-AI模擬患者による問診トレーニングが新たな診断推論教育の柱に-
■ リリース概要
株式会社OPQRST(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:柳田 育孝)は、自社開発の問診シミュレーションサービス「OPQRST」が、千葉大学医学部附属病院 総合診療科において教育目的で導入されたことをお知らせします。
OPQRSTは2025年8月4日に正式リリースされたAI問診シミュレーションサービスであり、AI模擬患者との対話を通じて問診力・診断推論力を高める新しい教育支援ツールです。
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■ 背景
診断推論教育では、患者とのコミュニケーションを通じて臨床推論を展開する力を体系的に養うことが重要とされています。しかし、症例数や学習機会には限界があり、学習の再現性が課題となっていました。
問診シミュレーションサービス「OPQRST」は医療者がAI模擬患者とのリアルな問診を通じて診断推論を学べる教育支援サービスです。学習者は繰り返し問診を行うことで、臨床推論の初期段階である「情報収集・仮説生成・診断推論」を何度でも練習できます。OPQRSTは、2025年8月4日に正式リリースされ、47疾患・423パターンの問診シナリオを搭載。模擬患者の性格や応答傾向を設定することで、より現実的な問診体験を再現します。
社名とサービス名の由来となっているOPQRSTとは、医療面接の構造化手法(Onset, Provocative/Palliative factor, Quality, Related symptom, Severity, Time course)です。
■ 導入の目的と活用
医学生・初期臨床研修医・専攻医を対象とした千葉大学病院 総合診療科内の教育コンテンツにOPQRSTを導入しました。臨床実習で同診療科をローテーションする医学生らに教育コンテンツとして提供する予定です。
学習者はAI模擬患者に問診を行い、そのログをもとに指導医が個別にフィードバックを実施します。これにより、問診の構造化と診断思考の可視化を両立させた教育を実現させます。
■ 診断推論セミナーでの協力
株式会社OPQRSTは、千葉大学病院 総合診療科が主催する「診断推論セミナー」(第1回・第2回)にも技術協力しています。
セミナーでは、AI模擬患者に対して参加者が実際に問診を行い、総合診療科の指導医がその場で助言・フィードバックを行う双方向型の形式が採用されました。問診の指導では患者が発する言葉をどう理解するか、それに対してどのように質問することが効率的かを指導します。AI模擬患者に対してこのシミュレーションを行うことで、臨床に即した指導が可能になりました。

画像:診断推論セミナーフライヤーより一部抜粋
写真:第2回診断推論セミナーの様子
■ 今後の展開
OPQRSTは今後、教育機関向け導入支援を拡大し、学習履歴の可視化・評価指標の定量化など、教育効果を高める機能を順次追加していく予定です。
法人向けプランは個別見積対応で提供しており、大学・研修病院のニーズに応じた柔軟な導入が可能です。導入実績の詳細や機能拡張に関する情報は、今後順次公開を予定しています。
株式会社OPQRST
【社名】株式会社OPQRST(千葉大学発スタートアップ企業)
【本社】東京都渋谷区道玄坂1丁目10番8号 渋谷道玄坂東急ビル2F-C
【代表者】代表取締役社長/医師 柳田育孝
【創業】2024年2月
【事業内容】医療情報提供や臨床・教育・研究支援を目的とするWEBサービス
【URL】https://www.opqrst.co.jp/