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国立大学法人千葉大学

県内唯一の第I相試験施設「臨床薬理センター」を開所

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経口ワクチンの開発に向けて第I相臨床試験が9月にスタート

 千葉大学医学部附属病院(病院長 大鳥精司)は7月31日、千葉県で唯一、第I相臨床試験(健常者を対象とした初期臨床試験)を行う臨床薬理センターをひがし棟6階に開所しました。感染症、アレルギー、自己免疫疾患、炎症性腸疾患、がんなど、あらゆる疾患領域を対象に、当院の各専門診療科と緊密に連携し、高度な診断・検査設備を活用できる体制を整えています。本センターの設置により、千葉大学では、新薬の開発プロセスを基礎研究から治験まで一貫して行うことができるようになります。
 最初の取組として、千葉大学未来粘膜ワクチン研究開発シナジー拠点(cSIMVa)が新しい技術基盤として開発を進めているコメ型経口ワクチン「ムコライス」の第I相臨床試験を2026年9月から開始する予定です。ムコライスは、ワクチンの効果の源となるたんぱく質を千葉大学の植物工場で栽培したイネに作らせ、収穫したお米を医薬品の原薬として利用します。衛生面に不安のある地域においてコレラによる下痢症や旅行者下痢症の予防に有用であり、室温で保存できるため、将来的にはコールドチェーン(低温物流)不要でワクチンを提供できる可能性があります。また、注射を必要としない経口ワクチンのため、注射が苦手な人にも有用です。
 本取り組みは、文部科学省と日本学術振興会が進める「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」の一環として行うものです。

■施設概要
場 所:千葉大学医学部附属病院 ひがし棟6階
設 備:観察室4部屋(ベッド12床)、処置室、検査室、検体保管室
 本センターは、被験者が滞在・参加する「治験エリア」と検査設備を導入した「検査エリア」を融合させた施設で、臨床試験によって得られたヒト検体の利活用やトランスレーショナルリサーチ(基礎研究を実用化するための研究)の推進、地域社会との連携を担う専門ユニットも併設しています。

外来で第I相臨床試験を実施できるのが特徴

検体を保管する部屋も整備

■施設のアピールポイント
 施設の最大の特徴は、外来で第I相臨床試験を実施できることです。世界のアカデミアでは既に外来での実施が主流となっており、日本においても、国として創薬エコシステムを推進する中で、アカデミアシーズや海外を含めたベンチャー企業による創薬を増やすためには、従来の長期入院型の試験ではなく、短期間で効率良く開発を進めることができる外来型の試験が増えています。
 千葉大学病院では、必要に応じて診療科病棟との組合せによる入院型試験を実施でき、外来型が現在の医薬品開発スキームに合っていることから、米国カリフォルニア大学サンディエゴ校のAltman Clinical and Translational Research Instituteが有する研究支援機能をモデルに本センターを設置しました。

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