特許技術により低コストでCO2フリーな 「エネルギー地産地消型エッジ・データセンター」 を実現へ
Solution Creators株式会社(ソリューション・クリエイターズ株式会社、東京都港区、代表取締役:川端 康晴、以下SCS)は、水力や地熱・温泉熱、バイオマスなどの再生可能エネルギーや、工場等で発生している未利用の廃熱エネルギーを多段階に有効活用することで、空冷/液冷/液浸サーバの稼働に必要となる電力とサーバ冷却用の冷熱の両方を供給する、データセンター(DC)用・熱電併給システムの開発を開始しました。
独自の特許技術※1を活かした熱電併給システムにより、電力消費量と発熱量が大きい生成AI用サーバに、未利用となっている再生可能エネルギーや廃熱のエネルギーを活用して得られるクリーンな電力と冷熱の両方を併せて供給することで、サーバ稼働に係る電力・冷却のコストとCO2排出量の大幅削減を実現。
データを地産地消するエッジDCにおいて、地域で得られる再生可能エネルギーや工場等からの未利用廃熱に応じてエネルギー地産地消型で稼働させることで、系統電力の接続制限や買電コストの負担なく、停電時の継続運用によるBCP向上も可能な「クリーンエネルギー地産地消活用型エッジDC」を早期に低コストで構築できる見通し※2を得て、27年4月からの市場導入に向けた実証システムの開発に取り組みます。
なお本プロジェクトの詳細は、2026年9月9日~11日に幕張メッセで開催されるCCUS EXPO(第2回 CO2の分離・回収・利用・貯蔵 技術展)の当社展示ブースにて紹介する予定です。

図1 クリーンエネルギー地産地消型エッジ・データセンターの概念図


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概要
生成AIの急速な普及により、電力消費や発熱量の大きなサーバの稼働や冷却に係る電力消費の急増と、地下水など冷却水の多量取水によるデータセンター(DC)の生活環境等への影響が、世界的な課題となっています。
特に従来の大規模な建物型DCでは、多量の電力を送電網から引き込み利用する容量の制限や接続開始期間の長期化に伴う運用開始の遅れをはじめ、電気設備や工事費の高騰、サーバと冷却設備の稼働に係る多量の電力と冷却水に係るコストとCO2排出量の増大、長期停電や燃料高騰・途絶リスクへの対策も課題となっています。
一方、今後は低遅延型のフィジカルAI活用や機微データの保護、データ主権の確保といった観点から、都市部や郊外・地方各地において、データが発生する施設や工場などの処理量に応じて現地に推論AIサーバを設置し、データの地産地消を実現する「エッジDC」の普及拡大が見込まれています。ただし、こうしたエッジDC用の推論AIサーバでも、稼働や冷却には一定の電力と冷熱の供給が必要となることから、エッジDCの規模に応じた電力と冷却に係るコストと環境負荷の低減、停電や燃料高騰・途絶リスク対策が重要課題となります。
SCSは、これら課題の解決策として、地方各地で未利用・未開発となっている再生可能エネルギーや、施設内の未利用廃熱を多段階活用することで、サーバ稼働に必要となるクリーンな電力と冷熱の両方を低コストでオンサイト併給する「エネルギー地産地消型エッジDC」の構築により、低コストかつ低環境負荷で、送電網の引き込み制限や停電影響が少ないBCP強化型のデータセンター用熱電併給システムの開発をスタートしました。
開発システムの特長
1. 「クリーンエネルギーの多段階活用」による、サーバ稼働の低コスト・省CO2化とBCP強化
エッジDC用熱電併給システムの形態として、水力発電のグリーン電力によりサーバを稼働させるとともに、発電後の冷水を利用してサーバ冷却用の冷熱を供給することで、グリーンな電力と冷熱を併給する「水力エネルギー活用型」と、地熱・温泉熱やバイオマス燃焼熱、工場や廃棄物処理場等の廃熱で発電するシステムからの電力と、発電後の蒸気や温水を熱源として冷熱変換する吸収式/吸着式冷凍機により得られる冷水でサーバを冷却することで、クリーンな電力と冷熱を併給する「未利用熱エネルギー活用型」の2種類を開発。
いずれも再生可能エネルギーや未利用廃熱から得られる低コストでカーボンニュートラルな電力によって、空冷/液冷/液浸など様々な冷却方式を利用するサーバラックを稼働させるとともに、発電後の排水や廃熱を多段階で有効活用してサーバの冷却を行うことで、電力系統に依存することなく、設置場所で得られるエネルギーの地産地消によって、停電時の長期継続運用にも対応できるサーバへの熱電併給が可能となります。

図2 水力エネルギー活用型システム

図3 未利用熱エネルギー活用型システム
2. 量産普及技術の組み合わせ最適化による、高い汎用性と工期短縮・低コスト化の実現
熱電併給システムを構成する3つの主要素(発電システム、熱交換/冷熱変換システム、蓄熱制御供給システム)のうち、水力発電システムやバイオマス発電、地熱蒸気・温泉熱や工場廃熱などの未利用熱を利用する発電システムと、発電後の蒸気や温水を利用して冷熱変換により冷熱供給を行う吸収式/吸着式冷凍機システムは、それぞれ数kW級~数MW級まで多様なシステムが量産普及している既存の技術を活用。
設置場所で得られるエネルギーの種類や量に応じてシステム構成を最適化するとともに、AIを活用して独自の蓄熱制御供給システムを開発して組み込むことで、早期の実用化と工期の短縮・低コスト化を実現します。
また、未利用・未開発となっている再生可能エネルギー資源地や未利用熱発生地への新規システム設置だけでなく、運用中となっている再生可能エネルギー発電所の改装や、既存の施設・工場等への追設によるレトロフィット化にも対応。出力抑制を受ける再エネ電力やFIT期間終了後の発電所活用策をはじめ、発電設備併設型の施設や工場等での生成AI活用による操業最適化やフィジカルAI活用など、都市部や郊外・地方における多様なユースケースに応じ、柔軟かつ早期に導入・活用できるエッジDC用ソリューションを提供します。

図4 設置場所に応じたエッジDCのユースケース例
今後の展開
今後は特許技術を活かした「クリーンエネルギー活用型熱電併給システム」の製品化にむけ、「水力エネルギー活用型」と「未利用熱エネルギー活用型」それぞれのシステムについて、フィールド実証サイトの調査・選定と実証機の開発を並行して進め、発電設備や冷却システムなど附帯設備の設計・調達・施工を行う事業者との連携体制を構築し、多様な再生可能エネルギーや未利用熱の特性に応じたエッジDC用熱電併給システムの開発と提案導入を推進します。
さらに、国内外でのDC事業者やエッジDCでの生成AI活用を進める企業等への導入と連携を進めることで、クリーンエネルギー活用型のクラウドサービス「Green Cloud(R)」やエッジコンピューティング「REDGE(R)」※3の実現と普及拡大を目指します。
※1 特許第7190640号、特願2026-100436、特願2026-124170
※2 当社の基本設計結果と各種附帯設備のEPC(設計・調達・施工)関係者からの見積情報に基づく試算結果(コストはサーバ等ICT負荷のkW単価比較)であり、施工条件や建築資材・工事費等の市場動向により変動する可能性があります。
※3 「Green Cloud(R)」と「REDGE(R)」は、Solution Creators株式会社の登録商標です。
■Solution Creators株式会社について
Solution Creatorsは、国内外各地で未利用・未開発・余剰となっている再生可能エネルギーやバイオマス資源のほか、耕作放棄地や遊休地も地域資源と捉え、各地の地域資源を地産地消することで新たなDX産業やGX産業を振興するためのソリューションを提供しています。多様な再生可能エネルギーの電力と冷熱を活用するエッジコンピューティング技術や、二酸化炭素の分離回収・固定化・有効活用を行うCCUS技術を活かした事業共創を行うことで、持続発展する社会の実現に貢献してまいります。
法人名称:Solution Creators(ソリューション・クリエイターズ)株式会社
所在地:東京都港区芝5丁目36番4号 札の辻スクエア9階
主な事業内容:クリーンエネルギーの地産地消によるエッジコンピューティングやCO2の分離回収・固定化・有効活用(CCUS)に関する地域連携型事業の共創実施
URL:https://s-creators.jp/(コーポレートサイト)