多様化する学びの場に求められるデザインとは? インクルーシブデザインスタジオが提言する「ハード×ソフト×デジタル」による空間づくりの新視点

インクルーシブデザインスタジオCULUMUは、一般財団法人建築保全センターが発行する機関誌『Re(アール・イー)』2026年1月号(No.229)の特集「これからの学びの場」に寄稿しました
インクルーシブデザインスタジオCULUMU(運営:株式会社STYZ、所在地:東京都渋谷区、代表取締役:田中辰也、以下 CULUMU)は、一般財団法人建築保全センターが発行する機関誌『Re(アール・イー)』2026年1月号(No.229)の特集「これからの学びの場」に寄稿いたしました。
本寄稿では、インクルーシブデザインの手法を用い、老朽化した学校建築においても多様な子どもたちが共に学べる環境を実現するための具体的なアプローチについて論じています。
寄稿の背景:長寿命化する校舎と多様化する教育ニーズの乖離
現在、公立小中学校の約半数が築30年以上経過しており、戦後に量産された画一的な「片廊下型校舎」の多くが、建て替えではなく長寿命化(改修)によって維持されています。一方で、教育現場では「インクルーシブ教育」への転換が進み、障害の有無に関わらず個々の特性に応じた「合理的配慮」の提供が義務付けられました。しかし、物理的に固定化された古い校舎構造(ハード)と、一人ひとり異なる柔軟な教育ニーズ(ソフト)の間には大きなギャップが生じており、現場での対応は限界を迎えつつあります。
寄稿のポイント:ハードの制約を「建築×ソフト×デジタル」で乗り越える
本誌にて、CULUMU(CDO 川合俊輔、Lead Designer/Architect 桑原寿記)は、大規模改修が困難な既存校舎における解決策を提言しました。それは多様な声が反映されるプロセス(インクルーシブデザイン)を取り入れ、ICT活用や運用ルール(ソフト)を建築(ハード)に掛け合わせる「複合的デザインアプローチ」です。
<寄稿記事の要点>
- プロセスの転換: 排除されやすい当事者(障害のある児童等)を設計プロセスに巻き込む「インクルーシブデザイン」を導入。ワークショップ等の対話を通じて潜在的な課題を発見し、解決策を共創する。
- 記事で紹介した実践(大東市立南郷小学校): 記事内では、株式会社小河建築設計事務所との協働事例を紹介。「音」や「視覚」の課題に対し、建築的な工夫だけでなく、運用ルールなどの「ソフト面」での解決策も含めた、複合的なアプローチを導き出すプロセスを詳述しています。
<実践の一例:おこもりスペース>
大東市立南郷小学校のワークショップで出た「集団から離れて一人になれる安心な場所がほしい」という声を反映し、図書室内に「おこもりスペース」を設計しました。建築的な「死角」が管理上の課題となる懸念もありましたが、当事者の切実なニーズを設計者と共有することで、老朽化した校舎内に新たな価値(インクルーシブな居場所)を創出しました。
【会員外の方へ】建築家との対話から生まれたプロセス(note記事)
機関誌『Re』への寄稿記事は会員限定公開となりますが、記事で紹介している大東市立南郷小学校の「共創プロセス」はどなたでもご覧いただけます。弊社オウンドメディアにて、本プロジェクトを主導された小河建築設計事務所・上野氏へのインタビューを公開しました。当事者とのワークショップや、設計プロセスにおける葛藤など、プロジェクトの全貌をぜひこちらでお読みください。
媒体紹介:機関誌『Re』について
一般財団法人建築保全センターが発行する機関誌『Re』は、建築・保全に関する広範な情報を発信する情報誌です。
[表1: https://prtimes.jp/data/corp/22873/table/318_1_cb8cf0da95788d76334265c92c93a337.jpg?v=202602060445 ]
<本誌記事の閲覧について>
機関誌『Re』は会員配布および販売を行っているため、特集記事のWeb上での一般公開(PDF公開等)は発行から6ヶ月経過後となります。あらかじめご了承ください。
本号の購入や閲覧に関するお問い合わせは、一般財団法人建築保全センターまでお願いいたします。
インクルーシブデザインスタジオCULUMUについて

CULUMUの支援は「共創プロセスを取り入れた新たな事業創造支援」「尖ったインサイトを発見するリサーチ支援」「アイデアを形にするプロトタイピング支援」「全ての人にやさしい空間・建築デザイン支援」「価値を最大化するブランディング・アクセシビリティ支援」などがあります。
CULUMUは、高齢者や障がい者、Z世代など多様な当事者との「共創」を核とするインクルーシブデザインスタジオです。事業創造、リサーチ、空間デザイン、ブランディングまで、ビジネス・デザイン・技術のスペシャリストが多角的に事業開発を支援します。 最大の特徴は、5,000団体以上の非営利団体と連携した独自の調査パネルです。従来リーチが困難だった層への定性調査を可能にするこの仕組みは、「2024年度グッドデザイン賞」を受賞しました。大手企業からスタートアップまで100件以上の実績を持ち、社会課題解決やD&I領域のプロジェクト経験も豊富です。
CULUMUの建築領域について

CULUMUは、「障壁を生まない豊かな社会をデザインする」というビジョンの実現に向け、建築・空間領域においては「人と空間の関係をやさしくデザインする」ことを理念としています。
CULUMUは、「障壁を生まない豊かな社会をデザインする」というビジョンの実現に向け、建築・空間領域においては「人と空間の関係をやさしくデザインする」ことを理念としています。
私たちはインクルーシブデザインを起点としたコンサルティングと実装支援を行っています。住宅・公共施設・商業空間など多様な空間において、ユーザー視点からの共創リサーチや企業や建築物に合わせた独自のインクルーシブデザインガイドラインの策定、施設のネーミング・タグライン設計など、空間とデジタル・ソフト・ビジネスを横断した提案を強みとしています。
また、公共福祉施設や文化施設との協働も進んでおり、本事例のような リードユーザーとの共創プロジェクト を通じて、現場からのリアルな気づきを社会実装に繋げています。インクルーシブデザインを通じた施設価値の再編集にご関心のある企業・自治体の皆さまからのお声がけをお待ちしています。
【建築領域における活動実績】 産学連携による「住まい・まちづくり」の共同研究
CULUMUは、株式会社LIFULL、株式会社日建設計、株式会社日建設計総合研究所、東京大学大学院工学系研究科建築学専攻 松田雄二研究室との5者共同で、暮らしやまちづくりにおけるアクセシビリティとインクルーシビティの向上を目指す共同研究を開始しました。住宅に関する課題やニーズ調査を起点に、将来的には都市空間や社会全体の包摂性を高める仕組みづくりや、その社会実装の推進に取り組んでいます。
共同研究に関する特設サイトはこちら
株式会社 STYZ 概要
「民間から多種多様な社会保障を行き渡らせる」をミッションに掲げ、STYZは3つの事業があります。非営利セクターを中心に新しく資金流入を促す『ドネーションプラットフォーム事業』、企業課題と社会課題の解決を共に目指す『インクルーシブデザイン事業』。そして、次世代的なテクノロジーで人間ならではの体験を創造する『システム開発&エンジニアリング事業』になります。3つの事業を通じて、企業(ビジネスセクター)・行政(パブリックセクター)、NPO(ソーシャルセクター)、個人との媒介となり、社会の課題解決の促進を行います。
[表2: https://prtimes.jp/data/corp/22873/table/318_2_d60f5e02e1e4bc29b4e3d4f02dd8b387.jpg?v=202602060445 ]