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女性リーダー登用における課題は、どこにあるのか?360度評価データが示す、「能力差」ではなく「評価と機会」の構造

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3月8日の国際女性デーを前に、約100万件の360度評価データから女性登用の構造的論点を整理

多くの日本企業において、女性リーダーの登用は国際比較の観点からも継続的な課題とされています。
3月8日の国際女性デーを前に、本リリースでは、女性リーダー登用をめぐる課題を360度評価データから整理するものです。
その要因は、個人の能力の問題なのか。それとも、評価基準や役割・機会の設計にあるのでしょうか。


「GROW360+」に蓄積された約100万件の360度評価データを分析し、女性リーダー登用の構造的課題を整理

Institution for a Global Society株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長COO:中里 忍、以下「IGS」)は、人材の能力測定ツール「GROW360+(グロー・サンロクマル・プラス)」に蓄積された約100万件の企業の360度評価データを業種別に分析しました。

その結果、女性リーダー登用における課題は、「個人の能力差」ではなく、評価基準(評価のモノサシ)と、それに連動した役割・機会の設計が、特定の行動特性に偏っている可能性に起因していることが示唆されました。

【ポイント(要旨)】

1. 一部業種では、女性が「対外・協働・価値観」領域で相対的に高く評価される一方、「意思決定・推進」領域で相対的に低く評価される傾向が観測され、特定の役割への固定化が生じている可能性が示唆されました。

2. 別の業種では、男女差自体は限定的であるにもかかわらず、「事業推進・意思決定」領域において男性側が相対的に優位に評価される傾向が見られ、特定の行動スタイルが評価されやすい構造(評価バイアス)の存在が示唆されました。

3. 重要なのは性差を断定することではなく、評価と機会が特定の行動様式に偏ることで、意思決定に取り込まれる視点が同質化しやすくなる点にあります。

分析の前提(重要)
本分析では、多様性を構成する切り口の一つとして「男女」を用いて比較分析を行っており、性差の因果を特定するものではありません。
観測された差が、先天的特性か、環境要因の結果かは、本データのみで切り分けることはできません。
本分析の目的は、「なぜ」の特定ではなく、「組織設計上、どこに向き合うべき論点があるか」を明らかにすることです。
分析概要
- 対象:人材の能力評価ツール「GROW360+」に蓄積された企業の360度評価データ(約100万件)
- 方法:業種別に、主要コンピテンシー(行動特性)について男女の相対傾向(業界平均を基準とした偏差傾向)を比較
- 留意点:匿名化・集計データに基づく業種別の記述分析であり、職種・役職・勤続年数等を統制した因果推定ではないため、個人の優劣や因果関係を断定するものではありません。

分析結果:観測された2つの傾向パターン

分析の結果、組織における男女の行動特性の差には、大きく2つのパターンが観測されました。
【パターンA:二極化型】
女性社員は「対外・協働・価値観」に関わる項目(地球市民、共感、組織への働きかけなど)で相対的に高く評価される傾向を示す一方、「意思決定・推進」に関わる項目(自己効力、論理的思考、課題設定など)では相対的に低く出る傾向が観測されました。男女差が明確に分かれており、得意領域が補完的であると同時に、役割が固定化されている可能性を示唆しています。

図1:パターンA「二極化型」における行動特性の相対スコア

【パターンB:偏在型】
パターンAのような明確な「対外・協働」の強みは見られず、男女差も全体的に小さいものの、自己効力、影響力、論理的思考など、ビジネスをドライブする主要項目において男性側に相対的な優位傾向が見られます。特定の行動様式が評価されやすい構造が、能力開発や機会の偏りを生んでいる可能性を示唆しています。

図2:パターンB「偏在型」における行動特性の相対スコア

示唆:女性登用を「人数」ではなく「意思決定の設計」として捉え直す

評価基準が「推進・突破型」の行動に過度に重心を置いている場合、協働性や対外性を強みとする人材は、能力や実際の貢献度にかかわらず、評価や登用に結びつきにくくなる可能性があります。

このような状況は女性に限ったものではありません。
評価と機会の設計が特定の行動タイプに偏ることで、組織の意思決定に参加する人材のタイプが限定され、結果として、意思決定の視点が同質化するリスクを内包します。

そのため、女性登用をめぐる議論は「性別」そのものではなく、どのような行動タイプが、評価・役割・意思決定の機会に結びついているのかという点に着目することが重要です。

具体的には、
- 役割や裁量が特定の行動タイプに偏在していないか、
- 女性の不足が「人材不在」なのか、それとも「評価や機会の不足」なのかを、データに基づいて点検していくことが有効だと考えられます。


図3:組織ポートフォリオの可視化イメージ(IGS作成)

IGSの提供価値:評価の偏りを可視化し、意思決定のポートフォリオを再設計
IGSは、評価結果を単なる点数や順位として扱うのではなく、評価に内在する偏りや傾向を可視化し、組織の意思決定構造を捉え直すための人材データを提供しています。

人材の能力測定ツール「GROW360+」では、特許取得済みの評価バイアス補正技術により、評価者ごとの甘辛や忖度といった主観的な影響を補正し、個人や組織を横断して比較可能な360度評価データを生成します。

また、行動特性を「推進・突破」「共創・変革」「調整・協働」「定型・実務」といったタイプに分類することで、組織内の意思決定スタイルの分布、すなわち意思決定のポートフォリオを可視化します。

これにより、評価基準や役割・機会の設計(アサイン、裁量付与、育成方針など)が、特定の行動タイプに偏っていないかをデータで確認し、事業成果に直結する形で評価と機会の設計を見直すための分析と伴走支援を行っています。
Institution for a Global Society(IGS)株式会社 会社概要
社会で力を発揮するうえで重要な「非認知能力」を中心に、人の能力(コンピテンシー・スキル)や特性(生まれ持った気質)を可視化する評価サービスを提供するEdTech/HRTech企業です。企業・学校・自治体向けに、行動特性や強みを科学的に捉えるツールおよびサービスを提供し、個人と組織の成長と価値創出を支援しています。
企業パーパスに「分断なき持続可能な社会を実現するための手段を提供する」、そしてビジョンとして「人を幸せにする評価と教育で、幸せを作る人、をつくる。」を掲げています。
2010年5月の創業以来、国内外の多様な組織との協業を通じて、教育・人材領域の変革を推進し、2021年12月29日には東証マザーズ市場(現・グロース市場)へ上場しました。
- 所在地:〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南1-11-2 4F
- 設立:2010年5月
- 資本金:90百万円(2025年12月末現在)
- 事業内容:学校・企業向けに、非認知能力を含む人の能力・特性を可視化する評価プラットフォームの開発・提供
- コーポレートサイト: https://www.i-globalsociety.com/

■「GROW360+」に関するお問い合わせ先(企業・団体等)
Institution for a Global Society株式会社 HCMソリューション部 中西
MAIL: sales@jp.grow-360.com

■ご取材に関するお問い合わせ先(メディア)
Institution for a Global Society株式会社 ブランドコミュニケーション室 広報担当 川村
MAIL: pr@i-globalsociety.com

APPENDIX

「GROW360+」について:強みと新機能&機能改善(2025年9月アップデート)
詳細はサービスサイトをご覧ください:https://www.grow-360.com/

1. 「気質」「コンピテンシー」「スキル」をまとめて測定:自己評価+他者評価で、「気質(生まれ持った特性)」「コンピテンシー(行動特性)」「スキル」の3要素を測定。被評価者の「普段の行動」を多面的に把握できます。

2. 評価者の評価スキルや経験に左右されない「明確な評価基準」:評価項目ごとに「どの行動がどのレベルか」をチェックする業務内容に基づいたルーブリック方式(基準表)の設問設計で、回答しやすい。評価者の評価スキルや経験によらず一貫した基準での評価ができます。

3. 特許取得の「評価バイアス補正技術」:評価者の「甘辛」「忖度」等を独自のアルゴリズムで補正し、評価スキルや主観に左右されない客観的な人材データが取得可能。結果の信頼性を高めます。

4. 約100万件のデータをベースに「活躍人材」を分析:2016年のサービス開始以来蓄積した約100万件のビッグデータをベースに、市場比較や活躍人材との共通点分析等を提供。単なる測定を超えた「使える洞察」を生み出します。

2025年9月発表のアップデートでは、これらの特長に加え、運用性を向上。継続的なデータ測定・取得を実現します:

- 評価時間を大幅短縮する「並列評価機能」:複数の被評価者を同時に評価できることで、実施時間を大幅短縮。特に大規模組織における運用負荷を軽減します。※個別に評価したい場合は、直列評価機能の選択が可能です。
- 回答精度向上:設問グリッドを4段階から5段階に拡張。より細やかで正確な評価が可能に。
- 評価者選定機能:評価者の選定をシステム内で実施できることにより、事務局側の運用負荷を大幅に軽減します。


人材の能力測定ツール「GROW360+」(グロー・サンロクマル・プラス)|特許取得済みの評価バイアス補正技術により、評価者ごとの甘辛や忖度といった主観的な影響を補正し、個人や組織を横断して比較可能な360度評価データを生成。

バイアス補正に関する特許技術
1. Implicit Association Test(IAT/潜在連合テスト)(登録番号:6161097)
測定項目:気質、バイアス
国際機関でも使われている認知バイアスの測定手法を使い、本人も認識・対策できない形で潜在的な気質やバイアスを測定します。

2. 360度評価(評価者評価)(登録番号:6589257)
測定項目:コンピテンシー、スキル
コンピテンシーとスキルの評価には自己評価だけではなく、他者からの360度評価も行います。他者評価は忖度がかかりやすいので、評価の信頼性(評価にかかった時間、選択するスピード)や評価の質(甘辛)などの評価バイアスを補正します。

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