東京・銀座のシャネル・ネクサス・ホールにて、写真家ジェーン エヴリン アトウッド氏の日本初の個展「Soul ジェーン エヴリン アトウッド展」が、3月30日(水)~5月8日(日)の期間で開催中だ。
「閉ざされた世界」に生きる人々に光を当てる写真家
1970年代からパリを拠点に活動を続けるアトウッド氏は、アメリカ人写真家ダイアン アーバスが写す人々に関心を持ち、「閉ざされた世界」に生きる人々を理解しようと、彼女の好奇心に突き動かされ様々なシリーズ作品を生み出してきた。
1976年に初めての作品となるパリの路上に立つ娼婦たちの姿を撮影して以来、視覚障害をもつ子供たち、女性服役囚、地雷の犠牲者、AIDS患者など、自らが直面する苦難に向き合い、生き抜いていく人々の姿を長年かけて撮影している。
アトウッド氏は、社会における排除/排他という概念に興味を抱き、我々の多くがその存在を知らない、もしくは見て見ぬふりをしている世界に入り込んでいく。過酷な現実をそのカメラで捉え生み出したイメージは、直接的でありながらも繊細で、冷酷さや搾取的な印象を与えることは決してない。
27年振り3度目の来日
1995年の阪神・淡路大震災直後に来日してから27年振り3度目の来日となったジェーン エヴリン アトウッド氏は、「作品を完成させたら、もはやそれは私のものではありません。自分の写真が人々の心を動かすことができるなら、とそのことだけを願っています。今回の展示ではシリーズ別や年代順といった従来の展示構成は行いません。被写体のひとりひとりに光を当て、“私”の、被写体の、そしてすべての魂[Soul]を感じてほしい。写真を撮ったところで何の役にも立たない、と時に思うこともあります。それでも、とにかくやらなければならないのです。」と語る。
この機会に、「閉ざされた世界」に生きる人々に光を当てる写真家ジェーン エヴリン アトウッド氏の日本初となる個展を訪れてみては。
■Soul ジェーン エヴリン アトウッド展
会期:3月30日(水)~5月8日(日) 11:00~19:00 最終入場18:30
会期中無休・入場無料・予約不要 ※混雑時、入場制限あり
会場:シャネル・ネクサス・ホール
住所:東京都中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4F
URL:https://nexushall.chanel.com/program/2022/soul/
© CHANEL
© Jane Evelyn Atwood