世界遺産の高野山で行われる弘法大師・空海の御誕生1250年記念大法会にて、「宇宙といのちのつながり」を体感するアート映像作品「LIFEいのち」が上映されるとともに、「いのち展-Warmth I Remember-」が初公開されている。
AWE体感できるアート映像作品「LIFEいのち」
「LIFEいのち」は、アーティスト橋本昌彦氏が監督を務め、音楽・脚本を制作した「宇宙といのち」の繋がりを、壮大なスケールでAWE体験できるアート映像作品。
世界的科学写真家レナートニルソン氏が1970年代に撮影した胎内の実写は、まるで宇宙そのもの。同作は、その実写を使い、プラネタリウムのドーム空間を母親の胎内に見立て、「宇宙誕生といのちの神秘」をマクロとミクロの世界観で、音楽を軸に25分間で表現した全天周映像作品だ。
同作品は、大阪関西万博team expo 2025共創チャレンジプログラムに「100年後も続く愛といのちのアートプロジェクト」として登録されている。文化・教育・観光の分野で、日本の社会課題である自己肯定感の低下に対し「アートを通じたAWE体験」で、いのちの力を高める機会を創出している。
AWE体験とは、壮大なスケールでいのちを感じることで自分の存在や小ささを感じられる体験のことで、その体験により、感謝の意が沸き起こることが近年の脳科学でわかってきた。仏教の悟りも、AWE体験を指しているようだと言われるように。「LIFEいのち」は、親子3代で「うまれることを壮大なスケールで再体験できる」ように作られた作品だ。
「いのち展-Warmth I Remember-」
上映と合わせて、生命の宇宙観をアートで体感する写真展「いのち展-Warmth I Remember-」が初公開。空海の誕生1250年を記念する特別な機会に、金剛峯寺奥殿という特別な空間でARTを通じて、自分のいのちと繋がるマインドフルネス体験を楽しめる。
ARTとマインドフルネスが融合した同展は、胎内の宇宙観を捉えた世界的科学写真家レナートニルソン氏の実写に、アーティスト橋本昌彦氏とクリエイティブディレクター橋本さやか氏がメッセージを添えた写真展。「いのちと宇宙の繋がり」を、神秘な写真と音楽とメッセージで表現されており、「LIFEいのち」上映と「いのち展」のARTを通じて、自分のいのちと繋がるマインドフルネスを体感できる。
高野山 金剛峯寺 特別室「奥殿」にて
会場となるのは、世界遺産・高野山金剛峯寺にある奥殿。通常非公開の特別室であり、日本最大級の石庭「蟠龍庭(ばんりゅうてい)」の中央にある。同作が描く「いのち」の世界観が、大きな慈悲で子どもを育てる母胎のように表現された「胎蔵界」の世界観に通じており、奥殿ではこの胎蔵界と金剛界が表現された蟠龍庭を一望できる。
期間は5月14日(日)~7月9日(日)の毎週土日、平日の開催はない。時間は、10:00~10:45・11:00~11:45・14:00~14:45・15:00~15:45。定員は各30名、事前申込で入場無料だが、金剛峯寺拝観料は必要。申し込みは公式ホームページ内特別サイトにて受付中だ。
空海の誕生日の前夜祭となる6月14日(水)19:30~20:30には、壇上伽藍にて宇宙と繋がる特別野外上映を実施。約8メートルの大型スクリーンが設置され、「LIFEいのち」の上映と同作の監督・アーティスト橋本昌彦氏による歌唱もある。
伝統的な叡智とアートとの融合を体感してみては。
■高野山真言宗 総本山金剛峯寺
住所:和歌山県伊都郡高野町高野山132
URL:https://www.koyasan.or.jp
「LIFEいのち」申し込み特設サイト:https://www.life-planetarium.com/koyasan
(さえきそうすけ)