日本の“美”である工芸品をプロモーションする「てしごとクラブ」は、招き猫をモチーフにした漆塗りの「Maneki Neko」を、米国のクラウドファンディングプラットフォーム・Kickstarterにて、7月17日(月)より販売中だ。
最先端技術と工芸テクニックによるアート作品
アニメの世界から飛び出してきたような「Maneki Neko」は、AI、3Dプリンタ・スキャナなど最先端のテクノロジと工芸のスーパーテクニックを使ったアート作品。
日本の仏像の造形美、禅の精神性を意識しながら形を整えている。
また、「Maneki Neko」は、2020年に始まったプロジェクト。
同プロジェクトは、幸運を象徴する漆塗りの招き猫の作成を通じて、日本の“美”を世界中の人々に紹介することを目指している。
漆によって日本の自然界に宿る精神を表現
表面の塗装に使われている漆は、仏像、寺社、サムライの甲冑などの塗装に使われた自然環境に優しい天然塗料。
漆によって、日本の自然美・自然界に宿る精神を表現している。
漆は木から採取され、酵素により重合が進む高分子化合物であり、しかも有機溶媒を含まないサステナブルな塗料。
漆の黒色は精製する段階で鉄分を入れることによって、漆が黒色に変化したものであり、深みと光沢があることが特色だ。
漆は、湿度のあるところで緩慢に固定化される高分子塗料なので、凹凸面が多い意匠の塗装の難易度が高く、塗師のテクニックが要される。
青色に光り輝く加飾は、アワビの真珠層を薄く切り出したもので、馬具や日本刀の剣拵にも使われており、素材は高級樹脂が使用されている。
実力者たちで構成された制作グループ
「Maneki Neko」の制作グループは、ディレクターが「てしごとクラブ」の宇田川燿平氏。プロデューサーは、「ふるさとイベント大賞」を受賞した「高岡クラフト市場街」の実行委員長・國本耕太郎氏。
意匠デザインは、仏師であり、漫画『ONE PIECE』の麦わらの一味の銅像のすべての原型制作を一任されている美術造形クリエイター・丸山達平氏。漆芸塗りは、元パティシエの漆芸家・芝さゆり氏。漆芸加飾は、1910年創業の武蔵川工房の四代目・武蔵川剛嗣氏で構成されている。
世界に進出した、日本の確かな技術で作られた漆塗りの「Maneki Neko」に注目だ。
てしごとクラブ:https://teshigotoclub.com/
Kickstarter:https://www.kickstarter.com
プロジェクト名:Maneki Neko Artwork featuring the motif of a beckoning cat
(佐藤ゆり)