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公益財団法人 博報児童教育振興会

地域と子どもの関わりの先進研究結果を報告 地域と学ぶ子どもは、自己肯定感が約1.2倍

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~地域まるごと学校だ!~「博報財団こども研究所シンポジウム2017」京都・烏丸で開催

博報財団こども研究所は、2017年8月23日(水)に京都・烏丸で同研究所初の京都開催となるシンポジウムを開催しました。

子ども・保護者・教員の計1800名以上に対するアンケート調査「こどもと地域調査」のレポートおよびコミュニティ・スクールでの実践事例を活用し、実践研究を通じて得られた子どもの持つ潜在力への気づき方・引き出し方や 自己肯定感の育成や地域と連携した教育の効果についての調査結果をご報告しました。調査結果報告では「地域と学ぶ子どもは、そうでない子どもと比べて自己肯定感が約1.2倍高い傾向にある」ことや「地域と学ぶ子どもの保護者は『地域への愛着』や『住み続けたいという気持ち』が強い」等の地域教育による相乗効果をお伝えしました。

当日は教育関係者をはじめとする約100名の来場者を迎えたほか、ゲストスピーカーとして現役の学校長山下由修氏から「静岡市立清水江尻小学校5年2組の授業の実践結果」、元文教大学教授で総合学習や子ども教育連携論の専門家嶋野道弘氏から「地域と関わる学びから見る、子どもの“実態″と“実体″」と題した基調講演が行われました。

◆博報財団こども研究所 客員研究員による調査結果報告
今回の授業の実践結果とアンケート調査結果を次の5つの視点から考察しました。(1)自己肯定感の高まり(2)他者理解・共感の高まり(3)生きる力の高まり(4)先生のモチベーション向上(5)地域のつながり活性化 例えば(1)自己肯定感を高める要素として、正解がない問いに取り組む、目的・ゴールをしっかり持つ、自分の役割を認識する、周囲からのフィードバックによる達成感の4つの要素が抽出されました。

◆嶋野氏登壇「地域と関わる学びから見る、 子どもの“実態″と“実体”」
嶋野氏からは「そもそも子どもはどういう存在か」を表す身体の“実体”と「時々の子どもの状態や状況」を表す状態の”実態“の違いについて解説し、 実体と実態のずれへの着目が私たちの子ども観を変えると述べました。 「子どもの主体性がない(実体)とよく言われるが、 主体性を発揮する場がない(実態)のではないか?」と、 このような視点を基にした2つのジッタイのずれへのアプローチが本研究の意義であるとしました。

◆山下氏登壇「静岡市立清水江尻小学校5年2組の授業の実践結果」
山下氏は地域と連携した授業で子どもたちが主体的に行動することにより、 担任の先生もクラスの児童が有能であると確信したといいます。 そして、 児童たちに授業を主導させる姿勢への転換が担任の先生の中で起こり、 子どもたちのパワーが引き出され、 そのパワーが地域の空気を変える結果につながったとしました。

〈調査結果(一部)〉
下記、 本日のシンポジウムでご紹介した調査結果の一部です。
・学校と地域が多様に関わる中で学ぶ子どもは、 「ことばの力」が約10pt高い
・学校と地域が多様に関わる中で学ぶ子どもは、 「ともに生きる力」が約8pt高い
・コミュニティ・スクールに通う子どもの保護者は、 普段の地域との関わりが約13pt高い
・コミュニティ・スクールの教員は、 教職に対する満足度や意欲が約15pt高い

出典「こどもと地域調査」博報財団こども研究所(2016年)( http://kodomoken.com/report/enquete/01/
また、 本日のシンポジウムで放映された清水江尻小学校実践授業のドキュメンタリー動画ダイジェスト編を右記URLからご覧いただけます。 ( http://kodomoken.com/report/project/02/

[動画: https://www.youtube.com/watch?v=CvgZYAnhO8Y ]

〈公益財団法人 博報児童教育振興会について〉
博報財団(正式名称:公益財団法人博報児童教育振興会)は1970年の設立以来、 ことばの力を根幹に置いて、 子どもたちの成長に寄与し、 豊かな人間性教育を支援することを目指して、 鋭意活動を続けてまいりました。 児童教育の実践者を顕彰する「博報賞」をはじめ、 「児童教育実践についての研究助成」「国際日本研究フェローシップ」「世界のこども日本語ネットワーク推進」など、 「ことば」「文化」の領域を中心に児童教育の支援に繋がる4つの事業を行っています。 本年4月に財団内で設立された博報財団こども研究所は、 これまでの財団の取り組みを土台に、 「こども」「ことば」「教育」に関連する調査・研究・実践を行い、 そこで発見した知見を子どもたち、 学校・教育関係者、 保護者の皆様に発信していくことを目指しています。

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