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松原紙器製作所が、たこ焼きを筋肉に見立てたパッケージの「たこ焼きマッソー」を企画

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石川県金沢市に本社を置く、主に貼箱を製造する紙器メーカー・松原紙器製作所は、愛媛県松山市にあるたこ焼き店「たこ家」とコラボレーションし、たこ焼きを筋肉に見立てた「たこ焼きマッソー」を企画・デザインした。

自分たちの作った箱で、人を笑顔に

より多くの人に箱の魅力を感じてほしい。自分たちの作った箱で、人を笑顔にしたい。そんな思いから、松原紙器製作所は「面白い箱屋さん」を目指している。

同社は、スマイルズの協力を得ながら具体的に「面白い」とは何かを模索し、そもそもなぜ「面白い」を求めるのか、「面白い」となりうる特性は何なのかを問うなかで、コミュニケーションに着目した。

社内全体で自由にアイデアを募った際には、全体的に箱を使って、もしくは箱に関係なく「楽しいことをしたい」「面白いことをしたい」という傾向が強いことが分かった。機能性・コストのみにとらわれることなく、箱を通じてコミュニケーションを作り、人の心を動かす。依頼されたことをそのままに作るだけではなく、商品の背景や実際に使うシーンまで想像し企画・設計することが松原紙器製作所の求める「面白さ」に繋がるのではないかと考えた。

「たこ焼きを面白くする箱」を企画


同社では、まずは今までの殻を破り「面白いことに乗ってくれそう」「面白いことをしている」印象を周囲に与える必要があるという結論になり、そのための活動第一弾として「たこ焼きを面白くする箱を作る」という機会を得た。


愛媛県のたこ焼き店「たこ家」とコラボレーションし、9月23日(土)・24日(日)にコクヨ東京品川オフィスにて開催された『PASS THE BATON MARKET vol.13』に参加。通常ならば船形の器に入れられるたこ焼きだが、箱をきっかけに、より食べる人を楽しませ、印象に残るたこ焼き店を目指して「たこ焼きマッソー」を企画した。


「たこ焼きマッソー」は、たこ焼きを腹筋に見立てた仕様。商品を売る際の品名は「瀬戸内たこ焼き」として、メニューを1種類で固定し、箱を3種類の中から選んでもらうという通常の飲食店ではない形態で販売した。食べ終わると、マッチョだったキャラクターがスリムになったようなイラストが現れる。


箱やトレー回収用のキャラクター立体パネルは、撮影スポットとしても活用するなど、箱づくりに留まらない提案で「たこ焼きマッソー」の世界観を形成した。

箱を通じて「体験」を作る箱屋さんへ


当日は、社長をはじめとした6名のメンバーが店頭に立ち、来場者と直接コミュニケーションを取りながらたこ焼きを販売。製造した800箱以上が無事完売し、多くの人が「たこ焼きマッソー」を楽しんだ。

たこ焼きのメニューは固定、箱を3種類から選ぶという状況に対し当初は困惑する人もいるなか、パッケージを製造している会社であることを名乗ると、「たこ焼きのお店じゃないの?」という驚きと共に「だからこんな箱に入っているのか」と納得する声が多く見られたそう。記念にと箱の写真を撮影する人や箱を持ち帰る人も多く、たこ焼きを食べるだけで終わらない体験を提供することに成功し、「箱を作るだけではない、面白い箱屋さん」に価値を見出したという。

「面白い箱屋さん」を目指す松原紙器製作所の商品展開に、今後も注目だ。

マツバラ(屋号:松原紙器製作所):https://matsubara-shiki.com

(江崎貴子)

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