明治21年の創業以来、駅弁などで穴子寿司を販売してきた「まねき食品」が、姫路駅近隣に「穴子めし」一品のみの専門店『たけだの穴子めし』を8月にオープンした。
創業から引き継ぐ味と想い
創業以来、穴子寿司を作り続けてきた同社では、六代目となった現在でも「名代あなご寿司」として、その味を引き継いでいる。
六代目社長が就任を機に、あなご寿司に勝るとも劣らない穴子弁当を作りたいという想いと、“丁寧なお弁当作りを”という一代目からの思いに立ち返り、今回、穴子めし専門店「たけだの穴子めし」を姫路駅から徒歩1分の場所に開店。
この「穴子めし」が、いつか“姫路の味”になることを目指しているという。
メニューは「穴子めし」1品のみ
「たけだの穴子めし」のメニューは、“駅弁屋がつくる最高峰”を目指して1年6カ月を費やし生み出された「穴子めし」1品のみ。サイズは、「穴子めし」一折1,650円(税別)・「穴子めし(小)」一折1,200円(税別)の2種類を用意している。
主役の穴子は、荒波にもまれて身のしまった肉厚の活け〆真穴子を厳選。丁寧に白焼きし、炙りの工程を入れることで芳ばしさを醸し、さらに煮だれでさっと炊く。
日本人の誰もがおいしいと感じるような、“甘濃ゆい味”に仕上げているという。
素材一つ一つにこだわり
米は減農薬減化学肥料「環境創造型水耕栽培」で生産された地元・兵庫県推奨ブランド「きぬむすめ」を使用。
特注の羽釜で炊き上げ、仕上げに兵庫県西脇産の薫り高い金胡麻「金播磨」をさっとひとふりして、芳ばしさと食感を演出している。
そして、この穴子めしを一層美味しくするのは「石臼挽きの山椒粉 紀州 香山椒」。添えられた山椒を一緒に頬張れば、山椒の強烈な香りがタレの香りの輪郭を際立たせ、穴子の旨味と甘味がじんわりと広がる。
日本の伝統技術を現代に応用した店内
店内は、研ぎ出しのおくどさん(かまど)、土壁、名栗の格子にヒノキのカウンターなど、日本の伝統技術を現代に応用した、落ち着きのある空間。
NHK大河ドラマ・八重の桜のオープニング映像への作品提供などを手がけた書家・川尾朋子氏による店名看板・ロゴにも注目したい。
配達サービスも開始
同店では、利用者の「時間が経ってから食べるより、やっぱりできたてが美味しいね」という言葉から、いつ食べてもできたて感を味わえるようにと、“追いダレ”の研究がスタート。試行錯誤の結果、煮詰めが完成し、来店できない人に向けた“配達サービス”を開始することができたという。
店舗から車で30分圏内が配達範囲の目安となっているので、詳細は店舗に問い合わせを。また、店頭購入は電話やネットでの予約も可能だ。
姫路に訪れた際には、こだわりの「穴子めし」を味わってみては。
■「たけだの穴子めし」
住所:姫路市駅前町363-1 フェスタビル南館1F