中小企業向け生命保険に特化するエヌエヌ生命保険は、これまでの知見に基づき、10月20日より中小企業経営者の妻に向けた情報提供サイト「つぐのわ」の運用を開始した。
同サイトでは、緊急事業承継監査協会の伊勢田 篤史氏(弁護士)監修のもと、現経営者の突然の経営離脱・相続発生時における事前準備を促すことで中小企業の円滑な事業承継を支援。
経営者の妻に特化した情報提供サイトの運営は生命保険業界初の試みで、エヌエヌ生命は2021年内に1,000ユーザーの獲得を目指す。
女性が事業を承継する割合は約4割も
大手調査会社の資料に基づくエヌエヌ生命の試算によると、国内の中小企業において、先代社長の逝去に伴う代表者変更(親族内承継) 時に女性が事業を承継する割合は約4割(39%)あるという。
こうした背景から、エヌエヌ生命は女性社長.netと共同で突然の事業承継を経験した女性同士がウェブ上で相互支援できる「女性社長のココトモひろば」のサービス提供を2020年1月に開始。
一方、事業承継や相続に関する事前準備の重要性を認識している現役企業経営者とその配偶者等の親族に向けた有用な情報は極めて限定的で、支援体制も未整備であることから、この度「つぐのわ」の開発に至った。
「万一の承継チェッカー」が利用OK
「つぐのわ」の利用は無料で、ユーザーと近い境遇にある女性後継者の事例等を閲覧できる。また、現経営者との事業承継に関する対話を促すツール「万一の承継チェッカー」も利用できる。
これは、「社長の突然死ドットコム」を運営する弁護士の伊勢田 篤史氏が監修し、現経営者とその配偶者等との事業承継に関する事前準備の進行度合いをかんたんに把握できるツール。
「万一のマニュアル」をダウンロードも
さらに、ユーザー登録を行うことで、突然の事業承継が発生したさいに、経営者の妻が何をどのような順序で対応すべきかを具体的にまとめた「万一のマニュアル」をダウンロードできる。
エヌエヌ生命は中小企業サポーターとして「保険金に留まらないサポート」の提供に注力中。「女性社長のココトモひろば」と「女性のための事業承継ステーション」の運用を2020年に開始しているほか、後継者や若手経営者といった次世代支援にも取り組んでいる。