国産ヒューマノイド「N」およびフィジカルAI基盤モデルを開発

株式会社Highlanders、経済産業省・NEDO 「GENIAC」に採択
株式会社Highlanders(本社:東京都豊島区、代表者:増岡 宏哉、以下「当社」)は、経済産業省および国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施する「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/ロボット基盤モデルの研究開発 GENIAC(※1)」に採択されました。
2026年9月9日に開かれた事業計画発表会(キックオフ)にて、当社は研究開発計画を発表しました。全採択企業が出席するキックオフにおいて、当社は採択事業者の中で唯一、壇上で国産ヒューマノイド「N」の歩行デモを行いました。
[動画: https://www.youtube.com/watch?v=mFF5tN4BRlE ]
※動画出典:アイティメディア株式会社 「MONOist」(https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2609/10/news053.html)

GENIACキックオフイベントにて、当社独自の国産ヒューマノイド「N」が檀上を歩く様子
■取組みの内容
当社が開発するのは、対象物との接触状態を推定しながら動作を生成する国産フィジカルAI基盤モデルです。
現在量産化を進めている独自の国産ヒューマノイド「N」と、本事業で開発する国産フィジカルAI基盤モデルを組み合わせることで、自動車製造の位置合わせ工程に向けた基盤モデル開発に取り組みます。
その先の展望として、人が使っている環境や設備をそのまま活かせる汎用の国産フィジカルAI技術が、労働力不足の日本の生産性を維持・向上することを目指します。
具体的に本事業で取り組むのは、以下の5点です。
- 自動車製造の位置合わせ工程を対象に、実機・模擬・シミュレーションの各環境を整備する
- 視覚・触覚・力覚・関節トルク等を同期させた実機マルチモーダルデータを取得する
- VLA(視覚・言語・行動を統合するモデル)とWM(物理状態世界モデル)を開発し、接触力・滑り・押し付け・姿勢崩れ等を予測する
- 国産ヒューマノイド「N」に実装し、未学習のワークを含む位置合わせ性能を検証する
- GX型データ工場で国産ヒューマノイド「N」・計算機・施設の電力ログを取得し、CO2排出量の削減効果を検証する
■量産する機体からデータを集める

Highlandersの国産ヒューマノイド「N」
フィジカルAI基盤モデルの性能は、訓練データの量と質で決まります。しかし、フィジカルAIの訓練データは従来AIと異なり、物理世界のセンサー情報を必要としているため、訓練データ収集の難しさが業界全体の課題となっています。
訓練データの質を高める目的で、当社はフィジカルAI基盤モデルのみならず、訓練データ収集のためのヒューマノイド機体ハードウェアも独自に開発・量産に取り組んでいます。機構・電子回路・組み込みソフトウェア・AIの全要素を垂直統合で独自開発しているため、訓練データの質を考慮した最適なヒューマノイド機体を設計、高度な訓練データを収集できる体制となっています。
加えて、訓練データの量を最大化するためには、個体差のない均質な機体を大量に長時間稼働させることが欠かせません。「少量ハンドメイドのプロトタイプ機」でデータを取得するやり方では、十分なデータ量を収集できないばかりか、機体の個体差や耐久性の問題から粗悪なデータセットになってしまう課題があります。これらの背景から、当社は訓練データ収集のための国産ヒューマノイド「N」の本格量産を進めており、高品質かつ大規模な訓練データの収集が可能な体制を構築中です。国産ヒューマノイド「N」の量産体制については、2026年7月9日に三菱自動車工業株式会社と量産化に向けた共同記者会見を行いました。2027年の出荷開始に向けて、量産準備を進めています。
今回の研究開発事業では、当社の持つフィジカルAI技術・ヒューマノイド量産体制・訓練データ収集体制を最大限に活かすことで、自動車製造現場における作業者の補助、位置合わせ、部品供給・仮保持・組付け補助・検査補助など順次適用範囲を広げてゆくことを目指します。

安定品質の学習データを大量取得する目的で、ヒューマノイドの量産化を推進中
<株式会社Highlanders 代表者 増岡 宏哉 のコメント>
「日本はいま、人口減少に伴う労働力不足が深刻化しています。日本の豊かさを維持・向上してゆくためにはAI・ロボットによる産業全体の自動化が不可欠であり、フィジカルAIは、日本の将来を担う最重要技術です。
一方で、フィジカルAIの訓練に必要とされる実世界データは世界的に不足している現状があります。実世界データを集めるために、大量のヒューマノイドを動員した『データ工場』の設立が国内外で相次ぎますが、その多くは海外製ヒューマノイドに依存せざるを得ない現状です。海外ヒューマノイド由来の訓練データで学習したAIは、同じ海外ヒューマノイドの中で動作させることでしか最高のパフォーマンスを発揮できません。つまり、日本はこのままでは、貴重な現場データを海外ヒューマノイド向けに訓練データ化され、将来は海外ヒューマノイドの労働力によってGDPの大半を補わねばならない苦しいシナリオが予見されます。
日本の労働力不足の課題は国産基盤モデル・国産ヒューマノイドで解決することが最も肝要です。当社はフィジカルAI基盤モデルの研究開発だけでなく、三菱自動車工業株式会社とともに、国産ヒューマノイド「N」の量産体制を構築しています。機体を量産できるからこそ、集まるデータの量と質で国産フィジカルAIの土台を築けると確信しています。豊かな日本の未来に向けて、本事業を通じて将来日本の経済的自立性の維持・向上に寄与してまいります。」
※1 GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)とは、経済産業省とNEDOが主導する、国内のAI開発力の強化と社会実装の加速を目指すプロジェクトです。開発力の強化に向けてフィジカルAI基盤モデル開発やデータセットの構築等の事業支援や、社会実装の推進に向けたナレッジ共有等のコミュニティ活動の機会を提供します。
<関連プレスリリース>
【Highlanders】賢くパワフルな国産4足歩行ロボット「HLQ EDGE」を発表
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000156831.html
<採択結果公表ページ(NEDO)>
https://www.nedo.go.jp/koubo/CD3_100434.html
<GENIAC公式サイト>
https://geniac.meti.go.jp/
■会社概要
会社名:株式会社Highlanders(Highlanders, Inc.)
所在地:〒170-0005 東京都豊島区南大塚2-11-10 ミモザビル3階
代表者:増岡宏哉
設立:2023年5月
事業内容:ヒューマノイド、4足歩行ロボット、フィジカルAIの独自開発等
URL:https://highlanders.ai
■本件に関するお問い合わせ
株式会社Highlanders お客様窓口
office@highlanders.co.jp