日本三大和菓子処といわれる島根県松江市にて、創業134年の老舗和菓子屋「風流堂」は、4月11日(木)より、日本三大銘菓「山川」の特小サイズ「山川古今(やまかわここん)」の販売を開始する。
4月11日(木)11:30より、島根県松江市の上定昭仁市長と、永江製粉の永江美紀社長を招き、風流堂寺町本店にてお披露目会と製造実演を実施する。
手に取りやすい特小サイズが登場
銘菓「山川」は、松江藩の茶人大名松平不昧公の御好菓子を、大正初めに2代目が復刻した打ち菓子。しっとりとした口当たりと、後を引かない甘さが持ち味で、日本三大銘菓の一つとして愛用されている。
今回新しく、手に取りやすい特小サイズを調製。菓銘は「山川古今」。古(いにしえ)から今(いま)へ。今までも、これからも長く続いて欲しいという想いを込めて、名付けられた。
風流堂5代目店主・内藤葉子氏は「山川の本舗である風流堂は、改めて松江にて100年続く伝統銘菓にフォーカスし、不昧公より続く松江の和菓子文化をつないで参ります。今回、10年越しに考えていた山川のリニューアル版発売にあたり、気持ちを新たにし、身が引き締まる思いです。」とコメントしている。
「山川古今」を作った理由
「山川」一枚入りは紅白で縁起が良く、茶席菓子のほか、米寿など節目のお祝い事などにも多く使われている。一方で、従来の山川は、はがきサイズほどの大きさで、食べきれないという人もおり「一口サイズにカットしてほしい」との声もあるという。裏側に敢えて入れている、切り目の一切れ分の大きさもまた「一口サイズとしては大きすぎる」という声もある。
これは茶席で供される一人分のお菓子の大きさが、時代とともに変化していることも大きく関わっているだろう。
「見直したい」と考えながらも「伝統を踏襲したい」という思いに心が揺れ、試行錯誤し、今回の本格的な発売開始に至るまで10年を要した。「山川古今」は、松江の伝統銘菓として、不昧公が大切にされた山川の物語性を受け継ぎながらも、箱サイズで7×7センチと手に取りやすく、食べやすい大きさに調製している。
風流堂内で「山川プロジェクト」を組む
店主の思いを実現するため、社員でプロジェクトを組んで商品開発に取り組んだ。百貨店の有名バイヤーから「外から見える体裁」についてのアドバイスをもらい、それも念頭に入れ、紅白の縁起の良さが際立つパッケージに仕上げた。
小さいながらも切り目も入っており、手で割ると、ころりとした可愛らしい形になる。
月に1回山川の実演を実施
今回の「山川古今」発売を機に、職人商店街「五風庵」で、職人による山川の製造過程を見学する機会を、月に1度定期的に設ける。実演の日を平日の午前中にすることで、地元の小中学生にも社会科見学等で見てもらえる機会とし、若い世代に松江の伝統文化をつなぐきっかけとしていきたいと考えている。
日本三大銘菓「山川」の特小サイズ「山川古今」を、この機会にチェックしてみては。
■風流堂寺町本店・五風庵
住所:島根県松江市寺町151
風流堂 公式サイト:https://www.furyudo.jp
(江崎貴子)