神戸市は、HAT神戸なぎさ公園内に新たに2体のシンボルアート作品の設置を実施し、アート作品の作者である三沢厚彦氏、名和晃平氏をお呼びし、除幕式とアート作品の説明をしていただくお披露式を2021年6月29日(火)に開催いたしました。阪神淡路大震災を機に整備されたHAT神戸は、兵庫県と神戸市が連携して再整備を行っており、今後も続く予定です。


「HAT神戸」は「Happy Active Town」の頭文字を組み合わせた東部新都心の愛称です。摩耶山の南、ウォーターフロントに開ける当地区が、“ハッと変貌し、だれもが幸福で、活気あふれる街となるように”という願いが込められています。今回、設置された名和晃平氏の作品「Ether (family)」は、高さ約4メートルの彫刻作品で、水と重力が生命力につながっていることを表しています。また、三沢厚彦氏の「Animal 2021-01-B (KOBE Bear)」は、高さ約3.5メートル、原寸大のブロンズ製クマの彫刻作品です。右目は六甲山の緑、左目は空の青が表現されています。なぎさ公園内にアート作品を設置したことで、兵庫県立美術館を核にミュージアムロード周辺のアート作品からなぎさ公園まで、文化的な雰囲気が拡がりました。また、身近に海を感じていただける空間としても楽しんでいただけます。

新たなシンボルアート作品の紹介
【作品名】Animal 2021-01-B(KOBE Bear)


【作品紹介】
高さ約3.5メートル、ブロンズ製のクマ彫刻作品。
ゴールド系の色、左手の傾き、左右の目の色の違いなどこれまでにない神戸市仕様。ゴールドは太陽や海のキラキラした光をイメージしたもので、左手の傾きは六甲山の傾きを、右手は海の水平線をイメージしたもの。左目は空や海の青を、右目は六甲山の緑を映している。
【作者プロフィール】
三沢 厚彦(みさわ あつひこ)
日本の現代彫刻を代表する作家の一人として活躍。動物をモチーフに、原寸大の彫刻を展開。
[肩書] 武蔵野美術大学造形学部彫刻学科特任教授(2011~)
[経歴] 2001年:第20回平櫛田中賞受賞、2005年:第15回タカシマヤ美術賞受賞、
2019年:第41回中原悌二郎(なかはらだいじろう)賞受賞 全国30か所近くで個展を開催。
【作者メッセージ】瞳には六甲山の緑と空の青が映り込んでるようです。背後の海には夕日が反射してキラキラしてます。そんな時間帯もあるでしょう。日々移り変わる時間と環境と共に「Animal 2021-01-B(KOBE Bear)」はここにいます。

【作品名】Ether(family)エーテル ファミリー


【作品紹介】
ガラスの球体やシリコーンオイル等多様な物質を用いた彫刻作品。
【作者プロフィール】
名和 晃平(なわ こうへい)
彫刻の定義を柔軟に解釈し、鑑賞者に素材の物性がひらかれてくるような知覚体験を生み出してきた。
[肩書] 京都芸術大学 教授
[経歴] 2009年自身のスタジオ「Sandwhich」創設。
2003年、京都市立芸術大学大学院美術研究科博士課程彫刻専攻修了。博士第1号を取得。
2015年以降、ベルギーの振付家/ダミアン・ジャレとの協働によるパフォーマンス作品「VESSEL」
を国内外で公演。2018年にフランス・ルーヴル美術館ピラミッド内にて彫刻作品「Throne」を特別
展示。
【作者メッセージ】
滴が地面に落ちて広がる様子を段階的に3Dモデル化し、上下反転させて積み重ねた彫刻作品です。水やエネルギーの循環と生命の永続性を象徴しています。重力にあらがい空に伸びる4つの彫刻は、復興した街を見守る家族のように、互いに寄り添って立っています。
