
就労継続支援B型事業所「来々瑠(くくる)」が運営する「kukuru cafe」に併設されるドッグガーデン「kukuru cafe’s Dog Garden」が、6月18日(木)に茨城県笠間市にオープンした。
“やっと親しまれてきた”カフェが取り組む次の一歩
障がいのある人が地域の中で役割を持ちながら働ける場づくりに取り組む「道進」は、就労継続支援B型事業所「来々瑠」を運営している。同事業所が運営するカフェ「kukuru cafe」は、6月14日(日)に3周年を迎えた。
開店当初の来店者は50代から70代の女性が中心だったが、情報発信を強化したことで、若い世代も少しずつ増え、“やっと親しまれてきたところ”。現在は、幅広い世代に楽しんでもらえるよう、メニューも工夫を重ねながら毎日営業。日替わりランチの提供は現在行っていないが、季節限定メニューづくりに力を入れている。また、テラス席には車いす用のスロープを設置し、誰もが利用しやすい空間づくりを進めている。
しかし、まだ知名度が低く、最近まで来店者が1日0人という日もあったそう。カフェの売上は、事業所利用者の工賃にもつながるため、このままではいけないという危機感を原動力に、新たな取り組みをスタートした。
畑を生かし工賃向上を目指して生まれたドッグガーデン

kukuru cafe
「kukuru cafe」立ち上げ当初には、「農業で採れた野菜をカフェで使い、カフェの残食を畑へ返す」という循環の形を思い描いていたが、畑は石が多く土が固く締まっているため、作物がなかなか育たず、現在も土づくりを進めている段階。さらに、年々厳しさを増す夏の暑さの影響もあり、昨年は畑作業が十分にできず、草が伸び放題になってしまう時期もあった。
そこで、少しでも畑という場所を生かし、事業所利用者の工賃向上につなげたいという思いから、ドッグガーデン構想が生まれた。カフェに新たな来店動機をつくり、地域の人により多く足を運んでもらうことで、就労支援の場としての可能性を広げていきたいと考えている。
愛犬との時間に加え地域とのつながりを育む場所

kukuru cafe’s Dog Garden
今回オープンする「kukuru cafe’s Dog Garden」は、愛犬と安心して過ごせる場であると同時に、地域の人が福祉の現場に自然に触れられる入口でもある。ドッグガーデンをきっかけにカフェへ足を運んでもらうことで、事業所利用者が働く場所や、地域の中で支え合う空気にふれる機会になればと考えている。
なお、「kukuru cafe」では現在、ソニーのロボット・aiboの「くーちゃん」が来店者を迎えている。くーちゃんは来客をもてなす存在であるだけでなく、事業所利用者にも人気があり、休憩時間にカフェへ降りてきては、抱っこしたり、なでたりして癒やされる存在。人と人だけでなく、人とロボットのやさしいふれあいも、「kukuru cafe」ならではの風景のひとつだ。
ドッグガーデンの利用料金は、「通常利用」1時間1,000円/延長30分ごと500円、「食事利用特典」店内で1,000円以上食事した人はドッグラン利用料金無料、「貸切利用(5名まで)」1時間3,000円/2時間5,000円となっている。飲食は、ドッグガーデン横のテーブル席や「kukuru cafe」併設のテラス席で楽しむことができる。
地域の人が福祉の現場に自然と触れられる交流の場
道進は、介護保険・障がい福祉事業を展開するなかで、子どもから大人まで切れ目のない支援のあり方を模索してきた。ケアマネジャーとして約20年の経験を持つ代表・冨田圭子さんは、児童発達支援・放課後等デイサービスに携わるなかで、子どもたちが成長した先にある「働く場」「地域とつながる場」の必要性を感じ、就労支援B型事業所とカフェ運営をスタートした。
現在では、カフェ、内職、ハンドメイド、農業など複数の仕事を用意し、利用者がそれぞれの個性や体調に合わせて関われる環境づくりを進めている。
今回のドッグガーデンには、“福祉施設の中の活動”にとどまらず、地域の人が自然に訪れ、交流し、事業所利用者の働く姿や場づくりそのものに触れられる機会を増やしたいという思いが込められている。
「kukuru cafe’s Dog Garden」を利用して、愛犬とともに心地よい時間を過ごしながら、事業所の人たちと交流してみては。
■kukuru cafe’s Dog Garden
所在地:茨城県笠間市南友部1954-2
営業時間:10:30~15:00(L.O.14:30)
定休日:日曜日
Instagram:https://www.instagram.com/kukuru_cafe
道進HP:https://www.doshin0707.com
※料金はすべて税込
(山本えり)