月面探査におけるパートナーシップを加速
株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史、以下ispace)(証券コード9348)はこのたび、サウジアラビア王国に新たな連結子会社、ispace Saudi Arabia(仮称)の設立手続きを開始いたしましたので、お知らせします。
本設立は、2026年1月11日(日)にサウジアラビアのリヤドで、赤澤亮正経済産業大臣およびハーリド・アル=ファーリフ サウジアラビア投資大臣の主導により開催された、「日・サウジ・ビジョン2030閣僚会合」で開催された“Saudi-Japan Ministerial Investment Forum”において、日本産業界代表団による取り組みの一環として発表されました。
ispace Saudi Arabiaは東京、ルクセンブルク、デンバーに続きispaceの4つ目のグローバル拠点となる予定で、サウジアラビア王国内の商業および政府、研究機関とのパートナーシップ連携を一層強化することを目的とし設立します。ispaceはすでにサウジアラビア投資省(Saudi Ministry of Investment :MISA)より、投資登録証明書の交付を受けており、現在、同商業省(Ministry of Commerce)による最終的な法人設立に向けた商業登録手続きを進めています。
サウジアラビアは、公共投資基金を用いたNEO Space Groupによる宇宙技術分野への投資拡大や、サウジアラビア宇宙庁を通じた国際的な月面探査への貢献を推進しており、ispace Saudi Arabiaは、ispaceがこれまでの月ミッションによって得た経験を活用した月面探査ミッション開発に加え、同国における人材育成や基盤構築にも寄与してまいります。本拠点の設立により、主要な政府、研究機関、および商業パートナーとの密接な協業推進を可能とし、ispaceはサウジアラビアにおける事業展開を本格化させる予定です。今後は主に産業および学術機関との連携に注力し、さらに現地資源利用(in-situ resource utilization:ISRU)分野での協力を重点的に、欧州法人のispace EUROPEとも連携して展開していきます。
ispaceは2025年に、サウジアラビアのキング・ファハド石油・鉱物大学(KFUPM)と将来的な月面探査機会創出に向けた能力開発に関する覚書*¹を締結しており、また、今回新たにサウジアラビアを代表する科学技術機関と月関連技術の開発に関する覚書を締結しました。いずれのパートナーシップにおいても、月面探査分野の技術およびミッション開発に関する協力機会創出の検討に加え、人材、技術基盤の構築につながる能力開発を目的としています。
*¹ 関連プレスリリース:ispace、キング・ファハド石油・鉱物大学と将来的な月面探査機会創出に向けた 能力開発に関する覚書を締結
■ 株式会社ispace 代表取締役CEO & Founder 袴田武史のコメント
「ispace Saudi Arabiaの設立は、サウジアラビアの宇宙分野における力強い成長と、人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界を目指すためには国際協力が不可欠であるという共通の認識から実現しました。今後、サウジアラビアのパートナーシップ連携の強化、共同プロジェクトや技術開発の加速とともに、月面探査分野の長期的な能力支援に貢献していきたいと思います。また、KACSTやKFUPMをはじめとする主要機関との関係も強化し、サウジアラビアのビジョン2030および宇宙経済の成長につながる機会創出を目指していきたいです。」
■ 株式会社ispace ( https://ispace-inc.com/jpn/ )について
「Expand our planet. Expand our future. ~人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界へ~」をビジョンに掲げ、月面資源開発に取り組んでいる宇宙スタートアップ企業。日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で活動し、現在約300名のスタッフが在籍。2010年に設立し、Google Lunar XPRIZEレースの最終選考に残った5チームのうちの1チームである「HAKUTO」を運営した。月への高頻度かつ低コストの輸送サービスを提供することを目的とした小型のランダー(月着陸船)と、月探査用のローバー(月面探査車)を開発。民間企業が月でビジネスを行うためのゲートウェイとなることを目指し、月市場への参入をサポートするための月データビジネスコンセプトの立ち上げも行う。2022年12月11日には SpaceXのFalcon 9を使用し、同社初となるミッション1のランダーの打ち上げを完了。続くミッション2も2025年1月15日に打上げを完了した。これらはR&D(研究開発)の位置づけで、ランダーの設計および技術の検証と、月面輸送サービスと月面データサービスの提供という事業モデルの検証および強化を目的としたミッションであり、結果、ispaceは月周回までの確かな輸送能力や、ランダーの姿勢制御、誘導制御機能を実証することが出来た。2027年iには、米国法人が主導するミッション3(正式名称:Team Draper Commercial Mission 1)の打ち上げを予定しており、ミッション1、2で得られたデータやノウハウをフィードバックした、より精度の高い月面輸送サービスの提供によって、NASAが行う「アルテミス計画」にも貢献する計画。さらに、2028年iiには、経産省SBIR補助金を活用し、現在日本で開発中のシリーズ3ランダー(仮称)を用いたミッション4の打ち上げを予定している。
――――――――――
i 2026年1月時点の想定
ii当該打上げ時期については2026年1月時点の予定であり、今後変更する可能性があります。なお、当社が補助対象事業として採択されたSBIR(Small Business Innovation Research)制度の公募テーマ「月面ランダーの開発・運用実証」の事業実施期間が原則として2027年度とされており、SBIR制度に基づく補助金の対象となるミッション4は、当初2027年中の打上げとして経済産業省及びSBIR事務局と合意しておりましたが、2026年1月時点では当社内の開発計画上、2028年内の打上げとなることを見込んでおります。本変更については今後、関係省庁及びSBIR事務局と調整中の段階であり、最終的には経済産業省により正式に計画変更が認可されることとなります。