「第三の脂肪」異所性脂肪を未病から予防と行動変容へ
ロート製薬株式会社(本社:大阪府大阪市、社長:瀬木英俊)(以下、ロート製薬)は、当社グループ会社であるエムジーファーマ株式会社とともに「一般社団法人 異所性脂肪(いしょせいしぼう)研究会」の設立を支援いたしましたのでお知らせいたします。
■異所性脂肪とは
異所性脂肪とは、本来脂肪がたまるべきではない場所に蓄積してしまった脂肪のことを指します。食事から摂取した脂肪のうち、エネルギーとして消費しきれなかった分は、まず皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられます。しかし、それでも処理しきれず余った脂肪は血流などを通じて全身を巡り、肝臓、筋肉、心臓、膵臓などの臓器へ蓄積してしまいます。これが「異所性脂肪」です。異所性脂肪の厄介な点は、外見では判断しづらく、一般的な健康診断でも見つけにくいことにあります。
近年の研究では、この異所性脂肪が各臓器の機能低下や慢性的な炎症を引き起こす要因のひとつであることが明らかになってきています。メタボリックシンドロームや高血圧、糖尿病といった生活習慣病に加え、フレイル、サルコペニア、不妊症、うつ、認知症など、さまざまな疾患との関連性が示唆されています。一方で、一般における認知度はまだ十分とはいえず、異所性脂肪について正しく理解し、日々の健康管理に生かしていくことが求められています。
こうした異所性脂肪は、加齢やシニア世代だけの課題ではなく、若年期から中高年期まで、人生を通じて意識すべき健康課題です。早い段階から正しく理解し、予防と改善につなげていくことが重要です。

異所性脂肪研究会ホームページ(https://ishosei-shibo.jp/)より一部改変して引用
■異所性脂肪研究会設立趣旨※
人生100年時代において、健やかに年齢を重ねるためには、未病の段階から身体の変化を捉え、予防と行動変容につなげる科学的知見が求められています。
異所性脂肪とは、本来脂肪が蓄積されない臓器や組織にたまる脂肪を指します。皮下脂肪に蓄積しきれなかった脂肪が内臓脂肪として蓄積し、さらに肝臓、筋肉、心臓周辺、膵臓などに蓄積することで、各臓器の機能低下や慢性炎症に関与することがわかってきています。
一方で、関連する知見は医学、栄養学、運動科学、生活科学などに分散しており、生活者に届く情報も十分に整理されているとはいえません。また、異所性脂肪は、老化やシニア層に限らず、人生を通じた各ライフステージの健康課題として捉える必要があります。
異所性脂肪研究会は、異所性脂肪を人々のWell-beingとLongevityに深く関わる社会的健康課題として捉え、医学・栄養・運動・生活科学などの多分野の研究者が連携し、その理解と解決に向けた科学的知見を創出・発信することを目的とします。あわせて、得られた知見を医療・産業・社会へと広く還元し、異所性脂肪に関する理解を“研究者の常識”から“社会の常識”へと広げていきます。
予防から改善まで行動変容につながる選択肢を広げることで、誰もが健やかに年齢を重ね、自分らしく生きられる社会の実現に貢献します。
※異所性脂肪研究会ホームページ(https://ishosei-shibo.jp/)より引用
【異所性脂肪研究会 概要】
・ 法人名:一般社団法人 異所性脂肪研究会
・ 設立:2026年6月25日
・ 代表理事:佐藤 隆一郎
・ 理事:小川 佳宏、菅波 孝祥、田中 都、畑 匡侑、島田 昌之、深田 宗一朗

■研究会設立支援の想い
当社は、胃腸薬の販売を原点として、創業以来、生活者の健康に寄り添ってきました。食生活の欧米化が進んだ時代には、脂肪分の多い食事が胃腸に負担をかける一因となり、飽食の時代といわれる現代においては、脂肪の過剰な蓄積が生活習慣病をはじめとするさまざまな健康課題につながっています。
こうした社会や生活習慣の変化を捉え、当社はこれまで、脂肪に起因する諸症状に対処する内服医薬品をはじめ、病気に至る前の健康維持を支える特定保健用食品や機能性表示食品などを開発し、予防から対処まで、生活者の健康を幅広く支える選択肢の提供に取り組んできました。
そして現在、余分な脂肪は、皮下脂肪や内臓脂肪に続く「第3の脂肪」とも呼ばれる異所性脂肪として、循環器疾患や代謝性疾患だけでなく、筋肉の機能低下やフレイル、妊孕性など、幅広い健康課題に関わる可能性が明らかになりつつあります。
こうした健康課題は、シニア期を迎え、症状が現れてから対処するだけでは十分ではありません。より早い段階から異所性脂肪に関する正しい知識を持ち、自らの身体の状態を意識しながら、健やかな生活習慣を継続していくことが重要です。当社は、このような未病の段階からの取り組みが、将来にわたり自分らしく健やかに生きること、すなわち健康寿命の延伸(ロンジェビティ)につながると考えており、研究会設立の支援に至りました。
異所性脂肪は今後、スポーツ・フィットネス、フレイル・サルコペニア、女性の健康など、より広いテーマで市場活性化や新たな健康価値創造の可能性を持つ領域でもあると考えています。
本研究会の活動を支援することで、医学・栄養・運動・生活科学など多分野の研究者の皆さま、並びに参画企業の皆さまとともに、異所性脂肪の理解と解決に向けた科学的知見の創出・発信と社会実装を目指してまいります。