バフェットコード株式会社、株式会社Elithと業務提携

バフェットコード株式会社(本社: 東京都目黒区、代表取締役: 福田 智宏、以下、バフェットコード)と株式会社Elith(本社: 東京都文京区、代表取締役: 井上 顧基、以下 Elith)は、M&Aの買収候補企業リストの作成を支援するAIエージェント、「M&AソーシングAI」の共同開発を開始しました。
本PoCでは、バフェットコードが保有するM&Aのための高品質な企業データベースと、GENIAC※にも採択されたElithの金融向けAIエージェントプラットフォームを組み合わせ、M&Aに対する高度な知見とM&Aオペレーションに求められるセキュリティ要件を満たしたAIエージェントを提供します。
※GENIAC第4期採択:経済産業省(2026年6月4日)
https://www.meti.go.jp/press/2026/06/20260604003/20260604003.html
M&AソーシングAIは、金融業界の事業構造転換を促す一手
国内企業が関与するM&Aは、2025年に前年比8.8%増の5,115件となり、過去最高を記録しました(出典: M&Aキャピタルパートナーズ「【2025年】M&Aの市場規模」)。事業承継・後継者不足を背景としたニーズは、今後さらに拡大すると見込まれます。
また、ここで重要なのは、M&Aソーシングが「社会課題」であると同時に、金融機関にとっては高い収益機会でもあるという点です。とりわけ、地域経済の縮小の影響を受ける地域金融機関にとって、融資以外の収益の柱を確立することは喫緊の課題となっています。なかでも、事業承継支援をはじめとしたM&Aのマッチングは、手堅い成約手数料収入が得られることから、新たな事業の柱として期待されている領域です。
その中において、地域金融機関は有利なポジションに位置しています。日々の融資取引や経営者との対話を通じて、後継者不足、事業の先行き不安、成長投資、資本提携といった相談は、まず地域金融機関に持ち込まれるためです。
しかし、その有利なポジションを十分に活用しきれていないという課題があります。最適な買い手を探すには、業界理解、買い手候補を探すための企業データ、膨大なリサーチ工数、M&A実務の知識が求められます。多くの金融機関は、既存の取引先ネットワークや担当者の経験に頼らざるを得ず、買い手探索の範囲はどうしても狭くなりがちです。
その結果、外部のM&A仲介会社への紹介で終わってしまうケースが少なくありません。本来得られた手数料の稼得機会を外部に流出してしまっている状況です。
こうした状況は金融機関固有の問題ではなく、地域企業の減少、人員不足、専門人材の不足、情報の分断が同時に進むなかで、人手中心のM&A支援モデルが限界に近づいているという、産業構造上の課題と考えております。
だからこそ、金融機関が持つ顧客接点という最大の資産を活かしながら、買い手・売り手の探索を広く、速く、再現性高く行える仕組みが必要とされております。加えてM&Aは高い秘匿性と情報統制を求められるため、厳格なセキュリティ・コンプライアンス基準が課される金融機関にとっては、汎用的なAIの導入は導入ハードルが高くありました。
本共同開発では、バフェットコードが提供するM&Aのための高品質な企業データベースと、Elithが提供する金融機関のセキュリティ要件を満たすAIエージェントプラットフォームを掛け合わせた、人手と経験に依存せずM&Aの買い手・売り手を探せる「M&AソーシングAI」を提供します。
なぜM&Aの課題が解消されてこなかったのか
M&AソーシングAIには、次の4つの要件が満たされている必要がありますが、いずれもハードルが高く、すべてが同時に実現されることはありませんでした。
要件1:網羅的な企業データが求められること
売り手・買い手候補企業リストの作成は、簡単なように見えて実は難易度が高い作業です。
まずは自社とシナジーを生み出す候補企業をリストアップし、条件で絞り込んでいくというソーシングプロセスがM&Aの成功確率を高めます。しかし、Web検索で集められるのは上場企業くらいで、有料の企業データベースでも未上場企業を含む網羅的な企業のリストアップを可能にしているサービスは多くありません。
要件2:様々な切り口のスクリーニングが可能であること
未上場企業を含めた企業の網羅性に加え、それらの企業を、企業規模、成長性、事業の補完性といった観点でスクリーニングできなければ候補リストは作れません。そのためには、企業の事業内容、財務データ、株主構成といった多様な情報項目が収録されている必要があります。さらには、決算が開示されない未上場企業については、規模や成長を別の指標で捉える「代用指標」がなければ、判断を下すことができません。
要件3:自然言語でリストを作れること
網羅的で多様な項目が収録された企業データベースを用意できたとしても、そこから最適なM&A候補企業をリストアップするには専門性が求められます。買収したい企業を言語化し、検索可能な項目に落とし込める必要があるためです。
しかし、こうした専門性を前提とする仕組みでは、誰でもできることが期待される人材不足の現場では、活用することは困難です。「この会社を買いそうな企業を探したい」、「この事業領域で資本提携先になり得る企業を洗い出したい」。こうした曖昧な問いをそのまま投げかけるだけで、候補の抽出から選定理由まで返してくれるAIエージェントが、専門性の不足を打破する鍵です。
要件4:セキュリティ
M&Aは、高い秘匿性と情報統制が求められる領域です。ハルシネーションやプロンプトインジェクションといったリスクコントロールができなければ、M&Aというミッションクリティカルな領域で利用することはできません。また、M&Aは高度な情報統制が要求されます。機密データが生成AIモデルの学習に使われてしまう、プロジェクト外のメンバーがAIエージェント経由で重要なファイルにアクセスできてしまうという情報漏洩リスクを制御できなければ、金融機関の中核業務で活用することはできません。
この4つは、どれか一つでも欠ければ実用には届きません。M&A用途に最適化された網羅性の高い企業データベースと金融機関のセキュリティ要件に応えるAIエージェントプラットフォーム。これら2つの異なる専門性を持つプレイヤー同士だからこそ、実現することが出来ました。
バフェットコード × Elithでこの壁を突破
バフェットコードとElithは、両社の強みを掛け合わせて「M&AソーシングAI」を実現します。
バフェットコードは、M&Aに関する長年の知見を総動員して構築した、網羅的な企業データと詳細な情報項目を提供します。Elithは、それを誰もが自然言語で扱えるようにするAIの知見と実装力、そして金融機関が求めるセキュリティを提供します。こうして、これまで実現し得なかった理想的なM&AソーシングAIが、ここに実現しました。
バフェットコードの強み
M&A実務にも耐える網羅的な企業データベース
上場・未上場を含む国内160万社を、M&A候補の抽出に活用しやすい形で構造化しています。単なる企業名簿ではなく、初期スクリーニングや提案仮説の整理まで使える企業データ基盤を提供します。
買収仮説とスクリーニングに使える豊富な情報項目
2,393種類の業種分類に加え、事業内容、規模、成長性、財務情報、株主情報、資金調達履歴、従業員数推移をもとに、「補完的な製品を持つ企業」「隣接市場にいる企業」「同じ顧客層を持つ企業」「川上・川下に位置する企業」といったM&A目線のスクリーニングを可能にします。
未上場企業の変化を捉える代用指標
決算が開示されない未上場企業についても、月次従業員数の推移などの代替指標を活用し、企業規模や成長・縮小のシグナルを捉えます。既存取引先や上場企業に閉じない、広い母集団からの候補探索を支えます。
AI活用に最適化されたデータ蓄積
単に集めただけのデータでは、AIは正しい判断を下せません。バフェットコードは、勘定科目のマッピングや会計差異の吸収といったデータ整形を繰り返し、長期に渡って蓄積することで、データベースの品質を磨き上げてきました。この品質が、AIエージェントの回答精度の土台となります。
Elithの強み
AIセキュリティ/AIガードレール領域の知見
AIの誤作動、情報漏洩、プロンプトインジェクション、規制適合といったリスクに対応します。金融機関をはじめとする規制業種でも安心して使えるAIエージェントの実装を担います。
品質評価プラットフォーム「GENFLUX」を中核とするAI技術
生成AIの応答品質を評価し、誤情報や規制適合上のリスクを検知・改善する技術を提供しています。AI Safety/Trust & Safety領域の知見をもとに、「AIは間違える」という前提に立った安全なAI活用を支援します。
FDE型の高速な実装・改善力
顧客の業務現場に伴走しながら、業務要件の具体化、プロトタイプ開発、改善サイクルを高速に回す開発力を有しています。金融機関ごとに異なる業務フローやセキュリティ要件に合わせた実装を支援します。
技術力への高い信頼
経済産業省・NEDOの「GENIAC」採択、国内最大級スタートアップカンファレンス「IVS2026 LAUNCHPAD」決勝登壇など、AI技術・AIセキュリティ領域における研究開発力と社会実装力が評価されています。
「M&AソーシングAI」がもたらす変化とその先
M&AソーシングAIは、地域金融機関、PE、投資銀行をはじめとするM&A支援の現場に次のような変革を起こします。
M&Aにおける最大の課題である買い手・売り手の発掘を、AIが支援します。例えば、後継者不足に悩む自動車ガラス製造会社の買い手を探すために、「北関東で近年成長している自動車部品製造業者を探して」といった抽象的な条件を投げかけるだけで、複数のシグナルを掛け合わせて候補企業を抽出し、なぜその企業なのかという選定理由まで整理します。これまで属人的な人脈や勘に頼っていた「案件の発見」が、構造化されたデータと推論AIによって、定量的に、かつ安全に行えるようになります。
そして中期的には、支援する範囲をソーシングの先まで広げてまいります。M&A戦略をどう打ち立てるべきか、という初期の壁打ちから、ロングリストの作成とショートリスト化、バリュエーション、デューデリジェンス(DD)まで、M&AのプロセスをAIが一気通貫で支援できる状態を目指します。
【会社概要】
バフェットコード株式会社
バフェット・コードは、経営企画・ファイナンス・M&A・新規事業に携わる方々の情報収集・分析業務の精度と効率を高める企業分析データベースです。国内の上場・未上場企業を中心に約160万社(※2026年2月時点)の財務情報・経営指標を収録し、2,393種類の業種分類や247のスクリーニング条件を備え、分析対象企業のリストアップから比較分析まで完結できる分析環境を提供しています。
点在する企業情報を整理し、活用しやすい形で届けることで、意思決定の質とスピードの向上に貢献します。
<会社概要>
会社名: バフェットコード株式会社
所在地: 東京都目黒区
代表者: 代表取締役 福田智宏
事業内容: 企業分析プラットフォーム「バフェット・コード」の開発・運営
URL: https://www.buffett-code.com/
株式会社Elith
株式会社Elithは、クライアントと共に課題を発見し、AIによる最適な解決策を共創するテックカンパニーです。 製造業、金融業、医療業など幅広い業種に向けて、AIのソリューション提供を軸に、コンサルティングから生成AI・LLM・画像AIの開発、AI教育・アドバイザリーまで一気通貫で提供しています。
また、生成AIの社会実装において重要性が高まるAIセーフティにも注力し、生成AIの応答品質や動作をリアルタイムにチェックし、自動で改善提案まで行うAIセーフティプラットフォーム「GENFLUX(ジェンフラックス)」 を通じて、安心して活用できるAI基盤の構築を支援しています。
社名:株式会社Elith
代表者:代表取締役CEO&CTO 井上顧基
本社所在地:東京都文京区本郷2-27-17 フロンティア本郷I 6-A
事業内容:AIに関する研究、開発、設計、企画、教育、販売、保守、コンサルティング業務
会社概要 URL:https://elith.ai
【本件・PoCに関するお問い合わせ】
◆本件に関するお問い合わせ・PoCのご相談先
https://business.buffett-code.com/contact?utm_source=prtimes