― 当社の次世代GPS首輪(LoggLaw G2C)が高山域の野生動物モニタリングに貢献 ―
Biologging Solutions株式会社(本社:京都府京都市、代表取締役:小泉拓也・野田琢嗣、以下「当社」)が、一般財団法人自然公園財団上高地支部(担当:香取草平)および信州大学 泉山茂之特任教授との共同で行う上高地のニホンジカ調査プロジェクトで、当社が開発するGPS首輪型追跡装置「LoggLaw G2C」および鳥獣害対策用総合ポータルサイト「アニマルポータル」が活用され、北アルプス・上高地(標高約1,500~1,600m以上)の樹林帯において、ニホンジカが越冬していることがGPSデータにより初めて確認されました。

上高地で撮影されたニホンジカ(一般財団法人自然公園財団上高地支部提供)
■ 調査の背景
中部山岳国立公園に位置する上高地は、標高約1,500mの山岳景勝地であり、多様な動植物が生育する国内有数の自然環境を有しています。
しかし近年、上高地ではニホンジカの目撃情報や在来植物への食害が報告されるようになり、今後の対策のためには、このニホンジカの行動実態を把握することが重要な調査課題となっていました。特に、上高地で確認されているニホンジカは、厳冬期にはより暖かい低標高域に移動し越冬すると考えられてきたため、効率的かつ広域的な管理を進めるうえで、越冬地を把握することが重要でした。しかし、その行動を科学的に実証するデータは不足していました。
■ 調査概要と当社技術の役割
当社および一般財団法人自然公園財団上高地支部、信州大学農学部 泉山茂之特任教授の研究チームは、上高地・大正池付近において麻酔捕獲したニホンジカのメス個体にGPS首輪を装着し、行動追跡を開始しました。本調査には、当社が開発する以下の技術が活用されています。
GPS首輪型追跡装置「LoggLaw G2C」・野生動物専用のGPS追跡装置
・LTE-M通信を搭載し、取得した位置情報をリアルタイムでクラウドに送信
・現地での回収作業を待たずに、遠隔からデータを確認可能
・太陽光発電パネルを搭載し、バッテリーを自動充電
・長期間にわたる継続的なモニタリングを実現・厳冬期の山岳環境でも安定した動作を実現する耐環境設計

次世代GPS首輪「LoggLaw G2C」
野生動物追跡クラウドプラットフォーム「アニマルポータル」
- 全国の自治体・研究機関で広く利用される野生動物データ管理基盤
- GPS測位データのリアルタイム管理・可視化・共有を実現
- 複数の研究機関・行政機関が同一プラットフォーム上でデータを共有し、広域的な野生動物管理に活用

アニマルポータル上でのGPS軌跡
■ 調査結果
LoggLaw G2Cによる長期追跡データの解析により、GPS首輪を装着したニホンジカが冬季においても標高1,600mを超える上高地内の樹林帯に留まり、越冬していることが初めて確認されました。
これは、従来考えられていた季節移動とは異なり、上高地に通年定着している可能性を示す重要な知見です。さらに、この個体が妊娠していたことも判明し、上高地周辺で繁殖が行われている可能性も示唆されています。

アニマルポータル上での行動圏解析
■ 本成果の意義
上高地を含む北アルプスの高山帯・亜高山帯は、ニホンカモシカやライチョウをはじめとする希少種の生息地であり、固有の高山植物群落が広がる国内屈指の自然環境です。既に顕在化している南アルプスでのニホンジカの影響にみられるように、上高地におけるニホンジカの定着は、将来的にこれらの生態系へ深刻な影響を与えるおそれがあります。
本調査により得られたGPSデータに基づく科学的知見は、今後の上高地および北アルプスのニホンジカ対策事業において、重要な基礎資料となることが期待されます。
■ 今後の展望
当社は、令和8年度も追加のGPS首輪装着を計画しており、自然公園財団および信州大学との共同研究を継続し、LoggLaw G2Cおよびアニマルポータルを活用した高標高域における野生動物モニタリングのさらなる高度化を推進してまいります。加えて、全国の行政機関・研究機関との連携を通じ、科学的データに基づく野生動物管理の実現に貢献してまいります。
■ 製品・サービス情報
LoggLaw G2C(ログロウ G2C)
野生動物に装着するGPS首輪型追跡装置。シカ・クマ・サルなど多様な中大型哺乳類に対応し、全国の自治体・研究機関で広く導入されています。
詳細:https://www.biologging-solutions.com/ja/products/logglaw-g
アニマルポータル
野生動物のGPS追跡データを一元管理するクラウドプラットフォーム。リアルタイムの位置情報表示、行動圏解析、データ共有機能を備え、科学的な野生動物管理を支援しています。
詳細:https://www.biologging-solutions.com/ja/products/cloud/animal-portal
■ 会社概要
会社名:Biologging Solutions株式会社
設立:2014年
代表者:代表取締役 小泉拓也・野田琢嗣
所在地:京都府京都市北区平野鳥居前町54-4 プログレス北野 201
事業内容:野生動物追跡装置(GPS首輪、データロガー)の開発・製造・販売、鳥獣害対策用総合ポータルサイト「アニマルポータル」の開発・運営
URL:https://www.biologging-solutions.com/ja
■ 本件に関するお問い合わせ先
Biologging Solutions株式会社
担当:小泉
TEL:075-746-7858
E-mail:contact@biologging-solutions.com