日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、埼玉県旧与野市を写真とともに紹介する。
Vol.08/埼玉県旧与野市
旧与野市は、まちの形をそのままに、現在はさいたま市の中央区と呼ばれている。浦和区と大宮区に接していて、おおよそ中間という位置関係からも、中央区の名前は適しているだろう。だが、銀座や築地のある東京の中央区とはやはり雰囲気が違って、名前の響き以上に穏やかで、優しい雰囲気に包まれていたのであった。
中央区役所も、与野公園も、とても穏やかな時間が流れていた。与野というまちの名前は無くなってしまっても、与野が持っていた土地の時間というものは、まだここに残っているのではないか。そう感じられた散策だった。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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