島根県浜田市で食品卸売業を手がける吉寅商店は、地元で愛される郷土魚である天然馬頭鯛(マトウダイ)のうま味だし「うまがお」を新発売した。
馬頭鯛のアラを使用したうま味だし
吉寅商店は、日本海の幸と共に栄えてきた山陰の港まち「浜田」にて1949年に創業した卸問屋からはじまった。この地で、海や山から“うまい”と感動できるものを集めて届けている地域商社だ。
天然馬頭鯛は、浜田で年間100t水揚げされ、地元で昔から愛されている魚。頭が大きいので、魚体の可食部は30%ほどしかなく、残りの約70%は廃棄されるか肥料の原材料として活用されていた。同社は、大量に生まれる「馬頭鯛のアラ」に目をつけ、食品ロスを減らし地域の新たな地産品となることを目指し商品づくりをした。
商品開発では、馬頭鯛のアラを酵素分解することで、タウリンを含むアミノ酸含有量が10倍以上に増加。そこに、イノシン酸を含む宗田鰹を合わせ、さらにうま味を凝縮することでうまみ成分が10倍以上になった魚由来の出汁が完成した。うま味がぎゅっと凝縮された「うまがお」は、自然の恵みを慈しむ「もったいない精神」から生まれた、どんな料理にも使いやすいうま味だしだ。
「バトウの万能だし」をリブランディング
これまで吉寅商店では、同商品の類似品「バトウの万能だし」を、島根県浜田市中心に展開していた。商品には「子供から大人まで安心できる美味しさ」「昔懐かしいほっこり感」「馬頭鯛という珍しい魚のお出汁」という特徴があった。
この特徴を、もっと伝わりやすく、分かりやすく、使いやすく、愛してもらえるように、県外向けへ情報発信力をより高いものにするべく商品規格とネーミングを一新し、新ブランド「うまがお」へとリブランディングした。
「うまがおロゴ」は、原料の馬頭鯛を表した魚が、うまがお=美味しい顔の表情をしている様を表現。「魚を使用したブランド」「美味しそうな表情」「ブランドの個性」が伝わるようデザインされている。
「うまがおイラスト」は、“うまがお”という言葉と、子どもから大人までの様々なうまい顔を、ほっこり感が伝わるタッチのイラストで表現している。
1本で料理を簡単においしく
「うまがお」の味は、主に塩味と魚の香り。後味には、ほのかなあま味が感じられる。料理にさっとひとかけして、魚介の風味やうま味をプラスし、これ1本で料理を簡単においしく仕上げられる。例えば、お弁当のおかずや惣菜にさっとひとかけして、簡単に魚介の風味やうま味をプラスできる。料理の時短や手軽にうま味を味わいたい人におすすめだ。
「うまがおらーめん」も開発
また、「うまがお」を使ったらーめんも開発。
「うまがおらーめん」には、広島で70年以上製麺を営む老舗「なか川」の熟成半生麺を使用している。茹で溶けしにくいので、コシのあるらーめんを味わうことができる。できあがってから、付属の「うまがお」を最後にちょい足しするだけで、らーめんのうま味がより味わい深いものになる。
「うまがお」を手に入れて、いつもの料理に魚介の風味やうま味をプラスしてみては。
うまがお公式サイト:https://yoshitora.com/umagao
(山本えり)