福岡県が取り組むAIR(Artist in Residence -アーティスト・イン・レジデンス-)事業が4年目突入!

福岡県では、JR日田彦山線沿線地域の東峰村・添田町の音楽を通じた地域活性化や関係人口・交流人口の拡大を目的に、同地域に1か月程度滞在し作曲活動を行う音楽家を令和8年5月8日から7月2日にかけて募集しました。
22名の応募者の中から、作曲家の宮川彬良氏と演奏家の西本幸弘氏の助言のもと、地元関係者等で構成される選考委員会で選考を行った結果、3名の方を沿線地域に滞在する音楽家として決定しました。
この3名の音楽家は、滞在中、地域交流や情報発信を行いながら活動を行い、令和9年3月14日(日)に九州交響楽団の演奏により制作曲を披露する予定です。
AIR(Artist In Residence)事業とは
福岡県では、平成29年7月九州北部豪雨で被災したJR日田彦山線沿線地域における地域振興の推進のため、「福岡県日田彦山線沿線地域振興推進協議会」の取組として、AIR(Artist in Residence -アーティスト・イン・レジデンス-)事業を推進しています。
作曲家の宮川彬良氏と演奏家の西本幸弘氏をアドバイザーに迎え、両氏の助言のもと、3名程度の音楽家を選考します。選考された方々には日田彦山線沿線地域に滞在いただき、地域交流や情報発信を行いながら作曲活動を行います。3月には、作曲した曲の発表会も予定しています。

添田町:英彦山神宮
東峰村:竹地区の棚田
特設サイト
音楽家の制作曲等を公開
○SNS(滞在の様子やイベント情報を発信)
▶Instagram:https://www.instagram.com/hitahiko_air?igsh=MWJ1c25veWVqZmlnag%3D%3D&utm_source=qr
▶X:https://x.com/hitahiko_air?s=21&t=RJkgMzjGPdM-lT_5mfRTxQ
▶Facebook:https://www.facebook.com/share/1KZnEW1JfQ
1 地域に滞在する音楽家(3名)

浅沼奏氏
浅沼 奏(27歳)現住所:埼玉県
出身校:東京藝術大学音楽部作曲科卒業
活動概要:
埼玉県春日部市出身。上野学園中学校音楽コース・高等学校音楽科演奏家コースピアノ専攻を経て、東京藝術大学音楽学部作曲科卒業。
アジア国際音楽コンクール入賞、横浜国際音楽コンクール最優秀伴奏者賞、イタリアMusicArteチェロ・ピアノDUO金賞受賞等。
現在はフリーで作編曲・演奏のほか、音楽指導、コンサートの企画制作など幅広く活動を行う。

佐藤圭氏
佐藤 圭(24歳)現住所:神奈川県
出身校:東京音楽大学作曲科卒業
活動概要:
静岡県浜松市生まれ。
東京音楽大学作曲指揮専攻「映画・放送音楽コース」卒業。横浜市消防音楽隊テーマ曲『Bon Voyage』、湖上舞台『Grandscape浜名湖』、ミュージカル『イガイガ栗太郎』などを作曲し、オーケストラ編曲も手がける。
また、ミュージカル『スウィーニー・トッド』では音楽監督補、ミュージカル『LIGHT YEARS-幾光年-』では音楽監督補・編曲・オーケストレーションを担当。

宮川知子氏
宮川 知子(35歳)現住所:東京都
出身校:桐朋学院大学卒、パリ・スコラ・カントルム音楽院、サン モール地方音楽院修了
活動概要:
東京都出身。桐朋女子高等学校音楽科卒業後、渡仏。リヨン国立高等音楽院ピアノ科・伴奏科修士課程を修了。オルレアン国際ピアノコンクール、トゥールーズ国際フランス歌曲コンクールなどで受賞。帰国後はミュージカルの音楽監督やオーケストラの鍵盤奏者として活動しているほか、NHK「ららら♪クラシック」「うたコン」などのメディアにも出演する。2021年より桐朋学園大学弦楽器嘱託演奏員。
※五十音順、年齢は令和8年7月31日現在
2 募集概要
(1)募集期間 令和8年5月8日(金)~7月2日(木)
(2)応募件数 22件
3 選考方法
本取り組みのアドバイザーである、宮川彬良氏(作曲家)、西本幸弘氏(九州交響楽団コンサートマスター)の助言のもと、地元関係者等で構成する選考委員会にて3名を選考しました。

宮川彬良氏
西本幸弘氏
4 今後の取り組み
[表: https://prtimes.jp/data/corp/186122/table/8_1_2835f7f5ceecce366769752c03721950.jpg?v=202608011445 ]


5 事務局
日田彦山線沿線地域振興事業実行委員会事務局
(福岡県市町村・地域振興部市町村政策支援課内)
第3期(令和7年度)制作曲
第3期事業で滞在した3人の音楽家に制作していただいた曲を公開中。
東峰村、添田町滞在で得たインスピレーションを元に曲を作曲して頂き、その曲を九州交響楽団により演奏していただきました。
滞在音楽家が感じた東峰村、添田町の情景に想いを馳せながらお楽しみください。

『管弦楽のための廻る』作曲: 葛西竜之介
指揮:平川範幸
演奏:九州交響楽団(2026年3月1日初演、オークホール(福岡県添田町))
<葛西さんコメント>
「焼成のときの燃料として使った材の灰を、釉薬の原料として新たに使うことがある。」と、ある窯元でこんな話を伺いました。森の呼吸、水の循環、輪廻、伝統の継承。自然と共存しながら、廻ってゆく。轆轤のまわる美しい様を眺めていたとき、私はハッと気付いたのです。そこには、都会では断ち切れてしまっている”循環”が、確かに力強く、残っているのだと。音楽にも、共通する主題が形を変えて、曲中で旅をしていく「循環形式」という言葉があります。今回はそれを用いて楽曲を構成しました。それでは、みなさまを音の旅へといざないましょう。
[動画1: https://www.youtube.com/watch?v=GIhbKK_Xx5M ]

『望郷の記』作曲: 松尾賢志郎
指揮:平川範幸
演奏:九州交響楽団(2026年3月1日初演、オークホール(福岡県添田町))
<松尾さんコメント>
約一ヶ月間、東峰村・添田町に滞在し、豊かな自然と共に生きる人々の優しさや温もりに深く触れました。完全部外者である私たちを暖かく迎え入れてくださり、気づけばすぐに打ち解け、呑んで、語り、また呑んで……。その何気なくも愛おしい日々は、私にとってかけがえのない宝物です。本作《望郷の記(しるし)》は、そうした日々の体験を音楽として昇華した作品です。私の作曲人生において、最も抒情的な一曲となりました。
[動画2: https://www.youtube.com/watch?v=1IcJblVc5w0 ]

『回想/回送~エレジーとクロスリズム~』作曲: 宮下亮明
指揮:平川範幸
演奏:九州交響楽団(2026年3月1日初演、オークホール(福岡県添田町))
<宮下さんコメント>
昨年度より2度にわたりこちらの地域に滞在させていただいた中で、印象に残っている場所が2つあります。一つは旧歓遊舎ひこさん駅、もう一つは旧宝珠山駅です。各旧駅は新たな姿へと生まれ変わり、廃線跡上をヤギたちが散歩したりしていました。この旧駅間、ひいては先の豪雨で被災した日田彦山線の旧区間上に、音楽的な回送列車を走らせたいと考えました。この列車が眺める風景は沿線地域の歴史そのものであり、今日までの沿線の歴史と情景に畏敬の念を込め、本楽曲を作曲しました。