日本ネイリスト協会は、『ネイル白書2023』を1月15日(日)に発刊した。
同協会は、ネイル産業の現状を正確に把握し、今後の発展の指針とする目的で市場調査を行っており、2008年に『ネイル白書2008-9』を発刊。その後、継続して調査を実施しており、今回が第7号となる。
ネイル産業に関わる人に役立つデータを網羅
「ネイル白書」は、ネイル産業の市場規模の推移やネイルサロン動向など、ネイルビジネスの「今」が分かる一冊。ネイル産業に関わる人たちが、最新の動向を把握するための指針として役立つデータが網羅されている。
今回発売された『ネイル白書2023』では、第6号『ネイル白書2020』発刊直後に始まった新型コロナウイルス感染症によって、大きな方向転換を迫られた社会情勢におけるネイル産業の現状をできるだけ正確に把握することに努めている。また、ウィズコロナ、アフターコロナに向けて、ネイルがより社会に浸透するための取り組みについても探っている。
電子書籍でも販売予定
価格は、66,000円(税込)。日本ネイリスト協会(JNA)会員は会員価格が適用される。購入方法などの詳細については、同協会ホームページから確認しよう。
また同書は、電子書籍でも販売予定。電子書籍版はAmazon Kindleストアをはじめとする各電子書籍ストアで1月下旬より発売となる。なお、電子書籍版の販売価格はストアにより異なる場合がある。
『ネイル白書2023』概要
2021年のネイル産業市場規模は、前年比93.1%の1,868億円とコロナ禍の影響が残る。2015年以降のネイル産業市場は前年比1%前後の増加を続けていたが、2020年の新型コロナウイルス感染症の拡大による影響を受け、2021年(推計)で1,868億円となっている。2022年にはおよそ2,042億円となる見込みであり、2023年には2,115億円と予測されている。
ネイルサービス市場は、近年2019年まで緩やかな拡大を続けてきた。市場の成熟が進み、ジェルネイルがサービスの中心となったことで低価格化していることが、急速な市場成長が緩やかに変化した大きな要因となっていた。
施設数と売上(市場規模)の相関を示すデータとしては、コロナ禍前の2016~2019年の間、店舗数が14.2%増加しているのに対して、同期間の売上増加率は3.6%にとどまっており、施設数増加に比べて市場規模の伸びは抑えられている。
消費者向けネイル製品は、2005年には613.5億円とネイル市場の過半を占めていたが、その後ネイルサロンでのネイルサービスの拡大傾向と、商品の販売単価低下も伴って、売上の縮小傾向が続いてきた。
しかし2014年以降はセルフネイルに向けた新商品投入によって新しい需要が生まれたことから下げ止まり、わずかながら増加傾向へと転じた。コロナ禍となる前は訪日外国人による需要拡大から市場活性化が進んだ。2020年以降コロナ禍でのインバウンド需要激減に対し、国内消費者においては自宅で過ごす時間が増え、セルフネイルへの関心が高まる中で一定の規模を維持している。
ネイル教育市場は減少傾向が続いており、2021年で62億円となっている。
ネイル産業の「今」が分かる一冊『ネイル白書2023』を、この機会にチェックしてみて。
日本ネイリスト協会HP ネイル白書詳細:https://www.nail.or.jp/publish/nail_report.html