
宝石のようなさつまいも「金蜜芋」
「さつまいもの石田農園」は、4月15日(水)、千葉県香取市にさつまいもの加工事業を行う新会社「ISHIDA NOUEN」を設立した。これまでの技術と取り組みをさらに発展させるべく、加工事業を新たな法人として独立。年間100トン規模の焼き芋製造を可能にする設備「Kinmitsuimo Factory」を導入し、より安定した品質と供給体制を構築する方針だ。
加工事業の強化で品質と体験の再現性を高める

特別な土づくりと熟成により、高糖度のさつまいもへ
「さつまいもの石田農園」は、2018年に親子二人で創業。自社オリジナルブランド「金蜜芋」を立ち上げ、生産・熟成・加工・販売までを一貫して手掛けてきた。2026年3月の全国食品コンクールの受賞を機に、これまでの技術と取り組みをさらに発展させるべく、加工事業を新たな法人として独立した。
これまで、「さつまいもの石田農園」では、「金蜜芋」と体験店舗「金蜜堂」を通じ、単に美味しいさつまいもを作るだけでなく、どのように価値として届けるかという視点に向き合ってきた。その過程で見えてきたのが、哲学と加工技術の重要性だ。
どれだけ良い思想やストーリーがあっても、天候、土壌、個体差など同じ条件が二度とない農業においては、現場での判断が揃わなければ、その価値は安定して届かない。新会社「ISHIDA NOUEU」では、加工事業をより強化し、品質と体験の再現性を高めることを目指す。
さつまいもではなく、Yakiimoとして

Kinmitsuimo Factory 作業風景

干し芋と焼き芋の比較
「Kinmitsuimo Factory」では年間を通じて、焼き芋や干し芋の製造が行われる。成田空港から車で10分のところに製造拠点を構えることで、国内外のシェフやバイヤーの視察・商談をよりスムーズにする。また、農園までは25分の立地であり、加工現場やさつまいもの貯蔵庫などの視察にも対応可能だ。
「ISHIDA NOUEN」は、単に「甘いさつまいも」を供給するのではなく、哲学とプロセスが伴う食材としての魅力を伝えることを重視している。まずは国内のミシュラン系レストラン・高級ホテルでの採用を目指し、海外では、“さつまいも”ではなく、“Yakiimo”として価値を高める方針だ。
海外では、さつまいも自体の価値がまだ十分に評価されていない地域も多く、文化として定着させるには時間がかかる。だからこそ、日本産のさつまいもを単に輸出するのではなく、“Yakiimo”という食文化として啓蒙し、ミシュラン店が魅力的な食材として採用する世界観を目指す構えだ。
「ISHIDA NOUEN」代表の想い

「ISHIDA NOUEN」代表取締役の石田湧大さんは以下のようにコメントしている。
「私が、小さい頃はやりたくないと思っていた実家のさつまいも農家の仕事で、いつか世界でも挑戦したいと考えられるようになったのは、間違いなく周りの人に恵まれてきたからだと思います。支えてくれた家族、仲間、お客様、お取引先の方々との出会いがあったからこそ、農業の見え方が大きく変わりました。私たちが目指しているのは、農業を、“つくるだけの仕事”ではなく、“価値をつくる仕事” にしていくことです。(中略)
哲学があり、人の意思があり、工夫とプロセスがあるからこそ、農業はもっと面白く、もっと強くなれる。私たちは、その先駆者でありたいと考えています。(中略)
私たちは、家族を守るため、地域を守るため、という言葉だけで農業を語りたいわけではありません。もちろんそれも大切なことですが、私たちが本当に目指したいのは、**お客様やお取引先様に楽しんでいただける農業**を、皆さんと一緒につくることです。その喜びや価値を、次の時代へしっかりとパスしていきたい。それが、今の私にできることだと思っています。
何をやるとしても、私たちのベースにあるのは農業です。外国にいる方が、いつか日本に来ることそのものが価値だと感じてもらえるような、ブランドを目指していきたいと思います。石田農園は、これからも手間と時間を惜しまず、“農業から価値をつくる”挑戦を続けていきます」
焼き芋の価値を広げていく新会社「ISHIDA NOUEN」。さつまいもを“Yakiimo”という文化として届ける同社の取り組みをチェックしてみては。
■ISHIDA NOUEN 概要
住所:千葉県⾹取市荒北876
公式HP:https://ishidanouen.com
公式Instagram:https://www.instagram.com/kinmitsuimo_ishidanouen
(熊田明日良)