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被災地と未災地をよくする。能登半島地震から生まれた災害専門メディア「MuTube」

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「“被災地”と“未災地”をよくする」を理念に置くMutubiは、9月1日(日)の「防災の日」に先立ち、8月30日(金)に災害専門メディア「MuTube -被災地と未災地をよくするメディア–」をリリースした。

これまで同社は、1月1日(月)に発生した能登半島地震の被災地を中心に、光が当たらない地域や人、テーマに焦点を当てたドキュメンタリー風映像コンテンツをYouTubeチャンネルで定期的に配信してきた。今後は全国のクリエイターと提携しながら、各地の災害を伝え、教訓を蓄積するプラットフォーム型アーカイブとして展開していくという。

災害の未来を変える能動的メディア


「MuTube -被災地と未災地をよくするメディア–」は、被災地と未災地の未来のために情報発信と収集を続けるメディア。

災害発生時、私たちが思い込んでいる「被災地のため」の行動は、時に現地では求められていないどころかかえって現場を苦しめることさえある。同様に、将来起こりうる災害に向け講じていた備えが、いざというとき役に立たなかったり、不備や不足が生じたりすることがよく起きる。

同メディアでは、多くの人にとって真っ向に経験したことがない災害の実態を被災者の語り(ナラティブ)を通じて発信。「もしも」と「いつも」の世界がつながる導線が、被災地と未災地の双方を豊かにし、災害の未来を変容させる第一歩の後押しを前提としている。

被災者の経験を教訓につなげる

同メディアでは、現在進行形の「被災地」のリアルを被災者の目線で伝えることで、被災地が抱える苦しみや葛藤を社会に共有し、ともに解決の糸口を探るきっかけを作る。

また、未だ災害が起きていない=未来に起きるかもしれない「未災地」の人々が、被災者の経験を教訓につなげ、防災リテラシーを高めたり災害対策をアップデートしたりするための一助を担う。

今年5月に石川県で設立

今年1月に発生した令和6年能登半島地震を受け、メンバーは1月4日(木)から現地での活動を開始。物資提供やボランティア活動をしながら、これまでにのべ200人以上の被災者への取材活動を継続してきたという。

地震により人口減少に拍車がかかり、地域内のリソースだけで課題解決を図るには限界がある中、能登の現状を知らせる担い手の不足と、情報があってもあちこちに散らかっている状況はこれまでとこれからの災害でも共通だろう。

同社は、一部の地域や人、テーマへの報道の集中や、報道そのものの減少が起きている中、手広く被災地のストーリーを伝える発信母体と集積場所の必要性を感じてきた。こうした取り組みを継続するため、「MuTube -被災地と未災地をよくするメディア–」の企画・運営を行う同社は、今年5月に石川県で設立された。


同社の代表取締役社長・加藤愛梨さんは、「これまでに訪れた被災地では、報道が終わってしまってもなお続く被災地の悲惨な現状を目の当たりにしてきました。中でも発信力のある若者が少ない地方や過疎地域では、今何に困り苦しんでいるのか声をあげることすらできない人々が、災害により様変わりした生活に絶望していました。(中略)企業名であるMutubiやMuTubeは、日本語の「睦び」に英語のmutual(お互いに)をかけたところに由来しており、被災地と未災地との出会いが双方にとって豊かな発展につながることを意味しています。自分や大切な家族を守る災害への備えを強化するための入口として、MuTubeコンテンツの”向こう側”に関心を寄せ続けていただければ幸いです。」とコメントしている。

復興の軌跡の教訓化を図る

同社は、気候変動により激甚化する台風・水害、近い将来の発生が予測される南海トラフ地震や首都直下地震への備えとして、今後「MuTube -被災地と未災地をよくするメディア–」をプラットフォーム型アーカイブへと展開していく。

全国のクリエイターが各地の災害を伝え「続けられる」体制を構築することで、時間の変容にともなう被災地ニーズの汲み取りや、復興の軌跡の教訓化を図る。また、映像コンテンツを使ったオフラインイベントや、被災地の視察ツアー、プロジェクトコーディネートなど、「見て知ったその先」のアクション創出を促進する事業も展開していくという。

この機会に、能登半島地震から生まれた「MuTube -被災地と未災地をよくするメディア–」をチェックしてみては。

災害専門メディア「MuTube -被災地と未災地をよくするメディア–」:https://mutube.jp
Mutubi:https://mutubi.com

(江崎貴子)

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