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公益財団法人東京都歴史文化財団

「Tokyo Contemporary Art Award 2021-2023」受賞者決定及び受賞記念シンポジウム開催のお知らせ

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東京都と公益財団法人東京都歴史文化財団では、Tokyo Tokyo FESTIVALの一環として、「Tokyo
Contemporary Art Award」を実施しています。
「Tokyo Contemporary Art Award(TCAA)」は、 東京都とトーキョーアーツアンドスペースが中堅アーティストを対象に、海外での展開も含め更なる飛躍を促すことを目的に、2018年度から実施している現代美術の賞です。
第3回となる「TCAA 2021-2023」では新たにソフィア・ヘルナンデス・チョン・クイ氏、高橋瑞木氏、鷲田めるろ氏が加わり計6名の選考委員による審査を経て、志賀理江子と竹内公太の受賞者を選出しました。
なお、「TCAA2021-2023」の受賞記念シンポジウムを2021年3月に開催します。

▮ 受賞記念シンポジウム  ※入場無料・要事前申込・先着順/日英同時通訳あり
開催日:3/21(日)14:00-15:30(開場13:30)
会 場:東京都現代美術館 地下2階講堂(東京都江東区三好4-1-1)
※オンラインでの配信も予定しています。
※オンラインでご参加の場合は、申込は不要です。配信URLは追って公開いたします。
※シンポジウムについての詳細は後日TCAAウェブサイトにて公開いたします。

受賞記念シンポジウム申込方法:TCAAウェブサイト内申込フォームより、3/10(水)までにお申込みください。
申込フォーム:https://www.tokyocontemporaryartaward.jp/form/

※3/19(金)には授賞式を開催いたします。新型コロナウイルス感染症対策のため、一般のお客様はオンライン配信のみでご覧いただけます(日英同時通訳あり)。

▮ 受賞者と受賞理由
志賀理江子|SHIGA Lieko 
1980年愛知県生まれ。2004年ロンドン芸術大学チェルシー・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン卒業

2008年から宮城県に移り住み、その地に暮らす人々と出会いながら、人間社会と自然の関わり、死の想像力から生を思考すること、何代にも溯る記憶などを題材に制作を続ける。 2011年、東日本大震災での沿岸部における社会機能喪失や、厳格な自然法則という体験は、その後、戦後日本のデジャヴュのような「復興」に圧倒されるという経験に結びつき、人間精神の根源を、様々な制作によって追究しようとした。過去と未来が断ち切られた「永遠の現在」と呼ばれる時空間を、写真のメディア性に置き換え可視化することを意識する作品は、鑑賞者が己の身体と意識を、イメージによる鏡に写し見るような写真空間である。

<受賞理由>
制作や現実に対して思慮深く、真摯に向き合う態度と、写真というメディアの性質と人間の精神性との等価性の探求や、写真と身体のあり方を横断する視点といった独自性が評価された。東日本大震災からの「復興」をとおして近代社会がいかに人々の精神を抑圧してきたかを考えることにより、その制作と思考には、人間の本性、中心と周縁、死と喪、規制と自由、自然との調和、など私たちが生きている社会を考える重要な要素が凝縮されている。作品をつくることをとおして彼女がこれらと向き合おうとしていることを本アワードが支援することには大きな意義があると考える。

竹内公太|TAKEUCHI Kota
1982年兵庫県生まれ。2008年東京藝術大学美術学部先端芸術表現科卒業。

パラレルな身体と憑依をテーマに、時間的・空間的隔たりを越えた活動を展開する。建築物、石碑、彫刻、公文書、郷土史家や目撃者のインタビューといった人々の記憶に触れつつ、インターネット地図アプリ、ライブストリーミング映像、ドローンカメラなどの現代的な手段でイメージを追う。メディアと人間との関係を探りながら、作者自身と鑑賞者の疑似的な共有経験を提供する。

<受賞理由>
作家は近年の日本の社会的な事象に応答した作品を制作、発表しているように見えるが、記憶を語り継ぐための方法、マテリアルが有するメディアとしての特質、そしてそれらに対する人々の受動性への関心という点においては一貫性が見られ、 個人的および集団的記憶の形成やそれに引き起こされる感情的なインパクトの探求に対し深く関わっていこうとする制作態度が評価された。
今回示された遠隔技術の倫理性を問う新作案は、遠隔攻撃の盲目性をも見据えており、デジタルメディアをとおして与えられる情報への私たちの依存性がますます高くなっている現在、その問題意識は日本固有の文脈を超えて、より多くの人々に共有される可能性を強く感じさせられた。

▮ 本賞の概要
TCAAは、アーティストのキャリアにとって最適な時期に最善の支援内容を提供する必要性を重視し、選考は、選考委員によるアーティストのリサーチやスタジオ訪問により、制作の背景や作品表現、キャリアステージへの理解を深めた上で行われます。受賞者に対しては、海外での活動支援のほか、東京都現代美術館での展覧会およびモノグラフ(日英)の作成など、2年間に渡る継続的な支援を行います。

【選考委員】
ソフィア・ヘルナンデス・チョン・クイ(旧称 ヴィッテ・デ・ヴィット現代美術センター ディレクター)
住友文彦(アーツ前橋 館長/東京藝術大学大学院 准教授)
高橋瑞木(CHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile) エグゼクティブディレクター兼チーフキュレーター)
キャロル・インハ・ルー(北京インサイドアウト美術館 ディレクター)
鷲田めるろ(十和田市現代美術館 館長)
近藤由紀(トーキョーアーツアンドスペース プログラムディレクター)

主 催:東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館 トーキョーアーツアンドスペース
ウェブサイト:https://www.tokyocontemporaryartaward.jp/

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