隠岐ユネスコ世界ジオパークの泊まれる拠点「Entô(エントウ)」は、日本建設業連合会が主催する第64回BCS賞を受賞した。
BCS賞について
BCS賞は、1960年に、「建築物が社会的価値のあるものとして作られ、長く使われ続けるには、都市形成や地域環境づくりに理解を示す建築主、設計者の豊かな創造力、高い技術の施工者の3者の総合力が必要」との思想により創設された。
以後、日本の良好な建築資産の創出を図り、文化の進展と地球環境保全に寄与することを目的に毎年、国内の優秀な建築作品の表彰を行っている。
離島のホテルでは2例目の受賞
BCS賞の特徴は、建築主・設計者・施工者の3者による理解と協力を重視する視点にあり、この点において、「Entô」は、建築主である海士町、設計者であるマウントフジアーキテクツスタジオ一級建築士事務所、施工者である前田建設工業及び鴻池組の取り組みで実現されたものだ。
今回の受賞は、BCS賞創設来1000施設を超える受賞施設中、離島のホテルでは、直島のベネッセハウスに次ぐ2例目であり、ホテル全体では49例目の受賞となる。
表彰主催者は、「ユネスコジオパーク認定の風光明媚な島の港に建つ美しいホテル。既存の一部と繋ぎつつ、特別な機械や装置に頼らず『自らを島の風土にフィットさせる』このミニマムに徹した空間は、CLTのシンプルな構成と合わせ、心地よさを演出している」とコメントしている。
本格的なジオ・ホテル「Entô」
「Entô」は、島根県隠岐諸島の一つ海士町に、2021年7月1日に、隠岐ユネスコ世界ジオパークの泊まれる拠点として建てられた施設であり、宿泊機能とジオパークの魅力を最大限体験するための様々な機能をシームレスに包含する本格的なジオ・ホテルだ。
遠き島で、まる裸の地球、島の営みと変容に触れる中で、次なる問いと出会う豊かな旅の拠点として、訪れる人々に、いわゆる都市型のラグジュアリーとは一線を画す「ないものはない」という新しい贅沢を提案するとともに、地域にも新たな豊かさを創造することを目指している。
同ホテルは、これからも、「旅をきっかけに豊かさを巡らせる」をミッションとして、訪れる人々や地域の人々に、新たな豊かさを提案し、創造すべく、努めていくという。
隠岐諸島の自然や文化を感じることができる「Entô」に訪れてみては。
■Entô
住所:島根県隠岐郡海士町福井1375−1
Entô公式HP:https://ento-oki.jp/
BCS賞 | 日本建設業連合会HP:https://www.nikkenren.com/kenchiku/bcs/
(yukari)