、中でも「生食シングル部門」は、最多の34組がエントリーする大会屈指の注目部門。その激戦を制し、宗徳丸の「秋月」が日本一に。佐賀県は2025年の吉見丸(唐津市)に続き、同部門で2年連続の受賞となった。

シングルシード養殖1年目で受賞


宗徳丸の境田耕治さんは15年にわたり、カルチ式生産の竹崎牡蠣「ゆり姫」を展開してきた。2025年の「牡蠣-1」では予選敗退したが、大会を通じて得た「縁」をきっかけに、本格的に牡蠣のシングルシード養殖への挑戦をスタート。

養殖資材のバスケット(SEAPA)を新たに導入し、カルチ式の筏の下に設置するなど、限られた漁場環境で工夫を重ねながら生産に取り組んできた。その結果、シングルシード養殖1年目での受賞となる。

宗徳丸の境田さんは、「ご縁でつながった仲間たちが惜しみなく助けてくれました。バスケットの目合いや設置方法について助言をいただいたり、バスケットや浮き球など資材を用意していただいたりと、皆様のおかげでここまで来られました」とコメントしている。

「春花」と「秋月」


有明海に面した境田さんの漁場は、牡蠣の餌となる植物プランクトンが豊富なうえ、海水と淡水が混じり合う「汽水域」。そのため、この環境で育った牡蠣は塩味がほどよく抑えられ、うま味が引き立つのが特徴だという。

「美しい自然に育まれた牡蠣」という想いを込めて、通常の真牡蠣(二倍体)を「春花(しゅんか)」、夏でも食べられるように品種改良された真牡蠣(三倍体)を「秋月(しゅうげつ)」と命名。境田さんは、「牡蠣と戯れるのは楽しいです。三倍体の牡蠣養殖では1年中牡蠣と遊ぶことができて良いですね」と笑顔でコメントしている。

見た目ではなく、味で勝負

「牡蠣-1」では、全国の生産者が選りすぐりの牡蠣を持ち込んで競う。境田さんも帰省していた長男と共に選別作業をするなど、「牡蠣-1」に向けて準備に力を入れてきた。しかし大会直前、春一番の影響もあってか、大会用に“一軍”として育ててきた牡蠣の身が痩せてしまう事態が発生。出品を「春花」に切り替えるか、見た目で劣る“二軍”の「秋月」にするか、大会前日まで頭を悩ませたそうだ。

その時、境田さんは「見た目ではなく、味で勝負しよう!」と長男に声をかけ、「秋月」で大会に挑んだ結果、グランプリを受賞。境田さんは「栄養豊富な太良の海で育った牡蠣は、以前から他の地域の牡蠣生産者の間でも好評でした。シングルシードの牡蠣も、その味を評価してもらえたことが嬉しいです」とコメントしている。

受賞により恩返しができた

前山夫妻と境田さん(中央)

境田さんは受賞の瞬間について、「喜びよりもスピーチのことで頭がいっぱいだった」と笑いながら振り返り、「これまで支えてくれた家族、生産者の仲間たち、購入してくださるお客様、皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。中でも、オイスター酒場さくらの(東京都世田谷区)の店主・前山隆弘さんとは10年以上の付き合いがあり、不作で厳しい年にも支えてもらえたことから、今回の受賞により恩返しができたことが嬉しい」とコメント。また、「年下の生産者から“兄貴”と呼ばれるので、兄貴らしく弱音は吐かず、ハートは常にかっこよくありたいです」と語っている。

境田さんは、牡蠣のシングルシード養殖を始めて1年目での受賞となった。今後は生産量を増やすことを課題としつつ、その先の未来について、「大学生の長男も、卒業後は漁師になりたいと話してくれています。今回の受賞をきっかけに、バスケット養殖に挑戦する人や、若い世代の後継者が増えてくれれば嬉しいです」とコメントしている。

「全国牡蠣-1グランプリ2026」生食の部(シングルシード方式部門)で、グランプリに輝いた宗徳丸の「秋月」をチェックしてみては。

宗徳丸公式Instagram: https://www.instagram.com/koji_sakaida

(熊田明日良)

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