日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、栃木県旧黒磯市(那須塩原市)を写真とともに紹介する。
Vol.128/栃木県旧黒磯市(那須塩原市)
今では那須塩原市ではあるけれど、元々、市街地は黒磯市であった。その歴史を詳しく知らずに訪れたわけだけれど、道の駅「明治の森・黒磯」を訪れたときは、そばに輝かしい「旧青木家那須別邸」が建っていて驚かされたし、さらに黒磯駅周辺を訪れると、明治や大正を忍ばせる、かなり古い町並みが残っていたのだった。そうか、黒磯としての長い歴史があったのだなあと、それだけでも新しい旅の出会いの嬉しさである。
黒磯駅前を散策している中で、昔ながらの建物の雰囲気を残した和菓子屋さんに惹かれて、思わず店内に入った。温泉まんじゅうをいただくことにすると、お茶まで出していただいて、ほっと一息である。ほんのり甘いまんじゅうであった。もちろん昔ながらの建物のみならず、新しい建物のお店も並んでいて、黒磯駅の周辺だけでも、1日中楽しむことができそうだった。
新幹線が通り過ぎていく「ごおぉ!」という大きな音も、町並みとのギャップがあって不思議だなあと感じながら。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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