日本科学未来館は、11月22日(水)に公開する「ロボット」「地球環境」「老い」をテーマにした新常設展示について、展示タイトルを含む詳細情報を決定した。
「ロボット」は2つの展示空間に分かれ、合わせて4つの常設展示が誕生する。3テーマそれぞれ、さまざまな社会の課題との向き合い方や解決に向けたヒントを、最新の科学や技術にもとづく展示体験を通して探っていく。
最新の研究を通して多様なロボット技術を知れる
1つ目の新展示「ハロー! ロボット」はロボットたちとのふれあいや、最新ロボティクス研究の紹介を通して、未来の多様なロボットとのくらしを想像し、新しい可能性を見つけることができる展示。
人とのコミュニケーションやセラピーを目的に開発されたロボットとふれあえるエリアでは、ロボットに触れたり、声をかけたりしながら、インタラクションを楽しむことができる。
最新ロボティクス研究の紹介では、内容を定期的に更新することで、常に最新の研究や注目のロボットを展示する。「こんなロボットもあるんだ!」と、来館者がそれまで持っていたロボットのイメージが変わるような研究を、実物を通して幅広く紹介する。
これらの体験から、人とロボットの関わりに想像をふくらませ、これからの技術への向き合い方について考えを深めることができる。
人とロボットがともに暮らす未来の物語に参加する
2つ目の新展示「ナナイロクエスト -ロボットと生きる未来のものがたり」では、人とロボットがともに暮らす未来のまち「ナナイロシティ」で起こったトラブルを解決するために、専用タブレットを使って展示空間を探索していく。
住人との会話や、まちで活躍するロボットの情報などを手がかりに、人とロボットとのさまざまな付き合い方に触れていく。最後にたどり着くのは、感想やアイデアなどを自由に投稿するエリア。
自分の考えを残すとともに、他の来館者が残した多様な価値観に触れることで、新たな気づきが得られるかもしれない。
多様な環境問題を引き起こしている現状を理解する
3つ目の新展示「プラネタリー・クライシス -これからもこの地球でくらすために」では、すでに気候変動の危機にさらされている地域の人々の暮らしを体感する。
急激に変化する地球環境の今を科学的なデータに基づいて捉えながら、私たちの暮らしが多様な環境問題を引き起こしている現状を理解していく。
体験の最後では環境問題に取り組む人々の実践例を踏まえ、今できることを考える。体験を通して地球環境と暮らしを多角的に見つめ直すことで、未来のための前向きな一歩を一緒に探っていこう。
豊かな老いとの付き合い方や生き方のヒントを考える
4つ目の新展示「老いパーク」ではまず、多くの人が自覚しやすい目、耳、運動器、脳の4つの老化現象を疑似体験することで誰にでも訪れる老いを体感する。
現在わかっている老いのメカニズムや老化の対処法、ロボティクスなどを用いた研究開発中のサポート技術など、科学技術の側面から老いとの付き合い方の選択肢を紹介する。
すでに「老い」と向き合う人々の人生の捉え方などを知ることで、各自にとっての豊かな老いとの付き合い方や生き方のヒントをともに探る。
日本科学未来館の新展示を通して、よりよい未来への糸口を考えよう。
■日本科学未来館
住所:東京都江東区青海2丁目3番6号
■公開情報
展示公開日:11月22日(水)
展示エリア: 3階・5階常設展示ゾーン
休館日:火曜日、年末年始(12月28日~1月1日)
開館時間:10時~17時(最終入場は16時30分)
URL:https://www.miraikan.jst.go.jp/news/general/202309133125.html
(佐藤 ひより)