~竹原からはじまる、熱改革~
株式会社Blossom Energy(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:濱本真平)は広島県竹原市において、国内初となる商用蓄熱式ボイラ「Blossom Energy G-TES」初号機の設置を完了し、2025年12月23日(火)に成果報告会を開催しました。
本報告会には、竹原市 新谷昭夫副市長(今榮敏彦市長 代理)、広島県商工労働局イノベーション推進室課長 崎本龍司様、リソルホールディングス株式会社グループ執行役員 佐治重神様、瀬戸内ゴルフリゾート総支配人 本田功一様にご臨席いただき、日本の製造業の脱炭素化に向けた新たな一歩を記念しました。

竹原市・広島県・事業者が連携して進めた蓄熱式ボイラ実証事業。商用蓄熱式ボイラ「Blossom Energy G-TES」初号機 お披露目の様子
■環境対応が「説明責任」になった時代
かつて、ボイラの更新は「老朽化したら取り替える」だけで済み、安定稼働さえしていれば、それ以上に問われることはありませんでした。
しかし、その常識は大きく揺らいでいます。
日本は2050年カーボンニュートラルを掲げ、企業には環境負荷を「説明し、削減目標を表明すること」が求められる時代になりました。
環境対応は、もはや努力目標ではありません。
その影響は、大企業だけでなく、サプライチェーン全体へと確実に広がっています。
■現場が直面する、ボイラの更新にかかる判断の重さ
「脱炭素化に取り組む必要がある」それは多くの企業が理解している事実です。
しかし現場に立つと、話はそう単純ではありません。
数年後に迫る地下重油タンクの点検期限。
点検・整備には数百万円規模のコストがかかります。
では、この機会に燃料転換を行うべきか。
その場合、必要になるのはボイラの総入れ替え。
設備投資は一気に数千万円規模に膨らみます。
「脱炭素は必要だ。だが、今この投資は本当に正解なのか?」
多くの設備担当者や経営者が、同じ問いを抱えているのではないでしょうか。
■電化だけでは解決しない理由
「化石燃料への依存から脱却するために、クリーンな電気で電化すればいいのではないか?」
しかしこれは一筋縄にはいきません。
太陽は夜には照らず、風もまた、常に吹き続けるわけではありません。
この「変動性」こそが、再生可能エネルギー主力化社会への最大の壁です。

イメージ図
■解決の糸口になりうる技術「蓄熱」
この壁を越える手段として、今、世界的に注目されているのが「蓄熱」という考え方です。
余剰の再生可能エネルギーを、「熱」として蓄え、必要なときに取り出す。電気ではなく熱として貯めることで、大容量かつ長時間のエネルギー貯蔵が可能になります。
この「蓄熱」という技術は、「MIT Technology Review10 Breakthrough Technologies2024(MITテクノロジーレビューが選んだ、世界を変える10大技術)」において、次点の11位に「熱電池」としてランクインするなど、世界中から注目を集めています。
■原子炉研究者が見つけた、黒鉛の可能性
私たちBlossom Energyは、20年以上にわたり原子炉の高温熱輸送システムを研究してきた技術者が創業したディープテックベンチャー企業です。
代表の濱本は、日本原子力研究開発機構(JAEA)で20年間、高温ガス炉の研究をしていました。
高温ガス炉は停止しても、炉心部の黒鉛が蓄えた膨大な熱を冷却するのに数日を要します。
核分裂による崩壊熱は1時間でほぼ消えるのに、室温まで冷やすには何日もかかるのです。
「黒鉛の熱容量の大きさは安全面ではありがたいが、なかなか冷えない点では扱いづらい面もある。」
■「課題」が「強み」に変わった瞬間
「この“冷めにくさ”を、別の用途に使えないだろうか?」
再生可能エネルギーの余剰電力で黒鉛を加熱する。
断熱材で覆い、熱を逃がさない。
必要なときに、ガスを循環させて熱を取り出す。
やっていることは、高温ガス炉で行ってきたことと本質的に変わりません。
違うのは、燃料がウランではなく、再生可能エネルギーの電気であること。
これなら化石燃料が必要なく、CO2を排出しない。
原子炉研究で「扱いにくかった特性」が、
再生可能エネルギー主力化社会では、最大の武器になると気づいた瞬間でした。
■調査の先に見えた現実、そして決意
調査を進めると、海外ではすでに類似の技術開発が始まっていることが分かりました。
米国を中心に、長時間エネルギー貯蔵(LDES)は注目を集め、McKinseyやIEAも、その重要性をレポートで発信しています。
「今なら、追いつける。いや、追い越せる」
■Blossom Energy始動
2022年1月、Blossom Energyを創業。
そして構想から約3年--
広島県の「たけはらDX」、「新たな価値づくり研究開発支援補助金」等の支援を受け、
ついに国内初の商用蓄熱式ボイラ「Blossom Energy G-TES」 初号機が、竹原の地に誕生しました。

Blossom Energy G-TESが、瀬戸内海を横切る様子

Blossom Energy G-TESの機体に竹原の夕陽が映り込む
■3年間の挑戦、そして実用化へ
- 2022年 創業水戸の古民家をラボに改装し、開発をスタート。
- 2024年 コンセプトモデル発表黒鉛蓄熱の原理実証に成功。
- 同年 広島県の支援決定
「たけはらDX」に採択。「サキガケプロジェクト」にも採択され、地域との連携が加速。
- 2025年 そして、竹原へ
「令和6年度 新たな価値づくり研究開発支援補助金」に採択され、大型化に着手。瀬戸内ゴルフリゾートの協力を得て、実証フィールドが決定。安定供給技術を確立し、ついに商用ボイラ初号機が完成。
2025年12月23日--
広島県竹原市、瀬戸内の穏やかな海を望む丘の上。
黒い筐体に収められた「Blossom Energy G-TES」 が、静かに、しかし力強く熱を蓄え始めます。

Blossom Energy G-TESと竹原の空
■成果報告会にて
2025年12月23日、国内初の商用蓄熱式ボイラ「Blossom Energy G-TES」の実用化を記念し、成果報告会を開催しました。
[表1: https://prtimes.jp/data/corp/137020/table/14_1_434343337e33d830d81d773f5b869767.jpg?v=202512240145 ]
濱本CEOによる成果報告のほか、ReGACY Innovation Group、竹原市、広島県、瀬戸内ゴルフリゾートの来賓各氏より祝辞が述べられました。

Blossom Energy 代表取締役CEO 濱本真平による挨拶および実証事業成果報告
竹原市 今榮敏彦市長によるご祝辞(新谷昭夫副市長 代読)

リソルホールディングス株式会社グループ執行役員 佐治重神様によるご祝辞
来賓・関係者による記念撮影(ReGACY Innovation Group、リソルホールディングス株式会社、株式会社Blossom Energy、竹原市、広島県)
■今後の展望~竹原から、世界へ~
- 2026年~2027年 商用機の拡販
初号機の実証データをもとに、量産設計を開始。
自社工場および提携工場での量産体制を構築。
- 2028年~2029年 バリエーション拡大
暖房用、冷却用蓄熱システムを開発。温水・温風・蒸気・熱風等、熱供給媒体の多くを提供可能に。
- 2030年 国内に3000機設置、そして世界へ
日本国内での実績をもとに世界へ展開。

「G-TES」商用機の内部に立つReGACY Innovation Group 桶谷建央氏(左)と株式会社Blossom Energy 代表取締役CEO 濱本真平(右)
■代表コメント

株式会社Blossom Energy
代表取締役CEO 濱本真平
筑波大学大学院博士課程修了(工学博士)。日本原子力研究開発機構(JAEA)にて20年間にわたり高温ガス炉の研究開発に従事。2022年、熱エネルギーの脱炭素化を目指しBlossom Energyを創業。
研究者として20年間、高温の熱を扱い続けてきた私は、黒鉛という物質の中に、日本の製造業を救う可能性を見つけました。
しかし、アイデアだけでは何も変わりません。
実用化には、技術の壁、資金の壁、そして何より、
『本当にこれで大丈夫なのか』という不安との戦いがありました。
広島県の皆様、竹原市の皆様、瀬戸内ゴルフリゾートの佐治社長、そして私たちの挑戦を信じてくれた全ての方々のおかげで、ついに国内初の商用蓄熱式ボイラが完成しました。
12月23日、竹原の丘の上で、G-TES 初号機が稼働を始めます。
竹原から全国へ。日本から世界へ。
私たちは、世界中の熱をグリーン化します。
そして、製造業が環境と経済の両立に悩む時代を、終わらせます。
日本の製造業の未来は、ここから始まります。
■あなたの施設も、脱炭素化できます
こんなお悩みはありませんか?
□ ボイラが老朽化しているが、更新すると化石燃料依存が続く
□ 太陽光発電を導入したが、夜間は結局化石燃料を使っている
□ 脱炭素化したいが、コストが心配
□ ESG対応を求められているが、具体的な手段がない
□ 地下タンクの点検・更新時期が迫っている
□ カーボンニュートラル達成へのロードマップが描けない
Blossom Energy G-TESなら、解決できます
・️24時間365日、安定した熱供給
・️ CO2排出ゼロ、エネルギーコスト大幅低減
・️燃料タンク・配管の維持管理が不要
・️長期的な運用コスト削減
・️ESG報告書に記載できる実績
導入検討から稼働までの流れ
- お問い合わせ(所要時間: 即日)
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- 現地調査・ヒアリング(1~2週間)
熱需要、既存設備、設置スペースを確認⬇︎
- 提案・見積もり(2~4週間)
最適なシステム構成と導入プランをご提案⬇︎
- 設計・製造(3~4ヶ月)
お客様専用のG-TESを設計・製造⬇︎
- 設置・試運転(1ヶ月)
既存設備との接続、動作確認⬇︎
- 稼働開始
24時間365日、グリーンな熱供給スタート
投資回収: 7~10年を想定
あなたの施設にG-TESが導入可能か、無料で診断いたします。
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Blossom Energy G-TESのスペック
[表2: https://prtimes.jp/data/corp/137020/table/14_2_1c2310215cce61d5aa498c5d165ca08f.jpg?v=202512240145 ]
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会社概要
企業名 :株式会社Blossom Energy
設立 :2022(令和4)年1月
本社所在地:〒101-0041 東京都千代田区神田須田町2-3-12 12KANDA
代表取締役CEO:濱本真平
URL :https://www.blossom-energy.biz/
採用ページ:https://herp.careers/v1/blossom
事業内容 :世界のエネルギー消費の約80%が依然として化石燃料に依存しています。製造業のGDP比率が高い日本では、特に熱エネルギーの脱炭素化が重要です。Blossom Energyは、熱の脱炭素化をテーマに、蓄熱電池をはじめとする次世代エネルギー技術の研究開発・製造・販売に取り組んでいます。
お問い合わせ先
株式会社Blossom Energy 広報担当
お問い合わせ:https://form.run/@blossom-energy
mail: manager@blossom-energy.biz