
北三陸の食材を活かした商品開発・飲食店経営を行うソナムが、全国の肉用牛の約0.3%しか存在しない希少和牛「短角牛(たんかくぎゅう)」を使った「短角牛のもちもちカレードーナツ」を発売して5月で3カ月の節目を迎え、1日最大約300個を販売する反響を得ている。
今夏には、東京・銀座にある岩手県のアンテナショップ「いわて銀河プラザ」にて、東京で初の店頭販売を行う予定だ。
震災15年、地元消費の“限界”から生まれた商品
東日本大震災から15年の節目を迎えるも、人口減少や物価高騰の影響で、地域食材を扱う事業者は地元での飲食だけでは事業の継続や雇用の維持が難しくなっている。一方、岩手県久慈市を代表する短角牛は、認知度向上や販路拡大が課題となっていた。
こうした背景からソナムでは、約10年間の飲食店運営で培った商品開発のノウハウを生かし、短角牛や北三陸産小麦「もち姫」、地元の「ゆめ牛乳」を活用した「短角牛のもちもちカレードーナツ」を開発。地元だけでなく全国での消費拡大を目指している。
希少な「短角牛の旨み」を手軽に味わえる

いわて短角牛=岩手県
短角牛の正式名称は「日本短角種」。和牛と呼ばれる品種の一つで、唯一東北地方から発生したものだ。国内の約4割が岩手県内で飼養され、日本一の産地となっている。黒毛和牛より脂肪分が少なくヘルシーな赤身の高タンパク牛肉で、かつ旨味のもととなるアミノ酸をたっぷり含み、かむほどにおいしさが広がる(※)。
「短角牛のもちもちカレードーナツ」は、地元牧場から一頭買いした短角牛を活用し、持続可能な地域づくりに貢献。短角牛の赤身の旨みを生かした地元洋食店人気のカレーのレストラン品質で、北三陸産小麦「もち姫」と地元「ゆめ牛乳」を使った独自の甘くもちもちした生地と組み合わせた“惣菜スイーツ”として、子どもから大人まで手軽に食べられる商品となっている。
冷凍個包装で、催事・ギフト・全国発送に対応し、解凍後は常温で5日間の販売が可能。第三者機関の検査でその安全性も確認されている。
販売3カ月での実績
商品は今年2月に完成し、3月に販売を開始。復興庁結いの場での取組紹介、朝日新聞社 GOOD LIFE フェアでの商品紹介をはじめ、国内最大級のパンのフェス 2026 in 横浜赤レンガでは平日1日で300個を販売。山形県・野川食肉食品センターの東北フェアでは240個、栃木県・益子陶器市運営カフェこふろでは80個を販売した。商談会での卸販売成約実績は3件、ふるさと納税返礼品にも登録されており、県外からも広く反響を得ている。
現在購入可能な場所は、ふるさと納税、道の駅いわて北三陸、HIBIKI SHOKUDO 電話注文。今夏には、東京・銀座にある岩手県のアンテナショップ「いわて銀河プラザ」において、東京初の店頭販売を行う予定だ。
代表・青松慶一氏について

青松氏(中)と同級生2人
ソナム代表取締役の青松慶一氏は、東京工業大学大学院修士課程修了後にブリヂストンに研究開発職として入社したが、2011年の東日本大震災、そして2016年の台風10号による故郷・岩手の被災をきっかけに退職し、久慈へUターン。2017年に同級生3人で洋食レストラン「HIBIKI SHOKUDO」を立ち上げ、その後「STAND hibiki」「standonuts」「焼肉ソナム」など現在4店舗を運営しながら、北三陸の食材や短角牛を活かした商品開発・地域ブランドづくりに取り組んでいる。
東日本大震災でUターン起業、岩手・久慈で飲食店10年の経営者が届ける「短角牛冷凍カレードーナツ」をチェックしてみては。
■HIBIKI SHOKUDO
住所:岩手県久慈市巽町1-32
■道の駅いわて北三陸
住所:岩手県久慈市夏井町鳥谷7-3-2
公式サイト:https://michinoeki-iks.com
ソナムHP:https://www.hibikishokudo.com
※参考:「いわて牛普及推進協議会」のサイト「いわて牛」https://iwategyu.jp
(丸本チャ子)