かまくら国語塾が主催する本文学賞では、高橋源一郎氏を審査委員長に迎え、児童文学作家・村上雅郁氏が新たに“読み手”に加わります。未完成作品も応募可能な「みかん賞」は今年も実施いたします。
かまくら国語塾(神奈川県鎌倉市、代表:中本順也)は、全国の小学生を対象とした「ことばの翼 子ども文学賞」第2回の作品応募を、2026年7月18日(土)から8月31日(日)まで受け付けます。第1回には全国から94編の物語が届きました。未完成のままでも応募できる「みかん賞」も続けます。今回から、児童文学作家の村上雅郁氏が新たに審査に加わります。審査委員長は引き続き、作家の高橋源一郎氏が務めます。
■ 創設の背景:今の物語は、未来の自分への手紙
子どもたちの「書いてみたい」に、きちんと応える場所をつくりたい。この文学賞は、そんな願いから生まれました。
自分の心と向き合い、迷いながらことばを探す--。時に立ち止まり、時に放り出す。でも、評価や点数を離れ、時間をかけて綴る中で、子どもたちは “今しか書けない物語” を紡ぎ出します。
物語を書くことは、未来の自分へ宛てた手紙を書くことです。
『ことばの翼 子ども文学賞』は、その手紙を自由に書き上げるための “滑走路” でありたいと考えています。
■ 第1回では全国から94の作品が翼で運ばれました
第1回(2025年7月19日~8月31日)、全国の小学生から94編が届きました。短いものは原稿用紙数枚、長いものは規定上限の1万字近く。
題材も、大好きなお祭りの話などの身近な話から、宇宙を舞台にした話、身近な疑問を哲学的に考える長編まで。バラエティに富んだ、そして予想もしない作品が集まりました。
大賞は『ジャムになりたいイチゴ』(東京都・小学6年)、高橋源一郎賞は『僕は聖女』(沖縄県・小学6年)に贈られました。
受賞作と入選作は記念の作品集にまとめ、受賞者に贈っています。TOP Factory株式会社による本格的な製本により、日本中のどの受賞作品集よりも素敵なものが出来上がりました。

第1回 ことばの翼 子ども文学賞 受賞作品集(印刷・製本:TOP Factory株式会社)
■「みかん賞」─ 書きかけのまま届いた8編
本賞の最大の特徴は、完成に至らなかった作品の挑戦を讃える「みかん賞(未完賞)」の設置です。
壮大な物語のはじまり、まだ結末の見えないお話、あるいは書きかけのストーリーのかけら--そのすべてが審査対象になります。
10,000字の長編から、生まれたばかりの物語の芽まで、すべての「書きたい」を受け止めます。
「書きたい」という気持ちが生んだ、すべての作品が審査の対象です。
第1回の講評で、高橋源一郎氏はみかん賞の意義について、こう語っています。
楽しいお話はいつまでも聞いていたい。この続きを聞きたい、というのが物語の一番大切な要素なんですね。完成してしまったら、もう終わりじゃないですか。だから、完成していない作品のほうにこそ、物語の本当の楽しさがあると言っても間違いではない。あえて「みかん賞」という賞を作ったのは、そのためです。
── 高橋源一郎(審査委員長)、第1回受賞作品発表会より
第1回のみかん賞は、『冬の雪山』(静岡県・小学6年)、『宇宙の平和を守るため』(神奈川県・小学4年)に贈られました。第2回も未完の全力を受け止めます。
■ 審査委員長・高橋源一郎より ── 第1回受賞作品集寄稿文
第1回の受賞作と入選作を収めた作品集の冒頭に、審査委員長の高橋源一郎氏が寄せた文章があります。
世界でいちばん応募年齢が低い、世界でいちばん小さい、世界でいちばんわかりやすそうな文学賞です。いや、ちがうかも。世界中の文学賞を知っているわけではありませんので。でも、世界でいちばん楽しい、世界でいちばん優しい、世界でいちばん子どもに視線を向けた文学賞ではないでしょうか。
そういう文学賞があるといいなと思った人たちが集まって、いつの間にかこの賞は生まれました。生まれたばかりのヒヨッコです。でも、大きく育つといいなと思います。誰もが自分の小説を書く。そして、誰もがその小説を読む。大人も子どもも。そういう世界って楽しそうです。
そんな文学賞にたくさんの子どもたちが作品を送ってくれました。心をこめて読みました。素敵な作品がたくさんありました。うれしかったです。
世界はまだまだ棄てたものじゃない。でもこれからです。この文学賞がもっと大きくなるといいなと思います。大きくなっても子どものままでいてほしいです。
── 高橋源一郎(審査委員長)、第1回作品集寄稿文より

第1回 ことばの翼 子ども文学賞 受賞作品集(印刷・製本:TOP Factory株式会社)
■ 受賞者からのメール
第1回が終わってしばらく経った頃、受賞者のご家族から、こんな声が届きました。書くことが、その子だけのものに留まらなかったことが伝わってきます。
発表動画から、中本先生、高橋さんのお人柄の温かさが伝わり、特にみかん賞の部分は何度も拝見したくなります。娘がこの先何かでつまずいた際には、再び動画を開き、先生方のメッセージを受け取ってほしいなと思いました。
── 第1回受賞者の保護者の方より
日曜日は早めに夕食を済ませ、家族で18時からのYouTubeカウントダウンを待ちました。発表の瞬間、窓を開けていたため、驚喜の声が周囲に響き渡ったかと思います。娘はその晩、ロイロノートで学校の担任の先生と司書の先生にお伝えし、先生方も大変喜んでくださいました。
── 第1回受賞者の保護者の方より
■ 第2回から児童文学作家・村上雅郁氏が審査に加わります
村上雅郁(むらかみ まさふみ)氏は1991年、神奈川県鎌倉市生まれ・在住。2019年、第2回フレーベル館ものがたり新人賞大賞を受賞したデビュー作『あの子の秘密』で、第49回児童文芸新人賞を受賞しました。著書に『キャンドル』『りぼんちゃん』『きみの話を聞かせてくれよ』『かなたのif』『ショコラ・アソート あの子からの贈りもの』(いずれもフレーベル館)。『きみの話を聞かせてくれよ』は2024年度の中学入試で14校以上に出題され、最も多く出題された小説となりました。
■ 審査基準は“今しか書けない物語”
審査委員長には作家・高橋源一郎氏が就任。第1回に引き続き物語創作教育の第一人者である澤田英輔氏(福山平成大学)に加えて、児童文学作家・村上雅郁氏にも新たに参加していただくなど、文芸界・教育界の第一線で活躍する専門家が審査員として集結しました。
子どもたちの表現に多角的な視点から光を当てます。

■ 教育委員会・地元企業も後援。地域から広がる支援の輪
この文学賞の理念には、教育行政をはじめ地域社会からも共感をいただき、多数の支援をいただいております。
鎌倉市教育委員会・逗子市教育委員会・葉山町教育委員会の後援のもと、鎌倉のクリエイティブ企業・面白法人カヤックをはじめ、多くの企業・団体・個人の皆さまにご賛同とご支援をいただきました。
私たちは、優れた作品を選ぶだけの場ではなく、子どもたちの「書いてみたい」を社会で支え合う仕組みをめざします。
■ 応募方法
応募方法と応募フォームは、公式サイト( https://kotoba-wing-award.studio.site/ )をご覧ください。
■ 第2回 ことばの翼 子ども文学賞 開催概要
・募集期間:2026年7月18日(土)~8月31日(日)
・対象:全国の小学生
・テーマ:自由
・字数:10,000字以内(未完成でも応募可能)
・形式:手書き(写真・スキャン)、PDF、Word等
・賞:大賞(図書カード3万円)、高橋源一郎賞、審査員特別賞、みかん賞、はばたき賞、かまくら国語塾賞
・発表:2026年10月中旬予定。入賞作品は記念冊子に収録
公式サイト:https://kotoba-wing-award.studio.site/
X:@kotobawingaward
Instagram:@kotoba_wing.award
YouTube:https://www.youtube.com/@ことばの翼子ども文学賞公式
※ ことばの翼 子ども文学賞は、次年度以降も継続して実施していく予定です
■ かまくら国語塾について
屋号:Leuk woorden Inc.
名称:かまくら国語塾
所在地:神奈川県鎌倉市
代表:中本順也
設立:2022年2月(サービス開始は2020年)
URL:https://kamakura-kokugo.education/

「書きたいこと、読みたいものを、どこまでも。」の理念のもと、神奈川県鎌倉市で物語創作を中心とした教室を運営。点数や評価から離れた場所で、子どもたちが自分の「書きたい」という心の声に素直に向き合い、自分だけの言葉を見つける旅の伴走をしています。ことばの翼 子ども文学賞は、教室での日々の実践から生まれたものです。
■ 最後に、第1回受賞者からの一言
第1回受賞者のお子さんから、こんな言葉が届きました。参加する子どもたちにとって、楽しんでもらえる文学賞をこれからも続けてまいります。
来年は中学生になっちゃうから提出できないのが残念。中学生部門も作ってほしい。
── 第1回受賞者(当時小学6年)
■ 協賛・ご支援に関するお問い合わせ
本賞は協賛企業・団体・個人の皆さまのご支援により運営しています。
第2回の協賛・寄付にご関心をお持ちの方は、webページよりお問い合わせください。

第2回ことばの翼 子ども文学賞チラシ