茨城県筑西市と、マーケットエンタープライズが、地域社会における課題解決を目的としたリユース事業に関する協定を締結し、6月7日(金)より連携をスタート。マーケットエンタープライズが運営するリユースプラットフォーム「おいくら」を用いて、不要品を捨てずに再利用する仕組みを構築し、筑西市の廃棄物削減と循環型社会の形成を目指す。
粗大ごみが増加傾向にある筑西市
筑西市では、これまで市広報紙などでリユースの啓発を行なってきたが、新型コロナウイルス感染拡大による住環境や労働環境の変化により、近年、粗大ごみが増加傾向にあるという。廃棄物削減とさらなるリユース推進のためには、市民の利便性向上につながる施策導入が不可欠と捉え、これまでリユース施策導入の可能性を模索してきた。
リユース活動促進による循環型社会の形成
他方、マーケットエンタープライズは、リユース事業を中心にネット型事業を展開し、官民の垣根を超えたSDGsへの取り組みに注力。そうした中で、今年2月に筑西市を含む茨城県県西8市とリユースを活用した循環型社会構築と地域課題解決を目的に包括連携協定を締結した。
この協定の一環として、筑西市がマーケットエンタープライズに働きかけ、「リユース活動促進による循環型社会の形成を目指したい」という互いのニーズが合致したため、「おいくら」を用いた今回の取り組みが実現することとなった。
不要品の買取価格をまとめて比較
「おいくら」とは、マーケットエンタープライズが展開する、リユースプラットフォーム。不要品を売りたい人が「おいくら」を通して査定依頼をすると、全国の加盟リサイクルショップに一括査定依頼され、買取価格を比較することができる。
一度の依頼だけで不要品の買取価格をまとめて比較し、売却できる手軽さが好評で、今年1月末日時点では、およそ120万人に利用されているという。
運び出しまで対応する出張買取「おいくら」
また、筑西市では粗大ごみの戸別収集を行なっているが、筑西市役所環境課や支所で直接申し込みを済ませ、大型品や重量のあるものでも、原則、市民が自宅の外へ運び出す必要があった。そのため、これまで市には、「電話やインターネットで収集の申し込みができるようにしてほしい」などの声が寄せられていたという。
「おいくら」は、インターネットでの査定依頼を通じて、希望すれば自宅の中まで訪問し、運び出しまで対応する出張買取を利用することが可能。大型品や重量のあるものでも売却が容易にできるようになる。
さらに、まだ利用できるものであれば、市では回収を行なっていない冷蔵庫や洗濯機などの家電リサイクル法対象製品も対象で、不要品売却と受け渡しは、最短だと「おいくら」を通じて買取依頼をした当日に対応。なお、市民のサービス利用に関する費用負担はもちろん、筑西市の費用負担もない。
筑西市HP内に「おいくら」の情報を掲載中
現在、筑西市ホームページ内では「おいくら」の情報が掲載されており、直接不要品の一括査定申し込みができる。
この取り組みによって、売却という形で簡単に不要品リユースができることを市民が認知することで、「廃棄ではなく、リユースする」という選択肢が増え、多様化する不要品処分ニーズに応えることができ、市民のリユースに対する意識の変化、循環型社会形成の促進につながっていく。
6月は環境月間!不要品がある人は、「おいくら」を活用して、捨てずに再利用できる取り組みに参加してみては。
おいくらウェブサイト:https://oikura.jp
筑西市ホームページ::https://www.city.chikusei.lg.jp/page/page000743.html
(佐藤ゆり)